ガダルカナル戦書籍一覧


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↓ガ島中央戦跡要図

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西山日誌46 より続いております。


第38師団歩兵第228連隊 
第三大隊長 陸軍少佐 西山 遼 氏の日誌


現在地、見晴台大隊本部
十二月二十七日 日 晴   ガ島上陸53日目
本日糧秣輸送隊二組出す。
一は九〇三高地へ缶詰を、一はエスペランスへ。
本朝、日曜日なるか馬鹿に静かなり。
敵飛行場附近に爆撃高射砲音を聞く。
友軍機来攻しあるやも知れず。
本朝ヤシのコプラをすりて米に交ぜて炊きしに相当飯量増加し亦脂もまわりて味よし。
毎日コプラ飯を造る事にす。
若林第一線の出て直接指揮す。
今朝中野の前面敵三~四百出現すとの報あり。
直ちに諸準備を完了せしむ。
該敵は爾後ジャングル内を堺台方面に転進せり。
見晴台東北角附近には数百の敵陣地を占領、工事をなしあるもの如く約六〇〇米を隔てて対峙しあり。
其の後大なる変化なし。
   敵影を撃ち得ず睨む持久悲し
マタニカウ川をフェリーで渡河する米軍
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九時頃敵三百余第二陣地東方より北方へ漫然と進出し来る。
待機せる若林隊直ちに之に猛射を浴びせ大損害を与う。
敵は二十余の屍体を残し遁走し傷者逃げ遅れたる者は戦場に泣き声を発して狼狽しあり。
然し敵主力は爾後迫撃砲、銃撃、MGとあらゆる火器により支援し傷者、死者を収容し来り。
交戦実に五時間に及ぶ深田隊方面之に呼応し敵の側面に猛射を浴びせ敵五、六〇を倒す。
胸のすく様な戦闘をなす。
敵は優勢なる火力、飛行機により盲目射撃的に撃ちまくり十六時頃やっとその死体、傷者を収容し見晴台北方ジャングル内に後退し夜と共に静かになれり。
然し敵迫撃砲は後方我大隊本部位置に集中射撃し来る。
薄暮頃より断続終夜に及ぶ。
一発十五糎榴弾十米前方の樹幹に炸裂、目も眩むかと思う間もなく頭上にザーッと風圧と土砂を浴ぶ。
ガ島米軍155mm榴弾砲
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物凄し、壕内にありしため予は何等異常なし。
壕上、壕前十三ヶの破片弾を生ず。
小室軍曹、阿保軍曹、兵に負傷す。
何れも壕外にて眠りありし為なり。
よく注意してありたるにも拘らず無益の損害を出せり。
各方面とも夜と共に静かとなる。
電話断線し連絡取れざりしも夜半先ず若林隊と、次いで深田隊と連絡なる。
隊長の言心強し
「本日の戦死六、戦傷十四、損害や大。持久以来交戦せし初の事なれば爾後慣れるに従い損害減少するに到るべし。」
缶詰六四八,、米一人百グラム夜到着、三十一日までどうやら安心なり。
中野中尉戦死す。
昨夜、予の許に来り戦況報告をせしが最後となりしか。
三本の煙草を彼に与えしに感激して月下を陣地に帰り行きし姿目に浮かぶ。
見晴台の戦闘にて下腹部を撃たれたるも尚も屈せず小隊を指揮し右に左に馳せ奮闘せしも出血多量、遂に夜時冥す。
彼が父を知れるだけに一層哀しみ深し。
   頼む部下草に葬る月の陣


見晴台、部隊配置図
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つづく


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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
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冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



平成24年9月8日 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ7柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
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○原発関連情報○

独逸天気予報より →  放射能予報

文科省発表 → 全国放射能濃度一覧

武田邦彦教授の → ブログ




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