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2016-04-08 16:11:55

【人間失格GIRL】

テーマ:ブログ

【人間失格GIRL】




新聞はよく読む方だと思う。

たまに音楽情報で、知らなかった名盤なんかが載っていて、

結構参考になる。

先日、レコード会社で新譜の取材の話が出て、そんな新聞の欄に

オレ達も載りたいような事を伝えると、

レコード会社の担当が言うには、載せてもらうのはもちろん異論はない

が、どれほどの効果があるか疑問だと返事が返ってきた。

聞くと、そこにいる全員が新聞を取っていなかった。

高校の後半に新聞配達をやっていた。

アパートなんかに配ると、自分が配る以外にも必ず何かしらの新聞が

ズラッとドアに突き刺さっていて、ほとんどの家が新聞を取っていた。

だから今でも、当然ほとんどの人が新聞を取っていると錯覚していたが、

それは全くの間違いだった。

今はネットの時代だ、ちょっと考えればわかりそうなものだ。

むしろキャッチーな情報はネットの方が早い。

だが、ネット情報も誰かががんばってアップしているのだろうが、

新聞は、毎日あれだけの情報をきっちりまとめあげる気合いと熱量が

文章の重さに反映されているようで、やはり性に合う気がする。

ただそう言っても忙しく、しっかり読めている訳じゃない。

かつて、怪我で二ヶ月入院していた時、毎朝じっくり時間をかけて読んで

いたが、その時とのギャップに多少ジレンマを感じ、

果たして新聞代と勘定が合っているのかと疑問にも思いながら、

なるべくパラパラでも目を通すようにはしている。


先日、そんな調子で、読み片付けるつもりで読んでいたが、

オイオイ、どうしたどうしたと言う文が目に留まり、

グイと新聞に覆い被さった。

「高校3年の女子。自分は悪い人間です。」

ヒエ~、何した!?と見るとそれは相談コーナーにあった投稿だった。

読むと、何したわけじゃない。

自分の心の説明だった。

「虚栄心の塊のような人間」「嫉妬」「小さな嘘」「卑屈」

なんだか否定的な言葉がどんどん出てくる。

あらあらっと思ったが、だんだん懐かしく感じてきた。

いじらしくって泣きそうだゼ。

これはあの頃の自分の心そのものだ。

いや、今でも彼女が持っている物はすべて揃っている。

それはコンプレックスという形になり、当初はイライラしたり

怒ったり、バカな事をしたり、重油が身体に溜まっている感じがしていた

が、気づけばそれは、東京という魔の海域を渡っていく為の

超強力な原動力になってくれていた。

それに気がついて、今では心のどこかに大事に置いている。

そして、「マジかよ」とか「かっこわりいぜオレ」とガクッとなった時、
たまにそいつは顏を出し、そうさ!お前はもともとかっこわるいのだ。

だからてめえは気合いを入れなきゃだめなのだ!

バシ~ンと一発ケツバットしてくれる。


オレはなんとかそれで荒波を渡り中だが、

これから荒波を渡る彼女が、必死に自分を見つめる気持ちは分かる。

自分という者はいったい何者なのか?

いったい、どんな未来をつかめるのか?

こんな汚い心で大丈夫か?

わかるわかる、痛いほどわかる。

それは今のオレも同じだ、でもやはり、彼女はもうちょっと深刻だ。

丁度あの頃に出会った本があった。

自分には投稿の女の子と同じ位の時、一念発起して、

名作と言われる本を読みまくった時期がある。

その中でインパクトが最もあった本の一冊が、

そうやはり太宰治の【人間失格】だ。

強烈だった。

自分の心が見透かされているようで、気持ち悪くなった。

もう二度と読むかと思いどこかにやったが、

なぜか彼女の投稿を見てもう一回読みたくなり、

知り合いから調達してきて読んだ。

あの時の不快な気持ちに用心し、少し身構えて読んだが驚いた。

あの時の衝撃がない!

あの時受けた自分の感情のヒダは、完全に形骸化し

反応しなくなっていた。

かといってあの頃怖れた、主人公の心を鏡のように感じた

自分の汚い心というのが消えた訳でなく、汚い心、つまり弱い心を

封じ込めるだけの強い何かをあれからの日々でオレは手にしていた。


投稿の彼女がちょっぴりうらやましい。

知らないことだらけのあの頃は、どれに触れてもビリビリ反応した。

今のうちに自分の心をじっくり見つめるといい。

どんな部分が汚いか知ればいい。

だからこそ人間は何かをするだろう。

そして今は傷つかないように、びくびく用心しているかもしれないが、

君の知らなかった新しい何かが、きっと君の心を激しくかき回す時が

来るだろう。

その時にできた傷が大事だ、必ず役にたつ。

今の自分に、その傷が曲を作らせている。


まだまだ、まだまだだ。

自分の感情を突然襲う何かはその辺りにうようよいるはずだ。

だから新しい何かに突っ込んで行く。

映画を見たり、本を読んだり、人のライブを見たり、

人を好きになったり、そして新聞を読むのをそのひとつだ。

激しく自分の感情を揺り起こしたい欲求で、

オレの毎日は成り立っている。


その子は最後に綴っている。

「春から大学生になります。どうすれば、この醜い性根を正しくできるでしょうか。」

死ななきゃなんとかなるさ、4月からの新生活を楽しんでくれ!

そして本でも読めば

まだ読んでなきゃ【人間失格】とかいいよ。

これは今の君の歳辺りがどんぴしゃだ。


ここ数日、読んでいない朝刊夕刊がまたたまっているよ。

流し読みで、急いで片付けよう。

何か自分の心をハッとさせる記事が載っていたらもったいないからね。



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2016-03-03 14:51:42

【マイピュアレディ】

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【マイピュアレディ】





あともうちょいで春という頃だった。
「これかけようゼ!」
クラスの中坊数人が、オレの机近くでワサワサ騒いでいるので
どうしたどうしたと、思わず話に顔を突っ込んだ。
丁度もうすぐ給食、だが夢中で話すひとりの手に、
青い一枚のシングルレコードがあった。
タイトルを見ると"マイピュアレディ"
あっ、これは昨晩見たCMのキャッチコピーじゃないか。
突然興味が湧く、なぜならそのCMでは、
ちょっとボーイッシュなお姉さんが素敵に笑っているのだけど、
ちょっとはかなそうで、その何とも言えない表情に心がキューッとなり、
こんな人が彼女だったらなあと思わせるようなお姉さんだった。
あのCMで流れていた曲がこのレコードなのか!?
歌謡曲とはちょっと違う不思議な感じがする曲だった。
でもジャケットには違う人が写っていた。
あのお姉さんが歌っているんじゃないのか?
「なっ、今から放送室に行って流そうゼ!」
マジかよ、こいつ放送部でもないのに~???
でも何やらおもしろそうで、その話に乗った。




放送室は視聴覚室や理科室がある誰もいない別棟の上にある。
階段を駆け上がり通じる廊下を数人で足早に渡ると
まるで校舎の中にある孤島の部屋みたいに放送室は静かにあった。
ガチャッと無人の部屋、ゾロゾロっと中に入る。
ガラス窓のブース前に機械があり、レコード持つ当人が

勝手にいじりだした。
何でこいつがいじれるのかよくわからなかったが、
全校に流すというスリルを前にそんな詮索はどこかに飛び、
そいつの動きをジッと見守った。
マイクの横にターンテーブルがある。
青ジャケから親指と中指でだされたシングルがそこにゆっくり置かれ、
持ち上げられた針と共にレコードが回り出すと、途端みんなに緊張が走り、
固唾を飲みながら針の行方を追う。
ガサッと置かれた数秒後、その曲が流れ出した。
♪ちょっと走りすぎたかしら~ ♬
ああ、やっぱりこの曲だ、昨晩CMで聴いたのは。
誰か血相変えてやってくるんじゃないかなという思いもあったが、
ウキウキ感の方が先に来て、
ピュンピュン、みんなの心から何かが小さくはじけていた。
曲を流し終わると、全員で急ぎ飛び出し教室に戻り、給食を食べた。
食べながら何度かまわりを見回したが、別段みんな普通の顔で食べていた。

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2016-02-09 18:40:28

【10℃】

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【10℃】





冬の教室に入るとまずストーブ!しかしその日はついてなかった。

何でついてないんだと疑問がると女子が教えてくれた。

10℃以上だとつけてはいけないらしい。

「ウソだろう、絶対10℃以下だよ」

男子が言い放ち温度計を持ってくると、10℃を少し越していた。

しかし窓の校庭は冬の色で、手前に見える鉄棒は冷たくさびている。

これが中学生なら「いいよ、点けちゃえ」なのだろうが、

小学生はそうならない。

目盛りがどうにかならんかなと温度計をにらむだけだ。

ただ、10℃って結構寒いんだとその時思った。




どこを走っていたか忘れたが、バイクに乗っていると突然吹雪に

り、なんとか死ぬ思いで運転していると、どうしてもおしっこ

がしたくなり、飛び降りるようにバイクを停め、道で立ちション

した。

かじかんだ手でつかんだ棒も冷たく、挟まないようにエイッと

ジッパーをあげ、よろけるようにバイクのタンクに手を置くと、

冷たいはずのタンクが意外に暖かく感じ、ちょっとの間、

素手で触っていた。

どれぐらいオレの手は冷たくなっとんじゃと思いながら、

その後、エンジンで手を温めた。




暑さはまあまあ同じ気がするが、

寒さを感じる温度の違いはおもしろい。

昔テレビで、サドゥ-と呼ばれるインドの修行僧が

気温零下の山で、裸で座禅を組み続けている姿を番組で見た。

このサドゥ-と言われる人は、何の為にしているのかよくわからない

が、人によっては何十年間も、片方の手だけ挙げ続けている人や、

インド中を転がりながら移動したりする人がいたりとかして

全くもって凄まじく不思議な人達だ。

その座禅の修行僧は、極寒の中で寒さを感じないばかりか、逆に熱まで発していた。

修行も極まればそこまでなるのかと、畏敬に近い思いを持ち、

自分にもそんな能力が備われば便利だと思ったのは、

ちょっとはなはだ失礼だが、

人間の身体はこうまでなるのかと感心した。

でもちょっと近い事はある。

雪がちらほら降る札幌の街を、半袖Tシャツで歩いていた。

コートが行き交う大通りを颯爽とライブハウスに向かっていた。

心が燃え、体が燃え、二の腕に落ちてくる雪に心地よささえ感じた。

ライブ前はよくそんな状態になるし、気合いを見せるため

わざとそういうことをする事もある。

自分に限らず、そんな経験は誰にもあるだろうが、傍から見たら

ちょっと滑稽だ。

全然気合いも入ってない普段、

冬の寒さにたまらず「うっ」と身をすぼめる時、

あの時の自分の状態を思い出すと、

他のメンバースタッフがアホを見るような目でオレを見る気持ちが

その時はよくわかる。

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