障害者団体向け割引郵便制度をめぐり偽の証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第11回公判が4日、大阪地裁(横田信之裁判長)で開かれた。石井一参院議員(75)が証人として出廷し、証明書発行をめぐる口利きを「まったくありません」と全面否定した。

 検察側主張では、石井議員が実体のない障害者団体「凛の会」元会長で元秘書、倉沢邦夫被告(74)=公判中=からの依頼を受け、厚労省の元部長(58)に電話で発行を要請したとされる。

 倉沢被告は公判で、自身の手帳の記載をもとに、平成16年2月に議員会館内の事務所を訪ねて石井議員と面会した際、「厚労省に知り合いがいるから、電話してやっていいぞ」と言われた-と証言したが、石井議員はその日の面会そのものについて「絶対ありえない」と反論した。

 その根拠として「自分も手帳をきっちりつけているが、そこに名前がない」と説明。「当日、事務所には行っていない。国会は集中審議が行われていたが、予算委のメンバーではなかったので出席せず、千葉県でゴルフをしていた。東京に戻ってからも議員との懇親会に出席している」と“アリバイ”を示した。

 また、18年11月に倉沢被告と凛の会について会話を交わしたことがあると明かしたうえで、「参院選前だったので『(刊行物に)掲載されれば役立つのでは』といわれた。凛の会の話は後にも先にもその1回だけ。それ以外、何ら関係したことがない」と主張した。

 一方、元部長は公判で、石井議員からの電話を「なかった」と証言しながらも「石井議員とは親しい間柄だった」と述べていたが、石井議員は「私の記憶に残っている人ではない」と面識を否定した。

【関連記事】
元係長、「局長関与」供述、「勾留長期化怖かった」から
厚労元係長「自分一人で全部実行」 村木元局長の指示を否定
郵便不正公判、検察側やや守勢 まもなくヤマ場の元係長尋問
村木被告から指示なし 前任係長、障害者団体と面会は認める
厚労省元部長が証言翻す 郵便不正、民主議員の口利き「なかった」
黒船か? 電子書籍の衝撃 揺れる出版界

彩り鮮やか アートサロン絵画大賞展(産経新聞)
<脅迫状>吉本興業に届く 会長など名指し(毎日新聞)
愛子さまが通学せず=学校生活、不安訴え-宮内庁(時事通信)
シャチに5億円!博物館から水族館へ国内で異例の譲渡(スポーツ報知)
「皆さんが合意できれば…」輿石氏が公立校教職員への罰則導入を容認(産経新聞)