1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2014-07-18 14:32:21

【ギミアブレイク】

テーマ:ブログ

【ギミアブレイク】






高校で喫茶店に入り出した頃だ。

ある奴の噂を聞いた。

噂の本人は、スポーツ刈りで黒縁のメガネの少し小太り、

そしていつも少しだけ、したり顔だ。

そいつが喫茶店に入ると足を組み、人差し指を立てていつも頼むらしい。

「モカね」

そこでみんなドッと笑う。

「何がモカじゃい!」

あの頃、珈琲専門店で飲むような奴は、誰もが通のような顔で飲んでいた。

オレもその一人で、密かにコーヒー通だと自負していた。

そして喫茶店で頼む。

「キリマンジャロね」

モカを頼んで噂になった彼と自分は違うらしい。

「ううむ、ブルーマウンテンを一度飲んでみたいが、あれは高すぎるわい」

などと思いながら、鼻孔にコーヒーの香りをくゆらせ、

いかにも味わうように飲む。

そしてコーヒー通は、利き味もするようになる。

まずは器具からだ。

サイフォンがいいか、ドリップか、それともペーパーフィルターか?

結局簡単なペーパーフィルターに落ち着き、

そして、いろんなコーヒーを珈琲専門店から少しだけ買ってくる。

でも金がないから、普通200g、少なくとも100g単位で売っている店で、

「え!?25g?」

なんて専門店のおやじさんに言われるのにもめげず買ってくる。

モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ガテマラ、コロンビア、

まだまだたくさん買ってきたはずだが、

今、諳んじる事が出来るのは、これくらいだ。

そして遂には味を憶えたつもりになり、コーヒー利き味世界大会に出場かと

思ったとき、あの事件は起きた。

「モカね」のあいつと「キリマンジャロね」のオレが、友達数人と喫茶店に

行き、友達がいろんな種類のコーヒーを人数分頼み、

二人で当てっこするという事になったのだ。

並べられたコーヒーカップを手に取り、そして唇にあて、

香り豊かな湯気が上がる中、自信満々とはいかず、神妙な顔付きで、

二人はわずかにすする。

そして言う、「これはモカだね」「この渋みはキリマンジャロさ」

ところが結果はどれも大外れで、さんざんだった。

もう一人のモカね君の方がまあまあ当たっていた気がする。

その後は、お茶を濁してというか、コーヒーを濁して雑談になるのだが、

その時のコーヒーは結構苦かった。




人生で、コーヒーに凝ったのは後にも先にもその時だけだ。

今となったら結構何でもいい。

EUやオーストラリア、ニュージーランドでは、

まさしくこれがおいしいコーヒーか!と唸るようなコーヒーに、

たまに出会えるが、その味をいつも追い求めようとは思わない。

アメリカのあの薄いコーヒーでも全く問題ない。

たまにホッとしたい時、または眠気を取りたい時、コーヒーを飲む。

ギミアブレイク!

ギターウルフ セイジさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

読者になる
2014-07-11 15:16:21

【真空跳び膝蹴り】

テーマ:ブログ

【真空跳び膝蹴り】






ネイマール第三腰椎骨折!?

テレビのニュースを見てオレは驚いた。

「まじかよ!」

オレがやった所と同じ場所だ。

ワールドカップ2014、ブラジル対コロンビア戦の終盤、

コロンビアのDFがブラジルのエース、ネイマールの背中に

跳び膝蹴りを食らわしている映像が何度か流れていた。

あきらかに反則で、ネイマールは膝蹴りされた後、うつぶせに倒れ込み、

激痛に顔をゆがめ一度も立てなかった。

「あれは立てん」

立つ動作で、びっくりするくらいの激痛が走るはずだ。

あれは、虫歯の神経に触れた瞬間に似ている。

あの恐怖の電流のもっと太い奴が腰に来る。

自分は、今年の頭、ライブで第三腰椎を骨折した。

怪我なんかライブでは日常茶飯事だが、初めて続行不可能な怪我をした。

牛乳好きのオレの骨が折れるなんて!?と信じられない気がしたが、

ネイマールも同じ怪我と言うことで、少し納得でき、

うれしい感情が生まれたりしたのは、ちょっと調子がいい。

それよりあのコロンビアの選手は大丈夫か?

殺されるんじゃないか?

実際にあのブラジルの大敗もあり、暗殺の書き込みがされているらしい。

昔、コロンビアでオウンゴールをした選手が、スーパーの駐車場で

射殺されたと聞いた。

南米のサッカーの熱さは危険すぎる。




跳び膝蹴りと言えば、すかさず思い出した事があった。

そう、キックの鬼、沢村忠だ。

オレは小学校だった。

リアル仮面ライダーのような強さだった。

いろいろ言われるが、間違いなく強かったと言いたい。

中学の剣道の合宿の時、沢村忠を描いたアニメ‘キックの鬼’の主題歌を

歌いながら、皿洗いをした事を思い出す。

オレが皿を洗い、皿を拭く隣の後輩に、歌いながらテンポよく、

腰のひねりを効かせて次々と渡す。

だんだん調子に乗ってきて、歌の盛り上がりと皿を渡す瞬間が

ドンぴしゃになった所で、二人は大笑いした。

その歌詞の中に出てくる沢村の必殺技、真空跳び膝蹴り、

試合でそれが放たれ、相手が倒れた時、ある種の恍惚感が小学生を襲う。

でもなんで真空なんだろうと思ったりした。

ヒットする瞬間、膝と相手の身体に一瞬真空ができて、

それで威力が倍増するのか?

当時のアナウンサーが、ただ名付けたとも知らず、

小学生は結構真剣に考えた。




実を言うと、ネイマールが骨折をした瞬間の映像だが、

これが第三腰椎を折るほどの跳び蹴りかい?とも思った。

流される映像を何度か見ると、

確かに背後から勢いとつけてネイマールの背中を襲ってはいるが、

あの頑強なワールドカップ選手の腰の骨を砕くほどとは思えない。

腰の辺りは微妙で、何か運の悪いタイミングが重なったのかもしれない。

オレの時もそうだった、あの程度で何で?と言うのが自分の正直な感想だ。

いやいやそれとも、もしかすると、あれは真空跳び膝蹴りだったのか?

沢村忠の弟子?

そんな事考えるのはオレくらいだろうか?

いや、キックの鬼を見た世代ならいそうだよ。

ギターウルフ セイジさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

読者になる
2014-07-04 17:00:00

【ソウルミステリー】

テーマ:ブログ

【ソウルミステリー】



目を覚ますと、部屋のカーテンは開いていた。

たぶんもうお昼くらいだ。

夕べは良く飲んだ、喉が渇いた、何か飲みたい。

とりあえず部屋を出て、エレベーターで一階に降りた。

ビルを出るといきなり繁華街で、陽が高く、少し頭がクラっとした。

角に見えるコンビニまで歩く。

ショーウインドーに飾られたマネキン、街を歩く女の子達、

渋谷や新宿でよく見る風景だが、何かが少し違う。

そう、ここは韓国だ。




20064月、韓国で初めてライブをする為にやって来た。

前日にやってきて、夜、お酒を飲み、主催者の友人のマンションに

泊まった。

今考えれば、おしゃれなショーウインドーが並ぶビルの一角にある

マンションで結構なお金持ちに違いなかった。

お酒が残った頭で起きて街を歩くと、少し戸惑った。

明らかに韓国らしい場所なら、そんな風にはならなかっただろう。

ウルトラセブンに、【第四惑星の悪夢】という話がある。

ロケットで地球に戻ってきたと思ったら、

そこは地球そっくりの別の惑星だったという話だ。

その時、まるでそういう気分を味わった。




韓国には、もっとさかのぼった時期に一度来ている。

ソウルオリンピックが始まる一週間前だった。

当時の革ジャン屋の仕事で、韓国の革を求める用で来た。

初めての海外だった。

なのでいろいろ珍しく、飛行機が高度を下げ出すと窓の外に見入った。

そこには日本と変わらない田舎の田園風景があり、

でもしかし、あそこに住む人達は、言葉も、受けた教育も全然違う。

そう思うと何か奇妙で不思議な気がした。




ソウルオリンピックの頃に比べると、日本と韓国は、町並みも人の顔も

ずいぶん似てきているようだ。

あの頃はまだ、町にはそれほど近代的な印象は受けなかった。

でもさすがにオリンピック一週間前、みんな熱く沸いていて、

そして、みんな優しかった。

もう一つ、今と際だって違うように思えるのが男だ。

今で言う韓流スターのようなイケメンは見かけず、

兵隊のようないかつい男が多かったように思う。

オレはその事に、硬派的なイメージを受けた。

先週も韓国を訪れた。

オリンピックの頃は、日本人と韓国人は雰囲気ですぐ違いがわかったが、

今じゃあ、あまりわからない。

その韓国の連中と、ライブ後、町の焼き肉屋にしけ込んだ。

韓国の飲み屋街は、日本より少し照明が暗く、それがずっと向こうまで

続く通りをふと眺めると、その上には薄い墨のような夜空に月がなじみ、

何となく幻想的だ。

その雰囲気の中で飲む酒に、オレはいつもしたたか酔ってしまう。

自分の心に何のわだかまりはないし、相手の心もそうだ。

アルコールが入れば酔っ払う、同じ人間だ。

でも、二つの国は、確かに何かが違う。

でっかい問題もある。

ちょっと違うだろうと思う事もある。

だが、こうして飲んでいると、そんな事どうでもいい。

いろんな問題が、まるでなくなる夜、それがソウルミステリーだ。

友達になるというミステリーが起こしてくれる奇跡を信じたい。

ギターウルフ セイジさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

読者になる
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
Ameba芸能人・有名人ブログ健全運営のための取り組み