作家には2種類ある。

プライベートを作品に反映させる、
または無意識にも反映してしまうタイプと
決してプライベートを明かさないタイプ。


(ブログも同じだね^^)
伊集院静は前者。
つまり私小説作家とまではいかないが、それに近いものがある。

彼のキーワードは
野球、ギャンブル、酒、在日韓国人、山口県人、家族である。
結婚は3回。二人目の妻は夏目雅子。3人目は篠ひろ子。
祇園の売れっ子芸者とも浮名を流した時期もあったことを思い合わせると
かなりの面食いで女好きである(^^;)。

そんな伊集院さんの魅力は、やっぱり男の色気。

酒好き、ギャンブル狂、どうしようもない男なんだけど、
なぜか放ってはおけない。
野球好きなのも手伝って、きっと女性の母性本能をくすぐるのだろう。
だって野球=少年の夢っていうイメージだろが(勝手に!)

それが作家なんだから、堪ったもんじゃない。
周りの女性はイチコロである。
そして、けっこう男性もイチコロである。
それは作品全体に流れる、どこか醒めた清潔感なのかもしれない。

「乳房」は亡き妻、夏目雅子との闘病生活の断片を描いた作品である。

彼は「泣かせ屋」だと思う。
女を口説くように、読者の泣かせ処を知っている。
それは計算なのか無意識なのか。。。

無意識であって欲しいな。

わかっていても騙されたいのが女なのだ。
わかっていても泣かされたいの。(よよよ...)

著者: 伊集院 静
タイトル: 乳房