子どもって、何でも質問してくる時期がありますよね。
なんで空は青いの?とか、これってなぁに?とか、
わからないことだらけで、世界はきらきらしているんじゃないでしょうか。
もし子どもに、
「お金ってなに?」と聞かれたら、
なんて答えますか?
友人が当時3~4歳くらいの娘さん(仮に花ちゃんとします)をつれて、
スーパーに買いものにいったとき、
花ちゃんが大好きな苺大福を手にとって、そのまま帰ろうとしたので、
「ちゃんとお金を払ってからだよ」と言ったら、
「どうしてお金がないとダメなの?」と聞かれたそうです。
わたしなら、お金とほしいものをとりかえっこするからだよ、
とかそんな返事をするところでしょうが、
友人は、しゃがんで娘さんの目を見つめながら、
「花ちゃんは、ホットケーキ大好きでしょう?」
「うん、大好き!」
「そのホットケーキは、いつも誰がつくってるかな?」
「お母さん」
「じゃあお母さんが、花ちゃんにホットケーキつくってあげたとき、どうする?」
「うれしいー!!」
「そうだね。そういうときは、なんていうんだっけ」
「ありがとう!」
「そうだね。花ちゃんが大好きなこの苺大福も、
誰かわからないけど、つくってくれた人がいるんだよ。
そしてこれをお店まで運んでくれた、トラックのお兄さんたちや、
お店でおいしそうに並べて置いてくれた、お姉さんたち、
それに、苺を育ててくれた農家さんたち。
いっぱいの人が手伝ってくれるから、
花ちゃんやお母さんがつくらなくても、簡単に食べられるんだよ。」
「本当はみんなに、ありがとう、って言いたいけど、
誰に言ったらいいかわからないね。
どうしようか?」
「う~~ん。わかんない。」
「だから、ありがとうのかわりに、お金をあげるんだよ。」
「お金はみんなのとこに遊びにいこうって、いっぱいいっぱいまわってるから、
花ちゃんの「ありがとう」は、
苺大福つくってくれた人にも、トラックのお兄さんにも、農家さんにも、
いつか絶対、ちゃーんとみんなに届くから、だいじょうぶ!」
かれこれ10年前に聞いた友人の子育てエピソードですが、
なんてステキな答えかただろう、と今でも強くこころにのこってます。
お金をどうとらえるか、もちろん自分次第なんですが、
小さいころからお金について、こういうふうに親から教えてもらいたかったな~と
花ちゃんが素直にうらやましいと思っちゃいました。
お金って、なんだろう?
ほんとうは、お金って、なんだろう?
ふかくて、おもしろいなぞなぞです。