こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/

 

 

 

 

 

 

本日も

 

想像力と
ヒスパニック見聞録

 

というテーマで

 

メルキアデス・エストラーダの

3度の埋葬

 

 

という映画を

 

ご紹介させて頂ければと思います。

 

 

 

 

 


前回のフロム・ダスク・ティル・ドーンでは

 

アメリカからメキシコに行く理由

 

をご説明させて頂きましたが

 

逆に

 

メキシコからアメリカに行く理由

 

とは、どういうものなのでしょう?

 

 

 

 

 

 

これは多くの場合

 

移民や不法就労ではないかと思われます。

 

 

 

 

 

 

経済格差がある隣国がある場合

 

豊かな国に働きに行く

 

というのは

 

豊かでない国の人にとっては

生きる上での選択肢

 

でもあるのです。

 

 

 

 

 

本日の作品は、メキシコから来た

 

メルキアデス・エストラーダという人のお話。

 

↑こちらが

メルキアデス・エストラーダさん。

 

 

 

 

と言ってもメルキアデスは

 

映画の冒頭で

 

既に死んでいる状態で発見されるのです!

 

 

 

 

 

 

舞台はテキサスのメキシコ国境地帯。

 

 

 

 

警察が荒野に無造作に埋められている

 

メルキアデス・エストラーダを発見するのが

 

第一の埋葬です。

 

 

↑発見されたのは

彼の住んでいた家の近くの荒地でした。

 

 

 

 


メルキアデスは、メキシコ人の不法労働者。

 

 

 

 

 

辺境でヤギを飼って暮らしすメルキアデスは

 

温厚な男で、殺される理由はありません。

 

 

 

 

 

 

普段から彼と仲良くしていた

 

老カウボーイのピートはショックを受けます。

 

↑生前、メルキアデスと仲が良かったピート。

 

 

 

 

 

検死の結果

 

メルキアデスはライフルで撃たれた事が分り

 

身寄りのない彼は

 

共同墓地のような所に埋められます。

 

これが二度目の埋葬です。

 

↑役人は

エストラーダと書くのが面倒くさかったので

メルキアデス・メキシコと書いて埋葬してしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

ピートは、メルキアデスを射殺したのが

 

若い国境警備隊員のマイクだということを突き止め

 

警察に彼を逮捕するよう訴えますが

 

証拠も少なく

 

被害者がメキシコ移民であるために

 

事件にしたくない警察が

 

マイクを逮捕しない事を知ったピートは

 

夜中にマイクの家に押し入り

 

彼を拉致してしまうのです!

 

↑ピートは仕事を求めて

テキサスに妻と共にやって来た男。

まだ高校を卒業したばかりです。

 

 

 

 

 

 

 

どうしてピートはマイクを拉致したの?

 

 


 

 

 

 

それは

 

メルキアデスの三度目の埋葬を

 

マイクに行わせるためだったのです…

 

↑ピートはマイクに

メルキアデスの死体を掘り起こさせるのです!

 

 

 

(-"-;A

 

 

 

どうしてピートは

 

メルキアデスの埋葬にこだわっているのでしょう?

 

 

 

そして彼が3度目に埋葬されるべき土地とは

 

一体どこなのでしょう?

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身で

 

ご覧になって頂ければと思います。


↑死体を運んで向かうのはメキシコです。

 

 

 

 

 

 

 

マイクは悪人なのか。

 

 

 

 

 

いいえ。

 

マイクはどこにでもいる普通の青年です。

 

 

 

 

 

 

けれど彼の仕事である国境警備隊は

 

メキシコからやって来る不法移民たちを捕まえ

 

メキシコへ追い返すのが仕事。

 

 

 

 

 

 

だからこそ彼は

 

メキシコ人を害獣のように扱っています。

 

 

 

 

 

けれど同時に彼は

 

メキシコ人から反撃されるかもしれないと

 

恐れています。

 

 

 

 

 

 

だからこそ、野犬からヤキを守ろうとして

 

メルキアデスが撃った銃声に驚き

 

自分が狙われたと勘違いしたマイクは

 

メルキアデスを撃ち殺してしまったのです!

 

↑あ…

 

 

 

 

 

そして、これはきっと

 

アメリカ辺境では良くある事。

 

 

 

 

 

 

移民を排除しようとすることで起こる悲劇は

 

決して少なくないと思われます。

 

 

 

 

 

 

そして殺されたヒスパニックは

 

元住んでいた場所も、家族も分らないからこそ

 

無縁仏のように扱われ忘れ去られていく

 

というのが現実なのだと思います。

 

 

 

 

 

 

けれどメルキアデスと仲の良かったピートは

 

生前の彼と約束していたのです。

 

 

 

 

 

 

もし自分が死んだら

 

故郷であるメキシコのヒメネスという街に

 

埋めて欲しいと…

 

↑不法意味として捕まる事を恐れていたメルキアデスは

ピートに世話してもらい仕事を覚え

ようやく自分のヤギ牧場を持てるようになりましたが

あっけなく殺されたのです。

 

 

 

 

 

 

ピートは

 

メルキアデスの最後の望みを叶えるため

 

そして

 

自分の人生の最後に

 

意義のある行動を起そうと考え

 

マイクに罪を償わせるためにヒメネスへ向かいます。

 

↑ピートとメルキアデスの関係を知らないマイクは

ピートの行動に怯えます!

 

助けて!変なじいさんに殺される~

 

 

 

 

 

 

そしてヒメネスの旅は

 

ピートが想像もしていなかった結末が

 

待っています。

 

 

 

 

 

 

この作品は

 

単に悪者を成敗する映画ではなく

 

メキシコから来た不法移民たちの哀しい人生について

 

想いを馳せる映画なのです。

 

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

メキシコ移民たちの労働環境とは

 

というテーマで

 

ファストフード・ネーション

 

という映画を解説してみたいと思います。

 

 

 

 

 

ではまた

 

↑国境警備隊を拉致したピートにも

無実の人を殺したことを妻に知られたマイクにも

もはや帰る場所などありません。

 

彼らはメルキアデスの埋葬に行く事で

メルキアデスと同じ

故郷に帰ることができない人となります。

 

そして気づくのです。

一人で生きるのは寂しい

という事に…