女川復興の切り札は国際協力 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

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カタールが東日本大震災の復興支援のために巨額の支援をしている、ということを知らなかった。

カタール国の国王が拠出したという20億円もの資金で女川に新しい多機能型の冷凍冷蔵庫施設が今年の10月に完成したばかりだという。
女川魚市場買受人協働組合が事業主となっているが、この施設の建設にあたっての自己負担はゼロ、カタール国が被害日本大震災の復興支援を目的に設立した「カタールフレンド基金」からの寄付金で必要事業費の全額を賄った(形式上は日本財団がカタールフェレンド基金の寄付金を受け入れ、日本財団が女川町に補助金を交付する、という形を取ったようだ。)ということだった。

この多機能水産加工施設(冷凍冷蔵庫)をマスカーと呼ぶそうだ。
マスカーは、人を護る、預かった商品を護るというコンセプトで、第1に津波に耐える構造安全性を確保し、第2に一日も早い地域の復興を支える復興拠点になるように設計された新しい施設である。
今年の2月に設計の公募が行われ、施行事業者が決まって建設工事に着手してから半年ほどで完成に至ったというから、大変なスピードである。

マスカー周辺の土地の嵩上げや周辺道路の整備は、すべて女川町の負担でやってきたようだ。
勿論国費が投入されているのは間違いないが、カタール国からの支援金が呼び水となって女川の漁業や水産加工業の再生プロジェクトが急速に進んでいることは間違いない。

復興事業には、このくらいのスピードが求められる。
同じように甚大な被害を受けた他の地区では相変わらず高台移転事業の方針策定等で行政が激しく揺れ動いているところがあるようだが、女川ではすべてが早そうだ。

女川には世界が注目しているようである。
アルジャジーラが何度も女川を取材しているとのことだった。

女川復興の切り札は、どうやら国際協力のようである。