任意後見手続きの流れについてご紹介します

奈良県奈良市の行政書士ユウ法務事務所の木村友紀です。

今回は、成年後見制度について少し取り上げたいと思います。成年後見制度と言いましても2種類ありまして、法定後見と任意後見とがあります。今回は、そんな中でも後者の任意後見の手続きの流れについて、少しお話をさせて頂きたいと思います。

 

任意後見とは

まずは、任意後見とは何かと言いますと、判断能力が正常なうちに、信頼できる人に後見事務に関する代理をお願いする手続きのことです。この、「判断能力が正常なうち」にというのが大きなポイントとなります。もしも判断能力が低下してしまった際に後見事務をお願いする場合には、任意後見ではなく、法定後見制度を利用することになります。

 

任意後見の手続き

それでは、実際にどのような手続きにより任意後見を行うかと言いますと、将来任意後見をしてもらう人と任意後見をお願いする人との間で任意後見契約を結びます。契約の内容は基本的には当事者同士で好きに決めることができます。この契約というものは、形式が決まっており、公証役場にて公正証書にする必要があります。

 

任意後見人になることができない人は？

上記手続きにより、任意後見を依頼された人は任意後見受任者となり、ご本人様の判断能力が低下し、いざ任意後見を利用することになると、任意後見人と呼称が変わります。この任意後見人となることができる人は基本的にはどのような方でも問題ありません。しかし一方で、以下のような人は例外としてなることができないとされています。

• 破産者
• 未成年者
• 不正な行為、著しい不行跡などを行った人
• などなど

 

任意後見手続きにおける報酬目安

任意後見の手続きをご検討されていらっしゃる方の中には、どの程度コスト（費用）が掛かってしまうのか気にされる方もおられるかもしれません。任意後見契約は当事者間の契約ごとですので、基本的には報酬関係は当事者間の話し合いで決定して頂く形になります。例えばですが、親族の方が任意後見人に選ばれると、身内だからということで任意後見人として無償で活動して頂けるという場合もあるかもしれません。とりわけ推定相続人の方であれば、無報酬であっても被相続人となる方の財産を保護するという観点からも納得されるケースもあるようですし、単純に善意でご対応されるケースもあるようです。一方で、相場観としては、法定後見の報酬を参照するのも良いでしょう。

 

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引用元：任意後見手続きの流れについてご紹介します