東京五輪トーチで45年ぶり灯火 国立競技場で
招致アピール
昭和39年の東京オリンピックで、聖火を点火したトーチが開会式の舞台となった国立競技場
(東京都新宿区)に45年ぶりに帰ってくる。
2016年オリンピック・パラリンピック東京招致活動応援イベントの一環として、18日午後7時から
行われるサッカーJ1・FC東京とジェフユナイテッド千葉戦のキックオフ前に、ソウル五輪金メダリスト、
鈴木大地さんがトーチを掲げて聖火台に火を灯し、五輪招致をアピールする。
トーチは、火を灯すアルミのパイプと、ホルダー部分からなり、東京オリンピック最終聖火
ランナーだった坂井義則さんが聖火台で聖火を点火後、大切に保管していた。
焦げ跡の残るアルミのパイプは再使用できないため、トーチホルダーに新しいアルミパイプを
装着して使用する。
坂井さんは、思い出の詰まったトーチが再び聖火台で火を灯すことに「オリンピック招致に
少しでも協力できるならうれしい。これで当時のよき時代も思い出してほしい」と話す。
聖火台点火式は、FC東京が国際オリンピック委員会評価委員会の来日に合わせて企画。
国立競技場が45年前の開会式会場だったことから、オリンピックメダリストによる聖火点火を
再現することにした。
大役を担う鈴木さんは、ソウル五輪の水泳100メートル背泳ぎ金メダリスト。
「当時使用したトーチで点火できるとは非常に光栄。『東京でオリンピックを』という国民の気持ちを
IOC委員や世界の人々に灯火できれば」とコメントしている。
FC東京の小林伸樹運営部担当部長は、「45年前のトーチを使えるとは思ってもいなかった。
偶然、Jリーグ関係者を通して坂井さんにお会いでき、トーチの使用を快諾してくれた。オリンピック
招致に向け、希望の火を灯したい」と話している。
当日は聖火台点灯のほかに、オリンピック招致パンフレットや招致バッジを配布するほか、
PRブースでは応援のぼりに招致に向けたメッセージを書いてもらう予定。