阪急阪神ホテルズが運営するレストランで発覚した食材偽装問題。

《誤った表意》をしてしまったと謝罪をした出崎社長は、あくまでも偽装ではなかったという姿勢を貫き、提供した食材については質が落ちる訳ではないとして返金はしない意思を示しました。

ところが11月1日、取締役を辞任する旨を表明したのです。

理由は、従業員が虚偽の表示をしていた事を認識していた事が判明したからだといいます。


ホテルオークラは2013117日、全国で運営する13ホテルと関連会社3社のレストランなどで提供した計235品目に、メニュー表示と異なる食材を使用していたことを発表しました。


   表示が異なっていたのは6種の食材で、これまでに約386000食、販売額にして約87000万円分を提供したそうです。

「誤表示」というには誤りの数が多すぎます。


  該当メニューを注文していた客には利用状況を聞いた上で、商品ごとに定めた金額をレストラン利用券で返すのだそうです。


偽物を買わされた上、レストランの利用券をわたされて、そこでまた食事をしなくてはならないとは気の毒な話です。


大丸松坂屋でも韓国産の栗をわざわざフランス産と偽って販売していました。

11月7日までに、少なくとも5社の大手ホテルやレストランチェーンが同様の表示の虚偽を認め記者会見を開いたり、声明文を出すなどの措置をとりました。


老舗や格式高い高級ホテルやレストラン。

高級食材を使用し熟練の職人が調理しているはずの「ブランド料理」は実は普通の食材を使用していた事が次々と明るみになり、それらの高級ホテルは今やただのぼったくり店になってしまいました。


消費者が怒っているのはおそらく、彼らの体質が態度に出ているからではないでしょうか。

あくまで表示が消費者に誤解を与えるものであったと言うのですから、それに実際にお金を出した人達はおこるでしょう。


普段そんなに口にできるものではない高級食をわざわざ更に高いホテルで頂くのは、なにか特別な記念日、またはお祝いだったかもしれません。


また、子供の食事に添加物の入った加工品を使用しながら、それとは相反する表示をするのは誤りではすみません。


この問題でよく言われているのは芝エビとバナエビ。

NHKなどはこれらのエビは見た目が大変似ているのでプロでも間違えると擁護していましたが、値段が5倍も違う事には全く触れません。


この問題がメディアで伝えられた当初、大手新聞のほとんどが見出しに「誤表示」という言葉を使用していましたが、阪急阪神ホールズの社長が辞任を表明してからは「虚偽」「偽装」という言葉に差し替えました。

5倍の利益を貪っていたのに、NHKを筆頭に大手テレビは「誤表示」とか「不適切な表示」といった言葉使って大変寛容でした。


テレビ等では未だに「誤表示」として報道している所がありますが、発覚した会社がみな大手ですから何らかの繋がりがあっても不思議ではありません。

ちなみにNHKは最近はこれらの関連事件を扱う時に「虚偽表示」という言葉使用しています。


ネット社会が発達したおかげて私たちは大手メディアが報道しない消費者の声を聞けるようになりました。

この事件が発覚したきっかけも実はネット上での投稿だったといいます。

今年の5月、都内のプリンスホテルで食事をしていた目の肥えた顧客がイタヤ貝をホタテと偽って客に手供していた事に気づきました。

この客はこのウソのメニューについてレストラン予約サイトに投稿したそうです。


また、この件に対して今や日本の大臣までがテレビカメラの前で苦言を呈しパフォーマンスをしているのも、このメーニュー偽証事件が発覚後業界の人間の謝罪内容に憤慨した消費者が激しい怒り表したからに他なりません。


この業界ではこの事件の後一斉にホテルのメニュー表示をみなおしているといいます。


今回この事件を起こした大手ホテル運営会社がした事は、我々消費者を裏切っただけでなく、正直に商売をしている同業者にも多大な損害を与える可能性があるのです。

また、ウソの表示をして彼らが得た利益は莫大で、被害者の数は7万人以上に上ると言われています。


警察、行政、メディアが消費者が騒ぐまでこの問題を長い間放置していた事も大きな問題です。