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深志美由紀ゼミ第6回「恋愛・婚活最前線――2020年、新しい“出会い”は始まっている!」、開催!

2020年、新型コロナウイルスによって、私達の生活は大きく変わりました。しかし、その中でも変わらないものがあります。それが、恋愛への欲求です。「恋愛や婚活に“自粛”はありません。むしろ、この状況下でも活発化しています」と、現代の恋愛・婚活の最前線を知る恋愛ジャーナリスト、おおしまりえさんは話します。

 

雑誌やWEB、テレビ、ラジオなど、様々なメディアで現代の恋愛や婚活、不倫など、男女問題の実態を報告するおおしまさん。自身の経験や取材などを通し、リアルな事実を切り取るだけでなく、臨床心理学を駆使し、その思いの裏側にある心の問題や、出会いが成就しない原因を分析します。また、恋愛がうまくできない原因には、親との幼少期の関係性も大きく影響しているといいます。こういったテクニック一辺倒ではないおおしまさんの恋愛論には、恋愛や婚活に悩む多くの方から相談が殺到し、列をなします。

 

おおしまさんのモットーは「モテることより、いい恋愛して人生幸せになる方法を考えること」だといいます。そんなおおしまりえさんと官能小説家、深志美由紀さんの対談は多くの女性の励ましとなります。また、男性にとっては耳の痛い話かもしれませんが、傾聴すべきものが数多あるはずです。

 

今回はオンライン観覧と会場での入場者限定観覧の2形態の開催になります。会場での観覧の方にはオンラインでの講演後、会場限定で皆様の恋愛・婚活の相談を受け付けます。

ただし、現在、第3波といわれ、未だ収束に至っていない新型コロナウイルスの感染者の急増、緊急事態宣言の再発動などによっては会場観覧の限定人数の縮小、もしくは中止、オンラインのみでの受講になる可能性もあります。会場での観覧をご希望し、やむを得ず、オンライン受講になった方には差額を返金いたします(ご本人のご都合でのキャンセル、変更は認めません)。その際はご了解ください。もし、そのような場合は直前になりますが、公式ブログ、FBページ、ツイッターなどで、告知する予定です。

 

なお、“愛と性の生涯教育”をテーマに性愛のエキスパートを招き、公開講座やゼミナール、懇談会を開催する「大人の学校」は2014年に開校。“本校”の深志美由紀ゼミは2017年4月から始まりました。官能小説家・深志美由紀が“モテ”を徹底的に探究。第1回は同2017年4月、アダルトビデオ監督にして、性愛の権威、二村ヒトシさんとモテの本質を追及。第2回は6月、官能小説家、コラムニストとして、美と官能の伝道師、蒼井凜花さんとモテの実践編、実用篇。第3回は10月、“モテ・シリーズ3部作”、その完結編として、あやしい&キツい「世界や恋愛」を探索する漫画家、小沢カオルさんとモテの迷宮の脱出法を語り合いました。

 

2018年からは深志美由紀ゼミの2シーズンに突入。同年9月に開催した第4回は“生きづらさと恋愛”をテーマに2018年8月、初の単行本『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害当事者じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)を上梓し、同年12月に出した『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)がベストセラーを記録したフリーライターの姫野桂さんをゲスト講師にお招きしています。

さらに昨2019年10月、熟女写真家・マキエマキさんをお招きし、深志美由紀ゼミ第5回「自撮り熟女写真家・マキエマキ秘宝館――未来のエロは私たちの手の中」を開講し、マキエマキさんの素敵な生き方、素晴らしい作品に触れながら私たちのエロの未来を皆様とともに考察いたしました。

 

このコロナ禍のため、「大人の学校」の2020年の講演は本ゼミを含み、3回の開催となりますが、この状況を鑑み、無理のないところ、出来る範囲で情報の発信ができればと考えています。現状を報告しながら未来を予見していきます。さらなる深みを目指します。「大人の学校」のさらなる進化と深化。「大人の学校」の真価はこれからです。恋愛や性愛に関わるすべての大人は必見・必聴です。「大人の学校」にご期待ください。皆様の積極的なご参加をお待ちしています。引き続き、よろしくお願いします。

 

■常任講師・ゲスト講師プロフィール

 

深志美由紀 (官能小説家)

みゆき・みゆき

神奈川県生まれ。2001年集英社ノベル大賞佳作を受賞しデビュー。2010年『花鳥籠』(無双舎)にて第1回団鬼六賞優秀作を受賞。同作は2013年に映画化されている。著書に『10分間の官能小説集3』(アンソロジーの一編・講談社)、『ゆっくり破って』(イースト・プレス)、『美食の報酬』(講談社文庫)など。現在、官能小説を中心にティーンズラブ・恋愛小説など、新聞、雑誌、電子書籍他で執筆活動中。スポーツニッポンにて「女流官能作家のお悩み相談室」、「ダメでもスキ」連載中。新聞、雑誌など、恋愛コラム多数。

「大人の学校」では2015年6月に開催した第3回公開講座「紳士と淑女の“官能”――あなたの官能偏差値を上げる!」にて、官能ルポライター、加藤文果とともに講師を務めている。2017年から「大人の学校」の常任講師として、「深志美由紀ゼミ」を開講。同年4月15日にアダルトビデオ監督・二村ヒトシをゲスト講師に招き、深志美由紀ゼミ第1回「モテる大人のつくり方」を開講。

 

深志美由紀公式 Official Website「CabaretM1」:http://m-angelus.net/wordpress/

Twitter:https://twitter.com/angelusace

 

 

おおしまりえ(恋愛ジャーナリスト ライター・イラストレーター)

 

日本大学芸術学部卒業。10代より大手ゲーム制作会社や水商売、プロ雀士など多くの業種業界を渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。

コミュニケーション術や心理学を学び、本人も気づかない本音を見抜く力を身につける。

20代で結婚と離婚を経験後、恋愛ジャーナリストとして執筆業を開始。

現在は「モテることより、いい恋愛して幸せになる」をテーマに、臨床心理学とマーケティングの知識を用いてコンテンツを発信中。

恋愛分析や体験コラムだけでなく、パートナーシップや愛着障害、自己肯定感や機能不全家族の問題など、ダメ恋愛に繋がる心の話も多く取り扱う。

anan・女性自身・女子SPA!・東洋経済オンライン・スポニチなどで連載をおこなっている。

 

ブログ:http://oshimarie.com

Twitter:https://twitter.com/utena0518

 

 

■■「大人の学校」深志美由紀ゼミ第6回「恋愛・婚活最前線――2020年、新しい“出会い”は始まっている!」 ゲスト講師・おおしまりえ(恋愛ジャーナリスト)■■

 

■日時:2020年12月16(水) 開場:19:30時30分 開演:20時

 

■会場:東京・新宿「Live Wire HIGH VOLTAGE CAFE」

東京都新宿区新宿5丁目12-1 新宿氷業ビル3F(1F割烹「いちりん」右階段上がる)(Googleマップ )

・都営新宿線「新宿3丁目」駅C6~8出口から徒歩5分

・丸ノ内線・副都心線「新宿3丁目」駅 B2出口から徒歩8分

・JR線「新宿」駅 東口から徒歩12分

 

http://go-livewire.com/

 

■料金 1500円(オンライン) 2000円(会場観覧)※当日予約の場合、500円UP

【オンライン観覧について】 当日予約の場合、連絡のメールはイベント直前または最中となる場合がございます。

※Zoomで生中継します。観覧者の画像と音声はオフにします。イベント前にアプリのインストールと登録をお願いいたします。

※申し込み者にはZoomのミーティングIDとパスコード、入場時の本人確認に必要な整理番号をメールにてご連絡いたします。

 

【会場観覧について】

※通常50名収容の会場で20名の定員となります。検温、手指の消毒にご協力ください。来場時はマスクの着用をお願いいたします。必須といたします。健康が優れない、高熱がある方のご来場はご遠慮ください。

※当日受付時に別途1ドリンク代500円が必要となります。(2ドリンク購入の場合は100円引きの900円とお得です)

※申し込み者には整理番号をメールにてご連絡します。申し込み時に住所をご記入いただきますが、チケットの送付はいたしません。当日会場受付にて、名前、整理番号をお伝えいただければ入場できます。

 

【共通事項】

※お支払い後のキャンセルは一切受け付けませんのでご注意ください。

※銀行振り込み決済の締め切りは12月15日(火)午後3時です。

※受講を希望される方は以下へアクセスし、お申込みください。

 

http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=155530155

 

 

なお、お申込み後、schoolforadult@yahoo.co.jp まで、以下の受講者アンケートをお出しください。必須ではありませんが、講座の参考としますので、ご協力いただけると助かります。

 

■受講者アンケート■

■お名前(ハンドルネーム可)

■性別

■年齢(未成年でなければ年齢制限はありません。30代、40代…などでもかまいません)

■居住区(都道府県)

■職業(大体でかまいません)

■自己紹介(あなたのブログ、HPなどありましたら、お教えください)

■恋愛や婚活など、悩みなどはありますか?

■恋愛、婚活について、ご相談したいことは?

■ゲスト講師のおおしまりえさんへのご質問

■常任講師の深志美由紀さんへのご質問

■ご連絡先(フリーメールでもかまいません)

■前売り券は購入済・未購入

■会場観覧・オンライン観覧

 

 

■主催・大人の学校 http://school4adult.jugem.jp/

■問い合せ・大人の学校・幹事会

( schoolforadult@yahoo.co.jp )

※受講を希望する方は「受講希望願書」をお送りください。スパムメールと区別するため、タイトルには「アンケート」とお書きください。ご質問などありましたら、ご遠慮なく、お問い合わせいただければと思います。その場合は、タイトルには「問い合わせ」とお書きください。携帯電話、スマートフォンからお送りの方は上記のアドレスを受信可能に設定ください。

CHANCE MEETING――テレクラ放浪記 第35回 火車Ⅰ バブルと寝た女(!?)

間を置かずの掲載になるが、最初の連載時には間隔が空いていたのだろう。だから冒頭に言い訳めいたものを書いている。“必然性”みたいなものを探していたのだろう。初掲載は2015年のこと。1年ほどの休載後、また、書きだしている。ようやく“いい風”が吹いてきたのだろう。あれから5年、こんな時期だからこそ、夢と浪漫の旅の軌跡を書き記す必然性を感じている。そういえば、あの門脇麦も大河女優か。隔世の感がある。

 

 

■CHANCE MEETING――テレクラ放浪記

第35回 火車Ⅰ バブルと寝た女(!?)

 

 

随分と間が空いてしまった。筆を折る気はなかったし、いろいろ書こうとしていたのだ。だが、形に出来ぬまま、ただ、時間が慌ただしく過ぎて行った。

 

スランプというか、書く意味みたいなものを探しあぐねていた。いまさら、あの時代のことを書いて、おもしろいのだろうか。そんな逡巡もあったのだ。そんな私に火を点けたのが、時代の流れともいうべき、3本の映画の“ヒット”である。

 

まず、劇団「ポツドール」の三浦大輔が自らの舞台を映画化した『愛の渦』(池松壮亮・門脇麦出演)の異例のロングラン上映。「乱交パーティ」、「上映時間123分中、着衣時間18分半」――という惹句が躍る同映画、試写を含め何度か、見たが、会場には若い男女が集い、笑いの渦が巻き起こる。意外な反応であった。

 

そして、そのものずばり、カンパニー松尾のヒットAV“テレクラキャノンボール”の映画版『劇場版テレクラキャノンボール』の超ロングラン上映。自主上映された会場はどこも満員御礼状態で、かつ、同映画を流行語大賞にノミネートされた評論家や朝のワイドショーでコメンティターを務める“こじらせ女子”が絶賛する。

 

さらに前編後編合わせ4時間を超える、欧州の異端派監督、ルース・フォントリアーによる“セックス映画”と謳われた『インフォマニアック』が日本で上映された。主人公の淫乱ともいうべき、奔放な性生活を描き、同じく大きな話題になるとともに劇場にも長蛇の列ができていた。

 

セックスを題材にした3作がどれも受け入れられ、スキャンダラスな話題を超え、ちゃんと作品として評価を受ける。それも中高年のすけべ心をくすぐるだけでなく、若い男女の笑いと官能のつぼを刺激していく。

 

そんなネタであれば、私の中にはたくさんある。改めて、書くことに力と勇気をもらった。これならできそうだ。いまさらながら、決意を新たにして、キーボードと向き合うこととなった。それでも間が空いたのは、私の怠惰さゆえ、お許しいただきたい。

 

 

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アギーレの次はハリルホジッチか。代表監督の選考が喧しかった日本のサッカー界。漸く、ボツニア・ヘルツェゴビナの英雄に決まった。ブラジル大会の惨敗以来、興味が薄れかけている方も多いかと思うが、同大会は昨年、2014年のこと。随分と時間が経ってしまった感じはするが、そうでもない。本来であれば、ブラジル大会期間中に書きたかったが、機会を逸していた。

 

以前、1994年のワールドカップアメリカ大会の出場を逸してしまった、かの“ドーハの悲劇”(1993年10月28日、カタールのドーハのアルアリ・ スタジアムで行われた日本代表とイラク代表のサッカーの国際試合。1994年アメリカ ワールドカップ・アジア地区最終予選)を一緒に見た海外ブランドのショップ店員、デパート勤務の女性について、書いた。その女性とはスワッピング・クラブや乱交パーティなど、ご一緒させていただいたが、男と女の出会いのゲームのマッチメイクもしている。

 

 

彼女との出会いは、とある秘密クラブ。日本最古のスワッピング・クラブといわれ、都内の高級住宅地に、昭和の大スターがポルノ女優だった愛人と暮らした高級マンションの一室にあった。元々、知り合いの風俗嬢に教えられ、テレクラで出会った女性とカップルで通っていたところ。何故か、私は同クラブのマスターとママに気に入られ、基本、カップルのみだが、連れて行く女性がいない場合は、一人でも行けるようになっていたのだ。

 

彼女との出会いの正確な日付は覚えていないが、その女性は、バブルな時代に敏感に映す、メイクと髪型をしていた。前髪パッツンの太眉毛。まさにバブルなスタイルである。その時はガウン姿だから、服装まではわからないが、遠目にも目を惹く容姿と雰囲気である。同所のマスター仕切りで、カップリングされ、ラウンジからプレイルームへ移動。元々、目が何度も合うなど、お互いが気になっていただけに、そのプレイはまさに待望の、濃厚なものになっていく。プレイを終えた後もプレイルームで、まったりと佇み、いろんな話を交わす。聞けば、一緒に来たのは今日、伝言ダイヤルでたまたま、出会った男性で、興味本位で来たという。仕事なども教えてくれ、都内のデパートにある海外ブランドのショップに勤めるという。何故か、本名まで教えてくれた。これは、連絡をくれということか、と燻がるか、メモなどを取っていることはできないが、誰もが知るデパートに入る、海外ブランドである。調べ(!?)はすぐにつく。

 

プレイルームから出てくると、その女性を連れてきた男性から声を掛けられる。年配の男性で、嘘か本当か、新聞記者だという。実は伝言ダイヤルで、今日会ったばかり、連絡先を知らないから調べてくれとまで言われた。私は彼女から勤め先を聞いたことを伝えておく。同時に彼の連絡先を教えてもらう。私とコンタクトしておけば、彼女とも連絡を取れるということだ。

 

本来は連絡先の交換などは、遊びの場としてはご法度だが、お互いが納得していれば、問題ないということだろう。

 

数日後(すぐにかけず、多少の渇望感を抱かせる戦法を取る!?)、デパートのブランドショップに電話して、その女性を呼び出す、本名は教えてもらっていた。果たせるかな、本人が出る。嘘ではなく、本当だった。仕事終わりに会う約束を取り付ける。

 

仕事場は新宿だったが、そのまま、同所で待ち合わせ、落ち合う。流石、いくら肉体関係があっても、直ぐにホテルとはいかず、こじゃれたバーへ行く。なんとなく、当たり障りのない身の上話を聞かされ、先日、連れてきた男性との関係も詳しく聞かされる。

 

翌日は休みらしく、彼女も時間があるから、ゆったりとしている。彼女は都内在住ではなく、茨城に近い千葉に住んでいる。同所にアクセスのいい上野まで移動するが、時間はぎりぎり、帰るのが面倒くさく、そのまま鶯谷のラボホテル街へ雪崩れ込む。二人ともいい感じに酔っているが、お互いに、再会を希望し、また、身体を交わしたいと思っていた。

 

前回、初対面にも関わらず、何故か、懐かしくもしっくりとくる感覚があったのだ。相性が合うと言ったら、それまでかもしれないが、お互いが居心地の良さを感じていた。それは2回目も変わらなかったのだ。

 

 

初めてなのに懐かしいなど、どこかであったような宣伝文句だが、不思議なことにそう感じた。単なる思い込みかもしれないが、錯覚を起こしがち。セックスとは強烈なもの。

 

 

気付くと朝を過ぎ、昼のサービスタイムに突入。その日の夕方まで、やりまくる(下品な表現で申し訳ない!)。蕩ける感覚とでもいうのか。100万語費やすよりも深いコミュニケーションをしていた。

 

そんな感じで、付き合いが始まり、普通に二人だけで会うだけでなく、伝言ダイヤルなどで見つけたパーティやスワッピング雑誌に宣伝されていたクラブなどにカップルとして出かけて行った。遊びまわるという感じだろうか。

 

そういう付き合いをしながらも時に彼女を連れてきた男性を交え、遊びに行ったり、同時にその男性と二人でテレクラへ遊びに言ったりもした。

 

実は、以前、書いたと思うが、テレクラ女子の叫びを聞き逃すことなく、「この東京の夜空の下、何千万もの彷徨える女性の魂が浮遊する」を捕まえろ、と、名言を吐いたのはその男性だった。新聞記者をしながらミステリー小説を書き、何冊も著作があるという。本当か、嘘かわからないが、そんな怪しい輩はいくらでもいる。深く追求するというのも野暮というもの。その彼とはタッグを組み、テレクラでアポを取った子持ちの離婚経験者の女性の家に上り込み、私が2階で子守りをしながら彼が1階で母親とセックスする、カラオケへ行きたいという女性を車に連れ込み、ラブホテルへ繰り出すなど……ハレンチな活動は枚挙に暇ない。改めて、話す機会もあるかもしれないが、かなり怪しいというか、危ない活動をしていたといっていいだろう。

 

 

話は横道にそれたが、その女性と何度も遊び歩いていると、情のようなものも沸くし、恋心みたいなものも芽生える。彼女とは伝言ダイヤルなどで怪しいクラブやパーティを見つけ、一緒に遊びに行っていた。また、その後は、二人でラブホテルに籠るなんていうことも度々、あった。そうして付き合いをしているうちに、単なる身体の関係やパーティなどへ行く通行手形的な都合のいい女から変わってくる。

 

“通行手形”など、聞き慣れない言葉だと思うが、スワッピングのクラブやパーティは、基本的にカップル参加が必須で、料金もカップルの方が男性一人(単独男性と言っていた)で行くより安くつく。そのため、ちゃんとしたカップルではなく、ただ、参加費を安く済ませるため、連れて行く女性を業界用語(!?)で、通行手形といっていた。

 

 

その時は毎週末毎、遊びに出ていたと思うが、長いこと時間をともにすると、同時に深い話もするようになる。彼女はブランドショップ店員らしく、いつも最新のファッションで決め、バッグやアクセサリーなどもバブル時代(時期的にはバブルは終焉していたが、浮ついた空気は持続し、蔓延していた)ゆえ、海外の有名ブランドのものを持っていた。いわゆる金ぴかなものを纏っていたわけだ。

 

しかし、その派手な装いや行いとは裏腹に、実は借金まみれ、多重債務で苦しんでいた。元々、浪費癖があったのだろうが、決定的だったのは前の彼に外車を買い与えたこと。勿論、プレゼントという形ではなく、二人で購入しようということで、彼女が建て替え、その彼も支払いをするはずだった。ところが彼からは一銭も出ず、おまけに仕事で赤字を作ったので、そのための補填に消費者金融(いわゆるサラ金だ!)で、借金をして、その金を貸してくれといわれる始末。彼自身はホストなどではないが、都内でバーを経営していて、若き経営者だったが、そう簡単にうまくいくとは限らない。知らぬ間に借金を抱え、彼女にもその肩代わりをさせるようになる。

 

当時は、会社勤めであるだけで、信用となり、いくらでもサラ金に金を借りることができた。どんどん借りることができたが、限度額や返済もある、サラ金一社では足りず、他から借り捲り、借りた金で返済をするという、負の連鎖。いわゆる多重債務と陥っていた。だからといって、ファッションブランド勤務(ハウスマヌカンなんていう言葉もあった)ゆえ、自社の商品も購入しなければならず、かつ、女性の職場、競わなければいけない。変な恰好はできず、ブランド品は増えていく。

 

まさに悪循環である。給料だけでは回らなくなる。金の切れ目が縁の切れ目。彼女はその男性と別れることになる。そもそも秘密クラブへ来た男性ともおこづかい目当て、バイト感覚だったようだ。

 

そんな驚愕な事実を明かされる。私自身はそれまで金を無心されることもなく、時には奢ってもらったり、ブランド品のアクセサリーも貰っていた。

 

借金返済のための活動が始まる。普通なら風俗へというところだろう。いまでこそ、風俗が簡単に金になる時代ではないが、当時はある程度、駆け込み寺みたいな受け皿で、借金苦で風俗行きということもあったし、悪徳ホストが飲み代を返済できない女性を風俗に沈めるなんていうこともあった。

 

勿論、そんなことはできない。大事なパートナーでもある。結果として、役に立ったかわからないが、当時の私が出会いゲームに興じていたことが多少の足しになったといっていいだろう。

 

テレクラだけでなく、出会いのメディアとして、夕刊紙やスポーツ紙の三行広告も活用していた。当時、「レジャーニューズ」や「内外タイムス」などに掲載されている風俗などの広告である。いわゆる愛人クラブや大人のパーティ、変態スナック、ホモ、レズ、AV、秘密サークル、恋人紹介……様々な怪しい言葉が暗躍するニッチな業態のオンパレードである。

 

そんな中、勘で探り出し、これはというものにはアタックしていた。勿論、外れもあるが、風俗営業的な売買春とは微妙に違うものもあったのだ。出会いのきっかけは何でもいい。出会った先にドラマがあるものだ――。

CHANCE MEETING――テレクラ放浪記 第34回 虎の尾を踏む女Ⅱ

事件といえば事件。テレクラ事件簿の顛末を書き記すことにする。もし、私が精力的に活動(!?)した時代を"テレクラ黄金時代"としたら、そんなテレクラ黄金時代の終わりの始まりでもあった。どんなものでも終焉はくるもの。実はこの連載もあと数回である。私も出し惜しみをしているが、是非、慈しむように読んでいただきたい。

 

■CHANCE MEETING――テレクラ放浪記

第34回 虎の尾を踏む女 Ⅱ Band on the run

 

思いもかけない邂逅から数ヶ月。もう年は越し、94年になっていた。新聞の週刊誌の広告を見ていたら、見慣れた名前が出ていた。思わず、目を疑う、まさか、そんなことがあるはずがない、驚いたとしかいいようがないのだ。

その広告には、数ヶ月前に会った有名野球選手とホステスとのスキャンダルだった。急いで駅まで行き、当該の週刊誌を買い求める。そこには醜聞の文字が躍る。その選手はホステスを妊娠させ、堕胎をすることを命じたという。同選手は結婚をしていたから、“愛人不倫スキャンダル”になる。そのホステスこそ、高橋真梨子の歌を得意とする、かの“スチュワーデス”だった。

 

週刊誌の記事を読むと、そのホステスは、そのことを口外しない代わりに金銭を要求したという。口止め料である。

 

ホステスそのものの行状も暴かれ、過去には誰もが知る人気コメディアンとスキャンダルになったこともある。テレビ局のプロデューサーや代理店の重役、タレント、スポーツ選手と知りあいという、その女の可憐な交友録はあながち、嘘ではなく、本当のことだった。ただ、日本の航空会社の国際線のスチュワーデスではなく、六本木のクラブに勤めるホステスだった。

 

女の正体が露見したわけだが、私が呼び出されたのは“証人”という役目だったのかもしれない。二人が面識をあるという事実を第三者に見せることで、交際を既成事実化しようとしていたのだろうか。

 

週刊誌の記事が出てから他の雑誌も後を追い、テレビのワイドショーなども頻繁に取り上げるようになる。報道される度に、その女の素性がどんどん暴露され、過去にも強請り紛いのことをしていたらしい。テレクラ美人局の大仕掛けバージョンである。まるで、『スパイ大作戦』(勿論、トム・クルーズ主演ではなく、“おはよう、フェルプスくん”でおなじみのテレビドラマ版である)のようなもの。彼らの筋書に、私がまんまと嵌ったというところだろう。

 

その女はマスコミから逃れるため、家を出て、全国を逃避行の旅に出ているようだ。そんな模様も連日、報道されていた。勿論、それだけなら私の出番などはないが、その逃走先から連日の如く、私へ電話が来るのだ。以前、マスコミにも多少、コネクションがあるみたいな嘘をついたので、状況を説明し、一人でも理解者を増やして、反論の記事でも書いて欲しかったのだろうか。自分は金銭など要求してないし、いかにその野球選手が私に対して、不誠実なことをしたかを滔々と語る。

 

週刊誌やワイドショーに取り上げている女と、普通に会話していることがおかしくもあるが、何か、とんでもないネタを拾った“トップ屋”(スキャンダラスなニュースを掘り出し、記事にして雑誌社に売り込むことを仕事にしているジャーナリスト)にでもなった気分である。

 

私の家電には留守番電話がついている。その女との会話は念のため、マイクロレコーダーに録音しておいた。週刊誌にでも持ち込めば、金になるのではないか、みたいなものもあった。まるで、“警察24時”のようだ。

 

その女は、先日、同席した菓子メーカーの御曹司にして、妾の子と行動をともにしているらしい。そして嘘か、本当かわからないが、全国を転々としているようだ。昨日、名古屋にいたかと思うと、今日は福岡という具合。「砂の器」ではないが、安住の地を求め、全国行脚しているようなもの。

 

二人の逃避行は延々と続き、週刊誌の後追い記事も増えていく。人の噂は七十五日ではないが、思いのほか、興味や関心を引いている。相変わらず、その女からは連絡が来る。ある日、活動資金(逃走資金!?)を振り込んでくれと言われる。全国を転々としているから持ち合わせの金も底をつき、苦しくなってきたという。東京に戻ったら、返すから貸してくれといわれたのだ。半年ほど前に、どこかで、聞いたような寸借詐欺の手口である。戻ってこないことはわかっていたが、確か、5万円ほどをその女の口座に振り込んだ。

 

当然の如く、助けたいなんていう気持ちはなかった。むしろ、リアルタイムでニュースが飛び込んでくる、そんな状況を維持したかったのかもしれない。トップ屋のように特ダネが掴んだら離さないではないが、騒動の核心に触れていたという思いからだろう。

 

振り込んだ後も何度か、むしんの電話があったが、流石、一度だけにさせていただいた。そうこうしているうちに、有名野球選手の愛人不倫スキャンダルの話題も少なくなってきた。騒動もそろそろ終息かというところ。

 

騒動は意外な結末を迎える。スキャンダル自体が自称「愛人」が金銭目当てにでっち上げた作り話と判明、さらには「野球選手」が恐喝され、数百万円を脅し取られる被害を受けていた事が明らかになる。警察の強制捜査に発展し、最終的にはこの女が恐喝容疑で逮捕されてしまったのだ。

 

単なるスキャンダルや騒動ではなく、“事件”になってしまったのだ。もし、時期がずれて、強制捜査、逮捕劇の最中に振り込んでいたら、“犯人”に逃走資金を与え、犯人隠避、逃走幇助みたいなことになっていたかもしれない。まさにぎりぎりセーフである。

まさか、自分自身が“事件”の渦中に巻き込まれるとは思っていなかったが、テレクラの暗部を体感したような経験ではある。その後、女がどうなったか、知らないが、その野球選手だけは監督やコーチを歴任し、いまも野球界にその存在感を示している。

 

時々、テレビのスポーツ・ニュースなどでも見かける。それを見る度、あの“真夏の夜の夢”を思い出さずにはいられない。

 

“虎の尾を踏む女”の尾を踏む男が私だった。テレクラの奥深さと怖さを思い知ったが、勿論、それで懲りないのが私だ。ほんの少しだが、まだ、テレクラボーイたる私の冒険は続く――。