DEATH第二話「夢荒らしと罪人」
いくぜwwwwwwwwwwwww
―――――――――――――――――
―――――――――
――――
扉の先には男の子の玩具の世界だった。
ロケットが飛び、ロボットが動いていた。
「何だよ。ここ」
「夢をお願いした少年の夢の中」
「は?夢ってその時の一日の出来事やその時の感情によって決まるんだろ」
「そう、だからこの少年の今日の出来事で一番楽しかったのは遊んだ事なんだろうね」
「で、俺は何したらいいんだよ」
「簡単だよ。今からこの少年の夢の管理人に会いに行く。そして、夢を渡す。それだけ」
「管理人って意味が解らねえ」
「まあ、行けば分かる分かる」
それから30分は経ったろうか、
「おい、まだかよ」
「あ、あそこあそこ」
男が指差した方向には正義の味方の秘密基地みたいな建物が建てられていた。
「さ、行くよ」
男は軽やかにステップをしながら建物に近づいて行く。
「ちょ、まてよ」
「お休み~♪夢売りです~♪」
変わった挨拶をしながら扉を叩くと、中から正義のヒーローらしき姿をした男が出てくる。
「待っていました。ありがとうございます」
「では、これが夢です」
可笑しな模様で出来た夢と描かれたカードを正義のヒーローに渡す。
「では、私はこれで・・・・」
被っていたシルクハットを胸にやり一礼をすると、ようやく護が追いついて来た。
「返るよ護君」
建物を背にして、来た道をまた歩き出す。
「ちょ、まてよ」
「仕事終了~♪」
「金は・・・もらったのか?」
『金』という言葉が出ると、ピタリと男は足を止める。
「あのねえ、護君」
クルリと振り返った男の仮面の表情はどこかしら不気味だった。
「僕たちは罪人だ。だからお金とか関係無いんだよ。今を生きれているそれだけでいいんだよ」
男の仮面の眼の部分がギラリと鈍く光る。
「それってどういう意味なんだよ・・・・・」
護が質問を掛けた瞬間、後ろから爆音が聞こえた。
「な・・・・なんだ!」
護が振り向くと、先程男がいた建物が半壊していた。
「な・・・何で潰れて」
すると、建物の中から先程夢を受け取ったヒーローの姿をした男が血だらけで飛ばされた。
「おい、アイツさっきの奴だよな!た・・・助けに行かねえと!」
しかし、男は歩みを止めず
「駄目だよ。僕たちの仕事は『夢を届ける』だけなんだから」
「な・・・」
「それに助けに行っても僕たちは死ぬだけ」
すると、建物の中から歪な形をした四足歩行の一角獣が出てきた。
「何だよあの化け物」
「『夢荒らし』っていう生き物だよ。君たち人間世界では『枕返し』っていう妖怪だよ」
「枕返しって枕を裏返して悪夢を魅せる妖怪のあの枕返しか?」
「そう、夢荒らしは夢のある所に現れ、夢を壊し、夢を潰し、夢を食い、悪夢を魅せる」
「な・・・だったら余計助けないと」
「残念だけどさっきも言った様に僕の仕事は『夢を届ける』だけ。夢を助けるとかはしない。」
「ふざけんな!だったら、俺一人で夢を・・・助ける!」
「素手で?あの生き物に勝てるのかい?」
「!・・・・・・・でも・・・・助ける」
護は自分に言い聞かせ、夢荒らしの方へ走って行った。
「ハア・・・・・困るんだよ。君に死なれちゃ・・・」
ポツリと呟いた男はスーツの中に手を入れ、何かを探し始める。
「そいつから離れろオオオオオオオオオ!」
護は夢荒らしに叫びながら、夢荒らしに体当たりをする。が、やはり夢荒らしには効いておらず逆に足で蹴られ標的にされてしまった。
「オオオオオオオオオオオオオオ!」
夢荒らしは叫びながら足を振り上げる。
『殺られる!』
そう思った護が目を閉じ死を覚悟した。
そして、振り下ろされた足は護には当たらなかった。
正確には護がいた場所に振り下ろされた。
「え・・・俺何で生きて・・・・」
眼を開けた護がいた場所は、夢荒らしがの手が届かないはるか上空だった。
「あのね。簡単に諦めるんだったら行くの止めてくれないかな?」
男は護を担ぎながら溜息をつく。
「お前!こんな力をあるならアイツを・・・この子の夢を助けてやれよ!」
「無理無理。もう帰るもん」
そう言った男の背にはこちらに来た時と同じ扉が口を開けていた。
すると、地面から悲鳴が聞こえた。
苦痛と絶望によってもたらされた悲鳴だった。
護が悲鳴の聞こえる方を見ると、ヒーローの姿をした男が夢荒らしに足を潰されていた。
「おい、俺の代わりにアイツを!」
「無理だって彼はこの少年が生みだした罪人だからここでしか生きれないんだよ」
「な・・・ふざけんな!夢とか罪人とか!アイツが死にそうなんだぞ!」
「そう・・・・いんじゃない?」
「いんじゃないってお前・・・・」
護が男に怒りをぶつけていると、
「オオオオオオオオオオオオオオオオ!」
夢荒らしは、ヒーローの姿をした男を既に食い尽くしており、勝利の雄叫びを発した。そこには、男の血と夢荒らしの唾液で満ちていた。
「ウッ・・・・・・・」
『吐くな吐くな吐くな吐くな』
自分に言い聞かせるが精神的には参っていた。
「これでこの少年はアイツが次の夢を喰いに何処かへ行くまで悪夢を見続ける」
男は護にぶつける様に言い、護を担いで扉を通った。
「「オカエリー」」
「おかえり・・・・」
「よく帰った。と言いたいところじゃが・・・」
「・・・・・・・・・・・・・シッパイ」
「アッハッハッハ。次は夢荒らしに喰われないように注意するよ」
「「ダセー」」
「次は頑張って下さい」
「ふぬけめ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・バカ」
「だから、次は頑張るって・・・・」
「ふざけるな!何で笑ってられるんだよ!人が・・・・死んだんだぞ!何でそんな軽く終わらせれるんだよ!」
「彼は人じゃない。罪人だ」
「そんな誤魔化し関係ねえよ!いくら御託並べても死んだのには変わらないんだろ!」
「そうだね。彼は死んだ。そして、少年は悪夢を見る。悪い事続きだね」
クスクス、と笑いながら杖をクルクルと回し始める。
「ふ・・・ふざけんな!だいたいお前ら何なんだよ!何者なんだよ!」
「「ヤッパナンモシラネエジャン」」
「ごめんなさいごめんなさい。軽く考えててごめんなさいごめんなさい」
「早く説明してやれ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「僕たちは君から生まれた罪人。君が幼い頃、『トモダチ』と呼んでくれていた罪人。そして、人が臨むものを届ける運び屋だよ。」
「俺から生まれた・・・って意味が解らないんだよ!」
「じゃあ、これを見るといいよ」
男は護の自由帳を渡す。
「だから、これを見たって・・・・・・・!!」
自由帳を捲っていくと、そこには仮面の男、ラフな服を着た双子、泣き虫な姫、無愛想な年配な王、無口でマフラーをつけた性別の解らない人間が描かれていた。
そして、どれも今護の目の前にいる者とそっくりに描かれていた。
「ね。これで解っただろ?」
「でも、これは・・・何かの間違い・・・・!」
自分に言い訳をしながら、もう一枚ページを捲ると、そこには先程ヒーローの姿の男を喰らい、1人の少年の夢を潰した一角獣まで描かれていた。そこには丁寧に『夢荒らし』と名前まで書かれていた。
「・・・・・・・・でも、意味が解らねえ。俺が罪人って意味が・・・」
「君が『夢荒らし』を生まなければ、彼は死ななかった。少年の夢は喰われなかった。少年だけじゃない。今まで何人ものの夢を喰われてきた。空を飛ぶ夢荒らし。海を泳ぐ夢荒らし。色々なモノがいた。それも君が生んだんだ」
「じゃあ、少年の夢を壊したのもアイツを喰ったのも俺がやったって言うのかよ!」
「君自身ではないが、間歇的に言うとそうだね。」
「だったら、証拠を見せろよ!お前が罪人だ、っていう理由を!俺が罪人だっていう理由を!見せろよ!」
「ハア・・・・本当は嫌だけど、いいよ。みんなもいいよね」
「「イイヨー」」
「構いません」
「よかろう」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・チッ」
みんなそれぞれの箇所に手を掛ける。
「まず、わしの罪人の証拠じゃ」
老人は、服の袖で見えなかった腕を見せる。そこには色々な形をした十字架が無数に刺さっていた。
「次は私・・・ですね」
姫は、長い髪で隠れていた左目を見せると、そこには目の代わりに機械で出来た十字架のモノアイの眼が付けられていた。
「次は・・・」
「私達!」
双子は、前髪を上に上げ、おでこを見せる。そこには十字架の鉄が付けられていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
性別不明の無言人物は、マフラーで隠していた喉を見せる。そこには玉の装飾のついた十字架がつけられていた。
「じゃあ、僕が最後か・・・いくよ」
男は、仮面を外す。
しかし、男だけみんなとは違った。
十字架が彫られているわけでもなく、十字架が付けられている訳でもない。
仮面を外した所には、ただ頭部が存在しないだけだった。
「これが僕の罪の証」
男の頭部は綺麗に無かった。切られた傷もなく、飛ばされた跡もない。まるで、最初から無かった様な感じだった。
「な・・・なんだよそれ」
「最初は僕にも頭部が有ったんだよ。でも、罪人になって無くなった。他のみんなも同じ」
男は仮面を付ける。
「じゃ、じゃあ・・・・俺の罪の証は・・・何処に・・・」
「ココ、ココ」
男は痩せこけた指で首に意識をやるよう指示した。
「く・・・・首?・・・!」
護の首には首輪が付けられていた。
「な・・・なんだよこれ」
「君の罪の証。ン~~~。おしゃれ~」
「ふざけんな!俺が罪人って・・・」
「ん?嫌なの?いいよ。罪人って飯もいらないし、睡眠もいらないし、まあ、死ぬ確立もあるけど」
「黙れ!俺は・・・帰るぞ!元の世界に・・・何としてでも」
「いいよ。」
「え?・・・・・」
「え?じゃないよ。帰りたいんだろ?いいよ」
「ここって普通帰れないとか・・・・」
「いや、君が帰りたいなら帰す。」
「じゃあ、帰せ!」
「じゃあ、また『お迎えに上がります』」
そう言い、被っていたシルクハットを胸まで持っていき一礼をすると、パズルがはまる様に世界が塗り替えられていった。
「・・・!ハア・・・・ハア・・・・」
眼を開けた護は、五月蠅く鳴り響く目覚まし時計に朝を迎えられた。
「ハア・・・・・ハア・・・・・ゆ・・・夢?」
首に手をやり確認をすると、夢では無かった。
やはり首には首輪が付いていた。
「夢じゃ、ない・・・・・じゃあ、あの少年の夢も・・・・」
忘れる様に頭を振り、リビングまで歩いて行く。すると、親がテレビを見ていたのかテレビの電源は付いたままだった。
「ったく・・・・消せよな」
テレビの主電源のボタンに手を掛けた。しかし、その時テレビから不可解な言葉が聞こえた。
『―――回運ばれた少年の名前は青井 隆太君(7歳)です。隆太君は昨夜から眼を覚まさず、うなされた様に身悶えている状況の様です。現在起きる気配は無く、病院に搬送されております。原因は不明ですが、この様な不可解な事件は今回が初めてではありません。では、次のニュースです―――』
少年、うなされる、起きない。この言葉から思い出されたのは昨日のあの出来事だった。
「俺が・・・・あの化け物を生んだせいで・・・・チクショウ。」
護は拳を握りしめ、歯を噛み締めた。
『これが、俺のせいで・・・俺が生んだせいで起きた事なら・・・・俺がケリをつける。それが俺の罪に対する自分で考えた罰だ。文句は無いよな。Mr.D。』
その眼には決意と覚悟が燃えていた。
『う~~ん。まさかこんなに早く事が運ぶとは思わなかった。ま、いいや。では、お迎えに上がります』
護の周りが、パズルの様に崩れていく。
そして、黒しかない世界に仮面の男はいた。
「ようこそ、監獄へ。言っとくけど君の罪が消えるまで帰れないよ。そして、君が帰るまで君という存在は消える。新しい名前は君のやるべきことが分かった時思い出すよ」
「解った」
「よし、イイ眼だ。じゃあ、もう一度ようこそ。罪深き監獄『DEATH』へ」
黒い空間に出現した扉を男が開くと、扉と共に周りの黒い空間が塗り替えられ、監獄とは思えない明るい色で塗られた壁に様々な家具が置かれた大きな牢という世界が現れた。
「ここが僕たちの牢屋だ」
そこには男と共に自己紹介された5人もいた。
唯一その牢の不思議なところと言えば、壁には無数の扉があった。
「ここで俺は自分の罪を償えばいいんだよな。」
「まあ、まだ君の職業が解らないけどね」
「かまわねえ」
「まあ、みんなの仕事の手伝いしながら職業を見つけるといいよ」
「解った。」
決意を強める護の首輪には十字架が彫られていた。
―――――――――――――――――――――
――――――――――
――――――
なんぞこれwwwwwwwwwww
フフwwwwwアス兄のおかげでネタが浮かぶ浮かぶwwwwwwwww
明日は遊戯王も更新するおwwwwwwwwww
あ、今描けてるキャラ絵をwwwwwwwwww
ヘ(゚∀゚*)ノ姫wwwwwwwwwwwちなみに横の眼は上から果てしなくつまらないと感じた眼とほんわか眼wwwwww
これアス兄作wwwwwwwwwwwこれまだ眼が有ったころの姫wwww設定にしたwwwwwwww
H・Hwwwwwwwwwwwマフラー描けないwwwww無理wwwwwwww
これはアス兄のおかげでキャラがつかめたwwwwwwwwwww
ちなみに、頭があったころのMr・Dはアス兄の描いてくれたこれwwwwwwwww
グヘヘッヘヘヘヘ勝手に設定増やすこれ私流wwwwwwwww
―――――――――――――――――
―――――――――
――――
扉の先には男の子の玩具の世界だった。
ロケットが飛び、ロボットが動いていた。
「何だよ。ここ」
「夢をお願いした少年の夢の中」
「は?夢ってその時の一日の出来事やその時の感情によって決まるんだろ」
「そう、だからこの少年の今日の出来事で一番楽しかったのは遊んだ事なんだろうね」
「で、俺は何したらいいんだよ」
「簡単だよ。今からこの少年の夢の管理人に会いに行く。そして、夢を渡す。それだけ」
「管理人って意味が解らねえ」
「まあ、行けば分かる分かる」
それから30分は経ったろうか、
「おい、まだかよ」
「あ、あそこあそこ」
男が指差した方向には正義の味方の秘密基地みたいな建物が建てられていた。
「さ、行くよ」
男は軽やかにステップをしながら建物に近づいて行く。
「ちょ、まてよ」
「お休み~♪夢売りです~♪」
変わった挨拶をしながら扉を叩くと、中から正義のヒーローらしき姿をした男が出てくる。
「待っていました。ありがとうございます」
「では、これが夢です」
可笑しな模様で出来た夢と描かれたカードを正義のヒーローに渡す。
「では、私はこれで・・・・」
被っていたシルクハットを胸にやり一礼をすると、ようやく護が追いついて来た。
「返るよ護君」
建物を背にして、来た道をまた歩き出す。
「ちょ、まてよ」
「仕事終了~♪」
「金は・・・もらったのか?」
『金』という言葉が出ると、ピタリと男は足を止める。
「あのねえ、護君」
クルリと振り返った男の仮面の表情はどこかしら不気味だった。
「僕たちは罪人だ。だからお金とか関係無いんだよ。今を生きれているそれだけでいいんだよ」
男の仮面の眼の部分がギラリと鈍く光る。
「それってどういう意味なんだよ・・・・・」
護が質問を掛けた瞬間、後ろから爆音が聞こえた。
「な・・・・なんだ!」
護が振り向くと、先程男がいた建物が半壊していた。
「な・・・何で潰れて」
すると、建物の中から先程夢を受け取ったヒーローの姿をした男が血だらけで飛ばされた。
「おい、アイツさっきの奴だよな!た・・・助けに行かねえと!」
しかし、男は歩みを止めず
「駄目だよ。僕たちの仕事は『夢を届ける』だけなんだから」
「な・・・」
「それに助けに行っても僕たちは死ぬだけ」
すると、建物の中から歪な形をした四足歩行の一角獣が出てきた。
「何だよあの化け物」
「『夢荒らし』っていう生き物だよ。君たち人間世界では『枕返し』っていう妖怪だよ」
「枕返しって枕を裏返して悪夢を魅せる妖怪のあの枕返しか?」
「そう、夢荒らしは夢のある所に現れ、夢を壊し、夢を潰し、夢を食い、悪夢を魅せる」
「な・・・だったら余計助けないと」
「残念だけどさっきも言った様に僕の仕事は『夢を届ける』だけ。夢を助けるとかはしない。」
「ふざけんな!だったら、俺一人で夢を・・・助ける!」
「素手で?あの生き物に勝てるのかい?」
「!・・・・・・・でも・・・・助ける」
護は自分に言い聞かせ、夢荒らしの方へ走って行った。
「ハア・・・・・困るんだよ。君に死なれちゃ・・・」
ポツリと呟いた男はスーツの中に手を入れ、何かを探し始める。
「そいつから離れろオオオオオオオオオ!」
護は夢荒らしに叫びながら、夢荒らしに体当たりをする。が、やはり夢荒らしには効いておらず逆に足で蹴られ標的にされてしまった。
「オオオオオオオオオオオオオオ!」
夢荒らしは叫びながら足を振り上げる。
『殺られる!』
そう思った護が目を閉じ死を覚悟した。
そして、振り下ろされた足は護には当たらなかった。
正確には護がいた場所に振り下ろされた。
「え・・・俺何で生きて・・・・」
眼を開けた護がいた場所は、夢荒らしがの手が届かないはるか上空だった。
「あのね。簡単に諦めるんだったら行くの止めてくれないかな?」
男は護を担ぎながら溜息をつく。
「お前!こんな力をあるならアイツを・・・この子の夢を助けてやれよ!」
「無理無理。もう帰るもん」
そう言った男の背にはこちらに来た時と同じ扉が口を開けていた。
すると、地面から悲鳴が聞こえた。
苦痛と絶望によってもたらされた悲鳴だった。
護が悲鳴の聞こえる方を見ると、ヒーローの姿をした男が夢荒らしに足を潰されていた。
「おい、俺の代わりにアイツを!」
「無理だって彼はこの少年が生みだした罪人だからここでしか生きれないんだよ」
「な・・・ふざけんな!夢とか罪人とか!アイツが死にそうなんだぞ!」
「そう・・・・いんじゃない?」
「いんじゃないってお前・・・・」
護が男に怒りをぶつけていると、
「オオオオオオオオオオオオオオオオ!」
夢荒らしは、ヒーローの姿をした男を既に食い尽くしており、勝利の雄叫びを発した。そこには、男の血と夢荒らしの唾液で満ちていた。
「ウッ・・・・・・・」
『吐くな吐くな吐くな吐くな』
自分に言い聞かせるが精神的には参っていた。
「これでこの少年はアイツが次の夢を喰いに何処かへ行くまで悪夢を見続ける」
男は護にぶつける様に言い、護を担いで扉を通った。
「「オカエリー」」
「おかえり・・・・」
「よく帰った。と言いたいところじゃが・・・」
「・・・・・・・・・・・・・シッパイ」
「アッハッハッハ。次は夢荒らしに喰われないように注意するよ」
「「ダセー」」
「次は頑張って下さい」
「ふぬけめ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・バカ」
「だから、次は頑張るって・・・・」
「ふざけるな!何で笑ってられるんだよ!人が・・・・死んだんだぞ!何でそんな軽く終わらせれるんだよ!」
「彼は人じゃない。罪人だ」
「そんな誤魔化し関係ねえよ!いくら御託並べても死んだのには変わらないんだろ!」
「そうだね。彼は死んだ。そして、少年は悪夢を見る。悪い事続きだね」
クスクス、と笑いながら杖をクルクルと回し始める。
「ふ・・・ふざけんな!だいたいお前ら何なんだよ!何者なんだよ!」
「「ヤッパナンモシラネエジャン」」
「ごめんなさいごめんなさい。軽く考えててごめんなさいごめんなさい」
「早く説明してやれ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「僕たちは君から生まれた罪人。君が幼い頃、『トモダチ』と呼んでくれていた罪人。そして、人が臨むものを届ける運び屋だよ。」
「俺から生まれた・・・って意味が解らないんだよ!」
「じゃあ、これを見るといいよ」
男は護の自由帳を渡す。
「だから、これを見たって・・・・・・・!!」
自由帳を捲っていくと、そこには仮面の男、ラフな服を着た双子、泣き虫な姫、無愛想な年配な王、無口でマフラーをつけた性別の解らない人間が描かれていた。
そして、どれも今護の目の前にいる者とそっくりに描かれていた。
「ね。これで解っただろ?」
「でも、これは・・・何かの間違い・・・・!」
自分に言い訳をしながら、もう一枚ページを捲ると、そこには先程ヒーローの姿の男を喰らい、1人の少年の夢を潰した一角獣まで描かれていた。そこには丁寧に『夢荒らし』と名前まで書かれていた。
「・・・・・・・・でも、意味が解らねえ。俺が罪人って意味が・・・」
「君が『夢荒らし』を生まなければ、彼は死ななかった。少年の夢は喰われなかった。少年だけじゃない。今まで何人ものの夢を喰われてきた。空を飛ぶ夢荒らし。海を泳ぐ夢荒らし。色々なモノがいた。それも君が生んだんだ」
「じゃあ、少年の夢を壊したのもアイツを喰ったのも俺がやったって言うのかよ!」
「君自身ではないが、間歇的に言うとそうだね。」
「だったら、証拠を見せろよ!お前が罪人だ、っていう理由を!俺が罪人だっていう理由を!見せろよ!」
「ハア・・・・本当は嫌だけど、いいよ。みんなもいいよね」
「「イイヨー」」
「構いません」
「よかろう」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・チッ」
みんなそれぞれの箇所に手を掛ける。
「まず、わしの罪人の証拠じゃ」
老人は、服の袖で見えなかった腕を見せる。そこには色々な形をした十字架が無数に刺さっていた。
「次は私・・・ですね」
姫は、長い髪で隠れていた左目を見せると、そこには目の代わりに機械で出来た十字架のモノアイの眼が付けられていた。
「次は・・・」
「私達!」
双子は、前髪を上に上げ、おでこを見せる。そこには十字架の鉄が付けられていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
性別不明の無言人物は、マフラーで隠していた喉を見せる。そこには玉の装飾のついた十字架がつけられていた。
「じゃあ、僕が最後か・・・いくよ」
男は、仮面を外す。
しかし、男だけみんなとは違った。
十字架が彫られているわけでもなく、十字架が付けられている訳でもない。
仮面を外した所には、ただ頭部が存在しないだけだった。
「これが僕の罪の証」
男の頭部は綺麗に無かった。切られた傷もなく、飛ばされた跡もない。まるで、最初から無かった様な感じだった。
「な・・・なんだよそれ」
「最初は僕にも頭部が有ったんだよ。でも、罪人になって無くなった。他のみんなも同じ」
男は仮面を付ける。
「じゃ、じゃあ・・・・俺の罪の証は・・・何処に・・・」
「ココ、ココ」
男は痩せこけた指で首に意識をやるよう指示した。
「く・・・・首?・・・!」
護の首には首輪が付けられていた。
「な・・・なんだよこれ」
「君の罪の証。ン~~~。おしゃれ~」
「ふざけんな!俺が罪人って・・・」
「ん?嫌なの?いいよ。罪人って飯もいらないし、睡眠もいらないし、まあ、死ぬ確立もあるけど」
「黙れ!俺は・・・帰るぞ!元の世界に・・・何としてでも」
「いいよ。」
「え?・・・・・」
「え?じゃないよ。帰りたいんだろ?いいよ」
「ここって普通帰れないとか・・・・」
「いや、君が帰りたいなら帰す。」
「じゃあ、帰せ!」
「じゃあ、また『お迎えに上がります』」
そう言い、被っていたシルクハットを胸まで持っていき一礼をすると、パズルがはまる様に世界が塗り替えられていった。
「・・・!ハア・・・・ハア・・・・」
眼を開けた護は、五月蠅く鳴り響く目覚まし時計に朝を迎えられた。
「ハア・・・・・ハア・・・・・ゆ・・・夢?」
首に手をやり確認をすると、夢では無かった。
やはり首には首輪が付いていた。
「夢じゃ、ない・・・・・じゃあ、あの少年の夢も・・・・」
忘れる様に頭を振り、リビングまで歩いて行く。すると、親がテレビを見ていたのかテレビの電源は付いたままだった。
「ったく・・・・消せよな」
テレビの主電源のボタンに手を掛けた。しかし、その時テレビから不可解な言葉が聞こえた。
『―――回運ばれた少年の名前は青井 隆太君(7歳)です。隆太君は昨夜から眼を覚まさず、うなされた様に身悶えている状況の様です。現在起きる気配は無く、病院に搬送されております。原因は不明ですが、この様な不可解な事件は今回が初めてではありません。では、次のニュースです―――』
少年、うなされる、起きない。この言葉から思い出されたのは昨日のあの出来事だった。
「俺が・・・・あの化け物を生んだせいで・・・・チクショウ。」
護は拳を握りしめ、歯を噛み締めた。
『これが、俺のせいで・・・俺が生んだせいで起きた事なら・・・・俺がケリをつける。それが俺の罪に対する自分で考えた罰だ。文句は無いよな。Mr.D。』
その眼には決意と覚悟が燃えていた。
『う~~ん。まさかこんなに早く事が運ぶとは思わなかった。ま、いいや。では、お迎えに上がります』
護の周りが、パズルの様に崩れていく。
そして、黒しかない世界に仮面の男はいた。
「ようこそ、監獄へ。言っとくけど君の罪が消えるまで帰れないよ。そして、君が帰るまで君という存在は消える。新しい名前は君のやるべきことが分かった時思い出すよ」
「解った」
「よし、イイ眼だ。じゃあ、もう一度ようこそ。罪深き監獄『DEATH』へ」
黒い空間に出現した扉を男が開くと、扉と共に周りの黒い空間が塗り替えられ、監獄とは思えない明るい色で塗られた壁に様々な家具が置かれた大きな牢という世界が現れた。
「ここが僕たちの牢屋だ」
そこには男と共に自己紹介された5人もいた。
唯一その牢の不思議なところと言えば、壁には無数の扉があった。
「ここで俺は自分の罪を償えばいいんだよな。」
「まあ、まだ君の職業が解らないけどね」
「かまわねえ」
「まあ、みんなの仕事の手伝いしながら職業を見つけるといいよ」
「解った。」
決意を強める護の首輪には十字架が彫られていた。
―――――――――――――――――――――
――――――――――
――――――
なんぞこれwwwwwwwwwww
フフwwwwwアス兄のおかげでネタが浮かぶ浮かぶwwwwwwwww
明日は遊戯王も更新するおwwwwwwwwww
あ、今描けてるキャラ絵をwwwwwwwwww
ヘ(゚∀゚*)ノ姫wwwwwwwwwwwちなみに横の眼は上から果てしなくつまらないと感じた眼とほんわか眼wwwwww
これアス兄作wwwwwwwwwwwこれまだ眼が有ったころの姫wwww設定にしたwwwwwwww
H・Hwwwwwwwwwwwマフラー描けないwwwww無理wwwwwwww
これはアス兄のおかげでキャラがつかめたwwwwwwwwwww
ちなみに、頭があったころのMr・Dはアス兄の描いてくれたこれwwwwwwwww
グヘヘッヘヘヘヘ勝手に設定増やすこれ私流wwwwwwwww