ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は7月25日、メキシコとコロンビアの政府が、米国の中央情報局(CIA、英略)のマイク・ポンペオ長官の言明によって、「裸となった」と主張した。CIAはラテンアメリカのこれら2か国と、「ベネズエラの合憲政府を打倒し、わが国を侵略する」仕事に関して語った。

 

ポンペオは「長官だからこそ話した。かれは責任者であることを認識している。そして長は本当のことを言う。そしていいなりのメキシコとコロンビアの政府は、真実の前に裸となった」。カラカスでの集会のなかで大統領は語った。

 

「それでコロンビア政府はこれを否定した。メキシコ政府もこれを否定した。しかしCIAの長官がこれを言う必要性とは何だろうか?」、マドゥロは支持者たちにたいして、「介入主義者たちとベネズエラ右派のクーデター主義者のこれらの計画」と立ち向かうように訴えた。「われわれは非常に強い武器を持っている。ベネズエラの主権を擁護する非常に強い回答を持っている。そしてこの武器と回答を、7月30日の憲法制定議会の場で示すのだ」、マドゥロは強調した。

 

1週間前CIA長官は、コロラド州アスペンでの国家安全保障フォーラムで話した。最近おこなったメキシコシティーとボゴタへの訪問について触れた。そこでベネズエラに関して何人かの高官と会談をおこなった。ベネズエラのサムエル・モンカダ外相によると、会談の内容はもっぱらマドゥロの打倒に関するものであった。

 

メキシコは7月23日、「(カラカスが)報道している、ベネズエラ政府に打撃を与えるために、他の国とともに行動するという情報について、きっぱりとした形で」否定をおこなった。コロンビア外務省も、「われわれが侵略主義の国であったことはない。ベネズエラを干渉しようとするいかなる行動、考えも存在することを否定する」と強調した。

 

これにたいしモンカダは、メキシコとコロンビアの説明は「まったく不充分である」とその声明を拒否した。ワシントンのベネズエラ大使館に集まった記者団との電話会見のなかで、「かれらはこれを否定した。しかしメキシコとコロンビアの政府の否定は、まったく不充分なものであると言える」と指摘した。

 

モンカダはポンペオの述べたことについて、「かれは話す内容を間違えるような人物ではない;それはCIA長官としての意見なのだ。それはメキシコとコロンビアの政府がおこなっていることと完全に一致している。それは国際条約に違反するものだ」、と主張した。

 

米国にたいする姿勢としては、外相は違うものであった。ベネズエラ政府は、ドナルド・トランプ大統領の警告にもかかわらず、対話のチャンネルを開けておくというものである。トランプは、もしマドゥロが制憲議会を進めるならば、ベネズエラ石油の輸入を停止することを検討することを明らかにした。

 

こうしたなかマドゥロは、「世界的な迫害の犠牲者」と語った。マイアミからは、7月30日の制憲議会選挙のプロモーションとして、『デスパシト』の曲のバージョンが使用禁止された。

 

「マイアミからマドゥロのビデオが禁止された。世界中でこのビデオが禁止された。帝国主義者の独裁はこれを聞くことが出来ない。これは排除されている・・・;わたしにたいする世界の迫害だ」、カラカスでの年金者の集会で語った。マドゥロは、プエルトリコのアーティスト、ルイス・フォンシとダディ・ヤンキーの世界的ヒットを、その曲をテレビ放送のなかで使った。この曲の使用について拒否された。

 

一方で野党連合、民主統一会議(MUD)は、ベネズエラ人にたいして、今週の食料の備蓄を呼びかけた。7月26日、27日には48時間ストが予定されており、7月28日にはカラカスにおいて大規模な動員が計画されている。これは制憲議会を阻止するためのもので、暴力事態が爆発する可能性について危惧されている。

 

またコロンビアとの国境にそって、多くの人々が食料を調達するために国境を越えている。AFP通信は数千人がコロンビアへの移民になっていると報じている。公式には約25000人のベネズエラ人が毎日国境を渡っているが、ここ最近ではそのうち約3000人が戻ってはこない。AFP通信が伝えた。

 

新しいストライキの呼びかけは、多くの労働組合から支持を受けている。また経営者団体、フェデカマラスも制憲議会への反対を再度表明した。

 

こうしたなか、米州機構(OEA)のルイス・アルマグロ事務総長は、国際刑事裁判所(CPI)の元検事を、ベネズエラにおける人権侵害の告発を審理する部署に任命した。

(N01657) [La Jornada による]