ガダルカナル戦書籍一覧


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ガダルカナル島ボネギ村

海軍705飛行隊377号機を求めて此の地まで来たのであるが・・・
全国ソロモン会さんの資料にあるこの画像の部分が発見出来ない。

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機体番号を示す物は見当たらない・・・
勉強不足の自分に腹立しいことこの上ない。
機体番号は尾翼にある筈なのだが・・・

結局377号機と確定することは出来なかったが位置的に間違いないと思われた。

一番大きい機体後部で御焼香・読経・合掌・・・
377号機と思われる搭乗員七柱、山間部に眠る355号機の搭乗員七柱の御英霊の御冥福を心よりお祈りする。


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鬼怒川ボーイによれば此の地を訪れた日本人は自分が最初だと言う。
御遺骨収集団が377号機より御遺骨を御帰国させているので何かの間違か・・・

377号機は別の部位は他の場所にも散らばっているのかも知れない。
此の地では後部の部位しか目にすることができなかった。





帰国後、377号機について調べてみると・・・

米国のサイトに377号機の画像として公開されている画像を発見した。

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同じようなアングルから撮影した自分の画像。

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弾痕の跡も一致している。
米国の画像からは他の部位も多く残っていたようだ。




第705海軍航空隊377号機について

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昭和18年6月30日705航空隊の一式陸攻は九機レンドバ島へ米軍護衛船団雷撃任務でラバウルを飛び立っている。



この日レンドバ攻撃へ出撃したのは702空指揮官中村源三少佐率いる雷装した一式陸攻26機、251空の護衛零戦24機。
未帰還一式陸攻19機、零戦10機。

此の中に705空の一式陸攻も含まれている。
705空の出撃機数一式陸攻9機内未帰還4機。

第一編隊 
一番機 355号機

操縦員 篠崎 真一 中尉
操縦員 岩瀬 芳男  二飛曹
偵察員 大見 邦夫  二飛曹 
偵察員 雨谷 英夫  二飛曹
電信員 中山 進   上飛曹  
電信員 森 充臣   二飛曹
整備員 渥美 正二  上整曹  

二番機377号機   未帰還
操縦員 河野 八郎  二飛曹  宮崎県
操縦員 柿島 芳文  上飛   山梨県
偵察員 佐久間 健  二飛曹  千葉県
偵察員 出口 資郎  二飛曹  京都府 
偵察員 山下 高行  上飛   石川県
電信員 加賀美徳与  二飛曹  山梨県
整備員 杉山 清一  整長   静岡県


三番機356号機   機上戦死一名
操縦員 田中弥一郎  二飛曹
操縦員 神子柴喜久夫 二飛曹
偵察員 佐々森正行  二飛曹
偵察員 久保 信幸  二飛曹
偵察員 津 勝憲   上飛
電信員 伊藤 辰雄  二飛曹  宮城県
整備員 渡辺 勲   二整曹


第二編隊 
一番機 358号機
   未帰還
操縦員 角田 信七郎 上飛曹  栃木県
操縦員 村山 正夫  上飛   神奈川県
偵察員 中川 鴻文  上飛曹  東京都
偵察員 藤本 勅司  二飛曹  山口県
偵察員 小出 清栄  上飛   福井県
電信員 市根 美寿道 二飛曹  群馬県
整備員 河野 一司or可  上整曹  宮崎県  

二番機310号機 
操縦員 別所 友夫  二飛曹
操縦員 菊田 美義  上飛
偵察員 桜井 秋治  上飛曹
偵察員 田畑 光人  二飛曹
電信員 高橋 寿男  一飛曹
電信員 清江 慶司  二飛曹
整備員 土井 諄亮  一整曹

三番機305号機   機上戦死一名
操縦員 小林 為雄  一飛曹
操縦員 伊藤 俊雄  二飛曹  福岡県
偵察員 松岡 是   二飛曹
偵察員 温井 三郎  二飛曹
電信員 宮田 茂雄  二飛曹
電信員 増山 武雄  二飛曹
整備員 二本柳喜三郎 上整曹

第三編隊 
一番機 372号機
   未帰還
操縦員 加藤辰五郎  飛曹長  埼玉県
操縦員 石川 洋治  二飛曹  宮城県
偵察員 林 彦志郎  二飛曹  福岡県
偵察員 峯村 堅三  二飛曹  新潟県  
電信員 野田 智晃  上飛曹  宮城県
電信員 寺内 正光  二飛曹  栃木県
整備員 塚本 徳   一整曹  福岡県

二番機325号機 
操縦員 岡田 長義  一飛曹
操縦員 駒寺 林平  上飛
偵察員 鎌田 操   飛曹長
偵察員 新林 利男  二飛曹
偵察員 福田 精作  上飛
電信員 本田 市造  二飛曹
整備員 ○ 徳    一整曹 ○字、王編に乍で一文字

三番機 321号機   未帰還
操縦員 栗原 庄治  上飛曹  神奈川県
操縦員 昆野 三郎  二飛曹  岩手県
偵察員 小須田高人  二飛曹  長野県
偵察員 佐藤幸四or次郎  二飛曹  茨城県 
偵察員 先崎 港   上飛   福島県
電信員 石倉 峯吉  二飛曹  群馬県
整備員 深町 一男  二整曹  福岡県

戦果
大型駆逐船 二隻 水柱
 同    一隻 傾斜
輸送船   一隻 轟沈
 同    四隻 炎上
 同    一隻 水柱
グラマン二機撃墜(301号機)
と705航空隊史にある。

戦死された御英霊の御名前を薄字にさせて戴いたが、帰還された搭乗員がその後生きて日本の地へご帰還されたとは考えづらい。
零戦と違い一機墜落すると7~8名の搭乗員が戦死されることとなる。




705空通信課暗号員、池田幸市氏の手記にこう残されている。
昭和18年、戦闘も苛烈となった頃の悲痛な思い出として・・・
開隊当時より電信員を集め暗号の講習を行い顔馴染みが多かった705空、出撃していく電信員に暗号書を貸し出すのだが半分も返って来ない。
生き残った電信員から誰と誰はこのような状況で散華していったとつぶさに話してくれる。
彼は冗談交じりに・・・
「お前らと親しくするとまた一人二人と会えなくなるので胸が詰まるばかりで辛いから親しくするのは止めたぞ」  と・・・



此処で今一度進撃路を見てみたい。

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377号機の疑問
ラバウルよりレンドバへ攻撃に向った377号機が如何なる理由で友軍基地とは逆方向のガダルカナルで散華されたのであろうか。
想像の域を脱し得ないが雷撃の際被弾し帰還は難しいと判断し自爆を覚悟ヘンダーソン飛行場へと進路を取ったが飛行場手前で米軍戦闘機に捕捉され手前のボネギ川にて散華された・・・
というのが当たらずとも遠からずではないか。

それにしてもガダルカナルまで飛べるのであればブイン基地まで戻れたのではないだろうか。
資料を提供して頂いたブログの友人も同じ推察・疑問であった。

旋回すれば速度が落ちるためガダルカナルへ進路を取らざるを得なかったのか・・・
今となっては真実を知る術は無い。

355号機の疑問
また705航空隊史の記録では355号機はこの日帰還されていることになっている。
資料を拝読するまで377号機と同じ日に同じ作戦行動を取られて散華されたと思い込んでいたが・・・
資料からは355号機の散華された記録は読み取れない。
377号機と共に出撃しているので、少なくとも昭和18年6月30日以降、再度の攻撃を敢行され散華されたと考えるのが妥当であろう。

355号機の電信員中山進上飛曹と整備員渥美正二上整曹さらに325号機偵察員鎌田操飛曹長の三名が昭和18年8月14日ガダルカナル島飛行場夜間爆撃で未帰還となられている。
しかし号機の特定は出来なかった。
おそらくこの爆撃で散華されたのが355号機ではなかろうか・・・
とすれば・・・ 355号機で散華された御英霊は・・・

山崎 達也 中尉   長崎県
鎌田 操   飛曹長  千葉県
中山 進   上飛曹  山口県
杉本 三郎  二飛曹  静岡県
佐々木忠雄  飛長   山口県
熊谷 稔   飛長   福岡県
渥美 正二  上整曹  静岡県



それにしても377号機の眠るボネギ川の上流山間部とは奇遇の一言である。


NHKが355・377号機の特番取材をされているというフランシス氏情報がある。
この疑問を解き明かしてくれるのか・・・是非拝見したいものだ。




あらためて此の場より・・・
一式ライター、ワンショットライターなどと呼ばれ鈍足・防備脆弱な一式陸攻を駆って散華されていった一式陸攻隊の御英霊のご冥福を心よりお祈りします・・・合掌

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つづく

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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
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冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。

新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。

平成23年8月20(土)~9月3日(土) 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ38柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
派遣隊の活動の様子を現役大学生フロッグクレーンさんが綴られております。
第二次派遣隊の募集が開始されました。
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○原発関連情報○

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