「帰ってきたヒトラー」GEOでレンタルしてきた

結論から言うと、これは観た方がいい
騒がしい世界でグローバリズムに反して保護政策に走る状況を楽しめる映画になっている
ドイツはこんな映画を作れるのに、日本は未だに永遠のゼロなんて映画になっていて落胆する

日本もドイツ同様に過去を反省せよと迫られて原始的な感情を封じ込まれてストレスを受けている
過去を踏まえた上で今の日本を描かなければ映画にする意味がないから、大東亜共栄圏の発想とは如何なるものであり、どの様にアジアの国々と関わり、今どう思っているのかを描かなければ未来を選択すら出来ない

優れた者が指導、支配する世界こそ秩序(平和)を保って生存を継続させる事が出来る
それが人種や国としてあり、白人こそ最も優れているとか、アメリカだ中国だと叫ぶ人達の中でアジアという枠組みに作ろうとして失敗した日本人がこれからいかに対応して行くのかを考えられる作品が待たれる

日本は民意による政治による参戦では無かったので人々は未だに傍観者気取りだ
皇国軍であった以上、天皇制に触れずに大戦を振り返る事が出来ないからタブーを犯してまで今に繋がる映画が作れない問題はある

日本には民主主義の精神は根付かず、階層的な発想は払拭されていない
我々日本人の死生観は仏教的であり諦観に影響され、生きる事への渇望が西洋人よりも弱い
何の為に生きるかより、誰の為に生きるのかと問うている様に見える

今世紀は人権の世紀と言われ、日本人以外の人々の思う個人主義に発する民主主義について一考される時期にあるかと思う
国の為、会社の為にと盲従して働いていた人が新自由主義を理解せずに来たツケが今に現れている

人命を重んじるお題目とかけ離れて、自殺者は減らない
折角出来た働き方改革省の中身を一億玉砕ではなく、一人一人の暮らしの向上へと繋げるにはどの様な政治家を選び、自らの行いを変えて行くのかを考えてみたい

帰ってきたヒトラーは創作とリアルの切り替え方が上手く楽しめるけれど怖い映画だ
一度目は頭を空にして楽しみ三度目は恐怖にそわそわし始める
そんな感じの映画になっている