ガダルカナル戦書籍一覧


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歩兵第十六連隊 連隊本部
私は疲労に加えてアメーバ赤痢になり、毎日腹下り、酷いときには便所まで間に合わず垂れ流しの状態になった。
もうガ島では栄養失調やマラリア、下痢等は患者病人の中に入らない。
衛生機関に収容されるのは戦傷者だけで一杯であった。

一月に入ってからは、毎日一名か二名亡くなって行く有様であった。
野戦病院に入院した患者でも、病院にいるより部隊にいた方がよい、といって又連隊に返って来る者も居た。

野田孝次氏 著「髭の副官」より





ガダルカナル島 水無川上流

どこから現れたのか子供たちが合流する。

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昭和48年、水無川野戦病院跡地遺骨収集の様子。
乾季には水がまったく無いことが窺える。

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「あやめ戦記」より


もう一度渡河すると洞窟とのこと・・・

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野戦病院に薬も無く、もちろん負傷者の収容能力などあるはずもなく、死するのみでした。
敵の空爆、砲撃の中で、兵は日一日と少なくなり栄養失調におちいり、頭髪は真っ赤になり、舌は廻らず、腰は抜け、歯グキは風が通り、誰一人話す者なく、アバラは数えることができ、あらゆる病と戦い続けたのであります。

「あやめ戦記」より増田与一郎氏の回想









対岸で・・・ガ島の蛙が・・・
当時の日本兵に見つかれば格好の栄養源であっただろう。

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「此処が洞窟だ」とのこと・・・

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地主に断らず訪れる方が居たらしく板塀と有刺鉄線で囲われている。

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「マタニカウ川上流の仮包帯所から水無川野戦病院までざっと二十キロの距離。
健脚なら一日半で行ける。
だがこの間に何日をかけたことか。体力が衰えてしまっているのだ。
海岸に出ると戦死体の死臭がただよい、ヤシ林が砲撃でササラのようだ。
水無川野戦病院は、病院と言ってもヤシの葉や枯れ葉の小屋が並ぶだけのもので、小屋の中には生気を失った戦友が満ちている。
手当てしてやる材料もない。
まことに残念というほかはない。
重症患者は死んでいく。
元気な兵隊が穴を掘るが、穴はすぐ死者で満員になっていくのだ・・・」

第二師団衛生隊・遠藤清五上等兵の日記より





おお・・・   水無川の洞窟だ・・・

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想像していたよりかなり大きい・・・

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早速中へ入ってみると・・・
直ぐ突き当たり右へ折れている・・・

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この日に備えてヘッドライトを用意してきたのだが・・・
今度は想像していたよりも奥行きが無い。

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此処が第二師団野戦病院本部のあったところ・・・

医師と衛生兵には薬も資材も無い・・・

断腸の思いで命の灯火を消してゆく戦友を見送って行かねばならなかった第一野戦病院本部・・・


資料では此処から五百メートル上流が病院跡地ということだが・・・

千八百名の患者がこの川を埋め尽くしていたということになると、この洞窟周辺も患者のセブリや天幕があったのだろう。




つづく

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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
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冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



平成23年8月20(土)~9月3日(土) 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ38柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
派遣隊の活動の様子を現役大学生フロッグクレーンさんが綴られております。
第二次派遣隊の募集が開始されました。
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○原発関連情報○

独逸天気予報より →  放射能予報

文科省発表 → 全国放射能濃度一覧

武田邦彦教授の → ブログ





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