初めて尾崎の歌を聴いたのは学生時代、昼休みの教室の同級生が聴くカセットウォークマンだった。その時のショックは、やっぱり田舎町の少年の若さ故のモノだったのだと思う。
いろんな手を尽くしてLPアルバムを手に入れ、文字どおり擦り切れるくらい毎日聴いた。当時、検索エンジンは疎かパソコンなんて普及してないから、情報は雑誌の隅々から見つけてくるしかなかった。だからその歌を唄っているのがどんな人物なのか詳しく知ることができるまでには時間が掛かった。
今となれば、そんなまどろっこしい時間さえ込み込みでいとおしい思い出になってるわけだけど。

ルックスや生い立ちやデビューの過程、その全てがいちいち完璧にカッコよかった。カリズマ誕生の時に立ち会えてる感覚を味わっていた。
 
 “勝ち続けなきゃならない正しいものがなんなのかそれがこの胸に解るまで”


つい最近までいつも頭のなか、胸の奥の少し手前に刻まれてたフレーズは、楽チンに生活してく為に目に付かないところに仕舞い込まれている。 
今の社会に対して彼なら何を唄うんだろうって、薄っぺらな気持ちで想うことはたまにあるけど。

    では、また。