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2015-07-30 12:40:19

【花火それぞれ】

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【花火それぞれ】



ある夏、でっかい基地が湖の真ん中に浮かんでいるのが見えた。

「なんか浮かんじょうゾ」

湖岸で見た子供達は、それを確認すべく宍道湖大橋まで駆けだした。

まだ架けられて間もなかった宍道湖大橋は、

川からの湖の入り口にアーチ形に架けられていて、宍道湖を見渡せる。

「船かな?」

でも船にしては人を乗せる感じもなく、両側にタイヤがついていて

木の波止場の様にも見える。

う~んと頭をひねるが、子供の関心はここまでだ。

それが花火の打ち上げ場所に結びつくのは結構後だった。




「松江にこんな人がおるんか!?」

宍道湖の花火の日は人が凄い。

普段の日は、宍道湖大橋からグルッと見回して、走る車、歩く人を

数えようとすれば、ざっと数える事が出来そうな感じであるのに、

この日は分厚く人の集団が宍道湖を囲む。

テキ屋の発電機が所々鳴る中、人々は岸に向かってぎっちり座り

夜空に咲き乱れる大輪に歓声をあげる。




田舎では毎年見ていた。

でも10代はだめだ。

目の前の花火に気がつかない。

あの頃はいつもさまよっていた、いつも何かを探していた。

頭上であがる花火とは別に、何か強烈な想いが胸の大半を覆っていて、

花火そのものを見ていない。

それは片思いの女の子の事だったかもしれないし、

学校であった気分の悪かった事だったかもしれない、

はたまた将来への不安と夢であったかもしれない。

天空と湖面が真っ白になるくらいの花火の光を横顔に受け、

湖岸の松の木を縫って足元のシャドウをいつも歩いていた。




花火が心に染みいるように入ってきたのは、むしろ最近だ。

今思えば、あの頃持っていた甘酸っぱい記憶が、夜空に重なり、

花火の美しさが何倍にもなって心に映る。

自分にとって、宍道湖の花火はたまらない。

人それぞれ、自分の花火が心にあるだろうね。

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2015-07-24 17:55:08

【ウイスキームーン】

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【ウイスキームーン】



20代の原宿時代、

仕事帰りに仲間とよくたむろしていた店があった。

OH!GODという店で、なかなかおしゃれな店だった。

経営者は、かつてある筋では相当ならした人で、

そのせいか、客も従業員もちょっと不良っぽい奴が多かった。

その頃のオレ達は、まさに生意気盛りで、その雰囲気がたまらなく、

この世の春とばかりに、我が物顔で店内の一角を陣取っていた。

そこでいつも、飲んでいたのがウイスキーだ。

まだガキの、かっこつけのひっかけだから味なんてわからない。

一応うまいとは思っていたが、どれがスコッチやらバーボンなのか

知識なんてあるようで全くなかった。

ハーパー、バランタイン、ターキー、ジムビーム、

その頃は、店でビリヤードをしながら、キュー片手にグラスを手にした時、

琥珀色の液体が氷に溶け、カランと音がすれば何でもよかった。

やがて原宿を去り、行く店は居酒屋が主流となり、

飲むのはもっぱらビールになる。

ウイスキーは、たまに気付けで飲むくらいで、お酒として味わう感覚は

全く無くなった。




だがつい数年前だ。

フランスに発つ直前、ツアーマネージャーのトーマスから連絡があった。

「日本のウイスキーを買ってきてくれないか?」

えーーー!ウイスキーなんてフランスにいくらでもあるだろう!?

そう思ったが、買っていった。

その後しばらくして、NHKでウイスキーの朝ドラがあり、

ニュースでも日本のウイスキーの話題がよく上がるようになり、

ようやくトーマスの理由を知った。




日本は今ウイスキー人気だという。

それやこれやでちょっと飲みたくなる。

ところが、なかなか飲むチャンスがない。

買ってくればいいだけなのだが。

そういう矢先だった。

先日、イギリス人がお土産でウイスキーをくれた。

わざわざ大事そうに持ってくるのだがら、余程いい物に違いなかった。

だがくれた後、彼と一緒に飲みに行った。

そこで忘れた。

アチャー!どこかに置き忘れてきたと思い、彼にその事をわびる

メールを出すと

そのウイスキーは、一緒にいた日本に住むアメリカの友人が

持って帰ってくれたと言う。

後日受け取り、無事に家に持ち帰った。




ラフロイグ PX CASK

調べると、英国皇室ご用達ウイスキーだった。

真夜中、夜空の見えるテーブルに座る。

たいそうなケースだ。

そこからギシギシ引っ張り出し瓶を片手に取る。

もう片一方の手でポンと栓を抜き、

机の上のショットグラスにゆっくり注いだ。

トクトクトク。

そして口をつけた。

昔なら、どう思ったろう。

何か焦げ臭いと思ったかも知れない。

今は何かの味わいに気づこうとする自分がいる。

ちょっと楽しみが増えた感じだ。

ようやくガキからちょっとすすんだかな?




話は違うが、かつてウイスキーズと言うバンドがあり、

吉祥寺曼荼羅に見に行った事がある。

メチャクチャかっこよかった。

ウイスキーという言葉はロックにも欠かせない。

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2015-07-17 17:36:56

【ハイヌーン】

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【ハイヌーン】



太陽がジリジリ、

対決のハイヌーン。

隣の村の子達と今にも一触即発だ。

公園にいきなり現れた見ず知らずの子供達。

最初は別々に遊んでいたが、狭い公園の中だ、

もともとやばい予感が向こうの上級生の目つきにあった。

案の定、気がつけば背後で、上級生同士がぶつかっていた。

飛び交うケンカ言葉で、下級生にも緊張が走る。

いつも一緒に遊んでいるアニキ分だ、

ただ傍観するわけにはいかない。

オレは後ろで、友達と一緒に何とか踏ん張った。

手には虫眼鏡。

「ようし、こいつで相手の太ももをアッチッチしてやる!」




友達と虫眼鏡で遊んでいた。

太陽の光を集めて、紙を燃やす。

いつも頭上で当然の如く輝く太陽だが、

その超パワーを最初に教えてくれたのは虫眼鏡だった。

遙か頭上の炎が、オレの手元にやってきた。

宇宙空間で激しく燃える太陽の一部を、好きな時に発射できる。

最初は紙だが、もちろん子供はエスカレートする。

葉っぱ、砂、そして、蟻、バッタなどの昆虫などだ。

さすがに虫には罪悪感を憶え、遂には、自分達の太ももだ。

「あちい!」

そんな時、上級生がケンカを始め出した。

当然、手には最強の武器が。

すくっと立ち上がったが、今思えば噴き出す。

はたして結果は?

焼けるわけ無いっつうの。

でも最初に虫眼鏡を手にした時、何かスーパーパワーを使えるような

そんな錯覚を持った。

その後は確か、そのグループは立ち去り、大ゴトにはならなかった。

でも、本気で虫眼鏡片手に走り回ったらさぞ滑稽だったネ。




夏、大人は暑いが、子供は熱いゼ!

あの頃は、太陽がギラギラする暑さじゃなければ面白く無い!

という遊びをよくしていた気がするよ。

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