こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
ヒスパニック見聞録
というテーマで
フリーダ
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
前回は
メキシコの死者の日について考察してみましたが
死に対しての距離感が
他の国とは一線を画しているからこそ
メキシコの骸骨たちは斬新でもありますよね!
↑骸骨をカラフルに彩色して
ユーモラスに仕上げるという発想は斬新です!
そんなメキシコの感覚は
他の誰もやっていなかった事が
作品に表現されている
という事を重視する
現代アートの世界においては
価値ある作品とみなされるようになっていくのです!
本日のフリーダは
メキシコの女性画家
フリーダ・カーロの一生を描いた作品。
↑フリーダ・カーロ本人。
フリーダ・カーロの絵というのは…
こんな感じです!!
…むむむ。
(-"-;A
難解ですね!!
そう。
現代絵画は
絵が上手い下手ではなく
描き手が作品に込めたのは
一体何なのか?
という事を理解しようとしないと
難解で分からない
という感想で終わってしまうと思います。
↑例:シャガールのこの絵も
作品に込められた想いがわからないと
部屋に住む幽霊が
首を180度回転させて女性を襲っている絵!
という感想になってしまうかもしれません。
(飛んでいるのはウキウキ気分のシャガール自身。
彼は、妻をとても深く愛していた画家でした)
ですのでこの映画では
フリーダの代表的な絵が描かれた時の状況を
映像にしていくことで
フリーダが描いていたのは何なのか?
を想像していくのです。
↑この絵に描かれているのは誰?
どうして下に髪の毛が散乱しているの?
というのを
ストーリーで描いていきます。
フリーダの人生を一口で説明すると
痛みの連続
でした。
彼女は学生の時
乗っていたバスが路面電車と衝突し
3ヶ月間生死の境をさ迷います。
彼女の腰には鉄の棒が突き刺さり
脊髄や尾てい骨を損傷!
↑腰に突き刺さる鉄の棒!
その後フリーダは
リハビリを通じて歩けるようになりますが
生涯ずっと痛みを感じ続ける人生でした。
フリーダの肉体的痛み①
けれど彼女にとっての痛みは
肉体的なものだけではありませんでした。
事故以前に付き合っていた恋人は
彼女が動けなかった時に
ヨーロッパへと留学する事となり
彼女の元から去っていきます。
彼女は動くことも出来ず、彼が去るのを見つめます。
フリーダの精神的な痛み①
その後
病室で絵を描くようになったフリーダは退院後
反骨の反体制画家
ディエゴ・リベラ
と付き合うようになります!
↑ディエゴとリベラ(実物)
ディエゴは、ピカソやモディリアーニと同時代に
パリで活躍していた画家!
↑映画「モディリアーニ真実の愛」でディエゴは
モディリアーニやピカソと一緒に
絵画バトルに出場します!
(フィクションですが、面白い設定ですね!)
メキシコ市民を鼓舞して
労働者中心の社会を作ろうとして
為政者に挑戦的な絵を描いていたディエゴにとって
彼女自身の内面が絵からにじみ出ている
フリーダの作風は
今までに見たことのない
メキシコ人の女性だから描ける
魂が描かれた絵
だったのです!
↑天井に鏡を設置し
病床で自画像を描いたフリーダ!
そんな彼女の絵は
彼女自身の魂が感じられる絵
だったのです!
情熱的なメキシコ人芸術家2人が付き合えば
当然、愛は燃え広がりますよね
ヽ(=´▽`=)ノ
フリーダとディエゴは結婚!
↑結婚当時の2人の絵も映像化!
けれどディエゴはヒスパニックの男。
結婚後も
他の女性との関係は断ち切れませんでした。
↑愛する事を最優先するヒスパニックの男ディエゴは
モデルたちからも愛される画家!
当然、あらゆる女性と関係を持つのです。
ちなみにフリーダと結婚する前に
2回離婚をしています…
ディエゴは言います。
ボクにとってセックスは
握手みたいなもの。
けれど
他の女性といくら関係を持ったって
君の信頼は絶対に裏切らない!
…なんか、身勝手な言い分ですが
フリーダもヒスパニックの女!
だからこそディエゴの愛を信頼し
深い愛を注ぎ続けます。
↑それがディエゴ・リベラという男の愛なら
私は受け入れよう!
その後ディエゴがアメリカに仕事の場を移した時も
フリーダは付き添ってアメリカに渡ります。
慣れない街、好きだったメキシコへの望郷
家族への想いなどを断ち切って…
フリーダの精神的な痛み②
そんな苦しさに耐えてきたフリーダですが
アメリカで流産してしまうのです!
フリーダの肉体的な痛み②
↑この絵は、そんな時代の絵。
彼女の痛み、少しは伝わりますでしょうか…
悲しみに暮れたフリーダですが
ディエゴもアメリカで
クライアントと自身のポリシーが激突し
今まで最大の仕事を失い
失意の中でメキシコへ戻ることとなります。
自分の悲しみを乗り越え
デイエゴをサポートするフリーダでしたが
気がつくとディエゴは
フリーダの実の妹とも関係を持ってしまいます!
フリーダは
信頼は絶対に裏切らない
というディエゴの言葉にも裏切られたのです。
フリーダの精神的な痛み③
( ̄_ ̄ i)
…なんか、壮絶な人生ですね。
けれど、ここまでが映画の前半
映画の後半ではさらなる痛みが
フリーダを待ち受けているのです!
↑何、この自画像!?
一体どんな人生だったの!?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
彼女の絵には
彼女見ている風景と、心の中の情景が
ミックスされて描きこまれており
結果として
彼女の絵がある事で
フリーダという女性が
どんな想いを背負って生きていたのか
というのが理解できるのです!
↑フリーダの心は、彼女の絵の中にあるのです!
肉体と精神の痛みに耐えながら
ヒスパニック的な愛を貫いたフリーダは
現代社会を生きる多くの女性たちに
共感されているのです。
出口が喜びに満ちてるといい。
私は戻りたくない
これはフリーダが
47歳で亡くなる直前の言葉。
彼女にとって人生は
愛と痛みと苦しさに満ちたものだったのでは
ないでしょうか…
という訳で次回は
メキシコの陽気な
ミュージシャン
というテーマで
エル・マリアッチ
という映画を解説してみたいと思います。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
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