楠木建オフィシャルブログ「ケン日記」Powered by Ameba

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一橋大学教授。専門は競争戦略。著書に『「好き嫌い』と才能」(東洋経済新報社)、『好きなようにしてください:たったひとつの仕事の原則』(ダイヤモンド社)、『「好き嫌い」と経営』(東洋経済新報社)、『戦略読書日記』(プレジデント社)、『経営センスの論理』(新潮新書)、『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)など。

 

趣味は読書と歌舞音曲。読書記録をtwitter (@kenkusunoki )で公開中。所属バンドはBluedogs。ジャンルはロック。担当楽器はベース。使用楽器はPrecision Bass by Freedom C. G. R.。このところ出演しているライブハウスはTAKE OFF 7(渋谷)。


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昨日、渋谷のライブハウス「テイクオフセブン」にてBluedogsのライブが行われました。お足元もとくに悪くない中、数多くのお客さまがおいでくださいました。まことにありがとうございます。この日記のターゲット読者としてお馴染みの電通デジタルの安田事業本部長(前「電通の安田部長」)もわざわざお越しくださいました。

趣味のアマチュアバンドでありますBluedogsのコンセプトは「やってるほうが一方的に気持ちよくなるバンド」。お休みの中わざわざライブに足をお運びくださるオーディエンスの皆さまのことを、われわれバンドのメンバー一同は「犠牲者の方々」とおよび申し上げております。

今回の夏のライブも皆さまの尊い犠牲のもとに、バンドメンバー一同1時間ほどすっかり気持ちよくさせて頂きましたことをここに深くお礼申し上げます。引き続きご贔屓のほどお願い申し上げます。

結成28年のBluedogsではありますが、今回は大小2つばかり変化がありました。小さい方の変化は僕の髪であります。アデランスさまのご協力をもちまして、突然頭髪が長くなり、完全にハードロック仕様のヘアスタイルとなりました。


これがそれ。キーボードのミッキー長野さんと。

大きい方の変化はバンド構成です。Bluedogsは基本的にはギターとドラムとベースのトリオ編成、これに場合によってはキーボードのミッキー長野さんがサポートメンバーとして入るということでやってきたわけですが、今回はお友達のロックンロールバンドのSuspicious Jennyからボーカルのゆうさんとギターの戸倉隆さんが参加。初めて6人編成のステージとなりました。


この方々がそのお二人。

戸倉隆さんは、バンドリーダーにして僕の実弟の河村隆の中学校以来の同級生で、子供の頃から一緒にロックを聴いたり演奏したりしたなかのお友達であります。今回のライブでは「本日のメタル」のコーナーでジューダスプリーストの名曲、Breaking The Lawを取り上げましたので、KKダウニング様式で登場。ゆうさんの鋲を打ち込んだレザーブラもかなりジューダス。


Take Off 7の楽屋にて。6人編成のBluedogs。左からミッキー長野(キーボード)、楠木建(ベース)、松山和男(ドラムス)、戸倉隆(ギター)、ゆう(ヴォーカル)、前列が河村隆(ギターとヴォーカル)。


このセッティングをご覧ください。完全にノーエフェクター。足元には何もございません。僕はいつものプレベ、ギターは二本ともレスポールです。これぞツインギターのハードロックバンドの理想的セッティング。


1曲目はホワイトスネイクのCome On。気持ちイイんですね、これが。


突然長髪になったので、髪の毛で指板がよく見えません。




大量の汗をかきましたが頭部は全く問題なし。アデランスの技術力を体感しました。








ジューダスのBreaking The Lawの横ノリの図。メタルゴッドのジューダスプリーストはしばしば縦ノリだと誤解されているわけですが、前期ジューダスの本質はあくまでも横ノリ。むしろスイング。ベニーグッドマンやグレンミラーに近いと言っても過言ではありません。

改めてお礼を申し上げます。お越しいただいた犠牲者の方々、まことにありがとうございました。次回は冬のライブ。娯楽の殿堂、渋谷 Take Off 7でお待ち申し上げております。

ということで、安田部長、いかがでしたでしょうか。
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本を読むときは、線を引いたり付箋をつけたりいろいろと書き込みをしたりします。そのときに思いついたことや読んでいて浮かんだアイデアを書き込むわけですが、それ以外にも「イイ、イイ!」とか「何言ってんだ・・・」とか「イヤだねえ、これ!」とか「カッコイイ!」とか「出たー」とか「スキですなあ」とか「嫌いじゃない…」とか「それはないだろう・・・」とか、口をついて出た一言も書き込んでおくというのが僕のスタイル。で、読み終わったら線や付箋や書き込みを一通り見返して、必要があればノートをとったりしまして、その後はほとんどの場合本を捨ててしまいます(さんざん書き込みをしているので、ブックオフは買い取ってくれない)。

 

という話をあるところでしていたら、「書き込みをした本を売らないか」というご提案(?)をいただきました。あえて書き込みのある本を買い取り、その書き込みがあることを価値として売る商売があるらしいのです。

 

僕は原則的にそういうことはしないように決めておりましてお断りいたしました。「そういうこと」とはどういうことか。

 

それは「仕事という意識を持ってやったわけではないこと」で対価を得る、ということであります。本を読みながらの書き込みは僕にとって「仕事」ではございません。

 

ここで仕事という意識をもつとはどういうことかと申しますと、自分が「実質的な貢献をできる」と思ってやっている、ということであります。その大小はさておいて、僕は実質的な貢献ができない仕事は受けないという方針でやっておりまして、仕事としてやる以上、お客さまに実質的に貢献できるようにと心がけております。

 

もちろん最終的に実質的な価値があるかどうかはお客様が決めることであります。こちらが実質的な貢献をするつもりで仕事をしても、相手が「実質的に貢献してないよ」という場合、これは単に僕の力不足でありまして、ごめんなさい、としか言いようがないのですが、少なくともこちらとしては実質的な貢献ができるという見込みで、実質的な貢献をしようと思ってやっているわけです。

 

仕事の価値はお客が決める。その通りなのですが、その前に、そもそも何を仕事として提出するか、それはこっちが先に決めているわけです。何が仕事かはこちらが決める。ここのところの原理原則をいい加減にしておくと、結局のところロクなことにならないというのが僕の考えです。

 

古本屋さんに本を売ったり、買い換えるときに使っていたオーディオ機器を下取りに出したり、使わなくなった楽器を売るのは気になりません。そこに僕の関与によって付加された価値はそもそもないという前提の単なる「売却行為」だからです。

 

しかし、僕の書き込みがあるがゆえに売る、ということになると話は違ってくるわけで、こちらが「仕事」としてやっていないことにもかかわらずお代を頂くというのは僕の方針に反します。

 

もちろん僕にしてもカネが入るのは嫌いではありません。つーか、わりとスキ。ある程度、心と体にゆとりをもてる収入(=あまり値段を気にせずにスーパーでに食べたいものを買うとか、本屋で読みたい本を買える程度の収入)はぜひとも確保したいと思っております。ただし、「仕事」でないことで対価を得るというのは禁じ手です。もとより僕の書き込みに価値を感じて対価を払う人がいるとは思えませんが、万が一そういう人がいたとしても、「非労働所得」を得てしまうとその時点でプロではなくなってしまうような気がしています。

 

これがキャピタルゲインや配当のような「不労所得」となりますと話は変わってきます。僕は投資を積極的にやるほうではまったくありませんが、それでも僕がリスペクトしている友人の経営している企業の株は2社ばかり持っておりますし、僕がスキな方が起業したベンチャー企業にわずかばかりの投資をすることもあります。ただし、こういうのは「投資」行為でありまして「仕事」ではございません。僕はカネを出しているだけで、僕の行動や行為による付加価値は期待されていません。

 

上述の原理原則からして仕事としてはお断りしているものに、たとえば行政府の審議会や委員会の仕事があります。テーマや局面によって、まれに仕事ができそうなものはお引き受けしたことはありますが、ほとんどの場合、実質的な貢献をするということにならなそうなので辞退しています。

 

もうひとつは社外取締役の仕事。僕が会社の手伝いをするときは、基本的に「こういうようにしたらもっと儲かるのではないか」「こうういうことをしたら面白いことになるのではないか」と、ガンガン押していくスタイルでやります。

 

ところが読んで字のごとく、取締役の仕事は(特に上場企業の場合)投資家利益の立場に立って、会社の執行を「取り締まる」というものであります。これが僕にはまったく向いていない。

 

これまでにいくつかの会社の社外役員をやらせていただいたのですが、いつもの調子でやっていると「誰かこいつを取り締まれ!」ということになるのでした。

 

このブログをお読みのメディア業の方からときどき「こういうことを書いているのだったら有料のメイルマガジンという形式でやらないか」というお誘いをいただくのですが、これは基本的に仕事ではない趣味の文筆なので、そういうことはいたしません。

 

実質的な貢献ができるかどうか。これ(だけ)を基準にしていれば、まずまず健全な仕事生活を続けられるというのが僕の考えです。

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この日は朝から夜までよく働きました。まずは7時からの文化放送「The News Masters TOKYO」の生放送。前半の1時間に出ています。

 

スタジオにて、タケ小山さん、アナウンサーの小尾渚沙さんと。 タケさんは同い年。朝からいつもヒジョーにお元気でイイね。

 

やっぱり朝のラジオの仕事はeeなあ!道もガラガラ、8時に終わってもまだたっぷり時間があります。ラジオはテレビと比べてその場の出たとこで話せますし、時間的にもゆったりしていて、自分の考えを自由にお話できます。

 

毎週はさすがにキビしいのですが、月に1回ぐらいのペースでやらせていただけるとありがたい。しばらくの間はこちらで録音をお聴きいただけます。→radiko.jp

 

で、仕事場に入ってわりと集中して原稿書き。で、お昼は竹橋駅ビルの「赤坂飯店」でタンタン麺。当然ですけど。で、地下鉄一本でスカッとりそな銀行のアドバイザリーボードミーティングへ。

 

で、終了後、地下鉄でジムへ。次の仕事までの空き時間を使っていつものルーティンをやりました。筋トレ→ストレッチ→水泳→サウナ→シャワー→歯磨きでスカッとしまして、気分よく六本木一丁目駅へ。ここにはとても美味しいThe Third Burgerの店舗が入っているので、夜のお仕事の前にバーガー2個を食べました。当たり前ですけど。

 

で、これまた地下鉄一本で永田町へ。夜の7時から出口治明さんとの公開対談がありました。

 

写真は庄田雄貴さんのブログから拝借。

 

出口さんの知性は計り知れないものがありまして、これまでに何度もこういう機会に恵まれておりますが、そのたびに学ぶところ大であります。

 

今回の対談はしばらく前に出た『リーダーの教養書』がきっかけになっておりまして、この本の中で出口さんとの対談をしたり、それぞれが推薦する本の書評を寄稿したりいたしました。いずれ出口さんとは本格的な対話の書をつくってみたいものです。

 

で、終了後簡単な懇親会でご参加の方々と雑談しまして、帰宅が10時。16時間ほど外に出ていたことになります。こういうことは滅多にないので、入念にストレッチをしてから眠りました。

 

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次のライブに向けてBluedogsでリハーサルスタジオに入りました。

 

右より、ゆう(Vo)、戸倉隆(G)、松山和男(D, Vo)、河村隆(Vo, G)、楠木建(B, Vo)。ライブ当日はこれに加えてミッキー長野(Key)が入ります。

 

平均年齢50歳、結成以来27年のこのバンド、ギターの河村さんと戸倉さんは35年前にはすでにツインリードでDetroit Rock Cityを祐天寺のスタジオで弾いていたそうです。音に歴史あり。今日もイイ音を出していました。

 

というのは、われわれはエフェクターは一切使っておりません。ライブに行くとほとんどの場合、ギターやベースの人の足元には多種多様な小箱が置いてあります。これが「エフェクター」。楽器のから出る音にいろいろな味つけをする装置でして、多用する人になると10個ぐらいつないでいます。

 

Bluedogsの音はあくまでもアンプ直結。河村さんと戸倉さんはいずれもレスポールをシャルマー(マーシャル・ギター・アンプのこと)に直結、僕はプレシジョンをアンペグに直結。一切添加物のないストレート&ナチュラルな音でやっております。僕の場合、これまでライブではときどきロジャー・メイヤー社製のVoodoo Bassというファズというかディストーションを使っておりましたが、もうやめることにしました。

 

僕にとってベースのアンプヘッドはアンペグ以外考えられないわけですが、アンプ本体もいっさい味つけなし。つまみはローもミッドもトレブルもすべてフラット。だいたい僕にとってアンプの音質調整のつまみは不要でございまして、本来はボリュームつまみだけがあればそれでイイ。誰かつまみがボリュームだけのアンプを作ってくれないかな……。

 

このところアンペグの350ワットの小さなアンプを使っております。本当は500ワット欲しいのですが、350ワットのはもっともつまみの数が少ないんですね、これが。小さいので持ち運びもラク。音は昔ながらのアンペグのそれなので重宝しております。

 

Bluedogsはステージでもリハーサルスタジオでも楽器をアップに差し込めばセッティング終了。すぐに音が出せます。こういうバンドは他にない、と思っていたら、スティングのバンドがエフェクター完全排除でやっているらしいですね。さすがスティング。

 

自分たちのスキな曲をスキなようにやる、やっている側が一方的に気持ちよくなる、というアマチュアバンドの王道を行くBluedogs。35年前からやっているWhitesnakeの名曲"Come On"やKissの"Strutter"を始め、The Beatlesの"I Feel Fine" "Don't Let Me Down"、Freeの"Muddy Water"、Grand Funkの"American Band"、Zeppelinの名曲メドレーなどをラインアップしてお届けします。毎度ご好評いただいておりますオリジナル曲のセルフカバーのコーナーでは、河村&楠木兄弟共作の80年代のヒットナンバー"Gypsy”も当時の振り付けまで忠実に再現。もちろん僕の大スキなAC/DCの至高の名曲"Rock and Roll Damnation"もスキあらばやろうと目論んでおります。

 

次回のライブは以下の要領で開催されますので、御用とお急ぎでない方々はよしなにお願い申し上げます。

 

2017年6月24日(土曜日) 16:00開場、16:30開演
Bluedogs出演は16:30-17:30の予定。
前売り2,000円、当日2,500円、ドリンク代500円
会場: ライブハウス 渋谷テイクオフ7
http://kox-radio.jp/takeoff7/access.html
150‐0042 東京都渋谷区宇田川町32‐12 アソルティ渋谷B1F
03-3770-7755

 

チャオ!

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皆さまにおかれましては平和にお過ごしのこととお慶び申し上げます。僕の所属するバンド、Bluedogsのライブのお知らせでございます。

6/24(土)にBluedogsが渋谷テイクオフセブンに出演いたします。今回はいつものトリオではなく、戸倉隆さん(G)とゆうさん(Vo)がゲスト参加、キーボードのミッキー長野も加えて6人編成。

Bluedogsは結成以来四半世紀、メンバーの平均年齢が50歳を越える長寿バンドでして、1970年代のロックを中心に自分たちのスキな曲をスキなように演奏しております。今回はLed Zeppelin, Beatles, KISS, Free, Grand Funk Railroad, Whitesnake, AC/DC, Judas Priestなどの名曲を実演いたします。ご用とお急ぎでない方はぜひお越しくださいませ。




コメント欄にご一報いただければ、当日渋谷テイクオフセブンのエントランスにチケットをお取り置きいたします。前売りの値段でご入場いただけます。時間も夕方と早いので、ショーのあとはお友達とお食事なぞお楽しみいただけます。なにぶんアマチュアバンド、下手をすると無人ライブになりかねません。その辺をお含みおきいただき、どうかひとつご贔屓にお願い申し上げます。

2017年6月24日(土曜日) 16:00開場、16:30開演
BLUEDOGS出演は16:30~17:30の予定。
前売り2,000円、当日2,500円、ドリンク代500円
会場: ライブハウス 渋谷テイクオフ7
http://kox-radio.jp/takeoff7/access.html
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町32-12 アソルティ渋谷B1F
TEL:03-3770-7755(代表)

ということで、電通の安田部長、いかがでしょうか?
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昭和の日本映画、とりわけ東映娯楽映画が大スキなわけですが、いろいろと観た挙句の結論として、僕の選出した日本三大美人をここにご紹介する次第です。

 

第3位 関根恵子

若かりしころの高橋恵子、すなわち関根恵子はスチールでみて「ああ、綺麗な人だな」というのとは次元が違います。映画で動くとその超絶美人ぶりに拍車がかかります。

 

というのは、この人の美しさ、専門用語でいうところの「関の美」は天然素材むき出しの躍動する美だからでありまして、映画で凝った設定や演技がなくとも、ただ歩いたり走ったり座ったり立ったり笑ったり怒ったり喋ったりするだけで、美がこちら側に飛び出してくるんですね、ええ。それだけ素材の美しさが超一流ということであります。その辺を歩いているとしたらそこだけ光って見えるというタイプ。

 

関の美。フツーにしているだけで美しい。

 

このアングルでこれだけ綺麗な人はちょっといない。

 

出演作では何といっても『TATOOあり』の関の美がシビれさせてくれます。男をダメにする女の役でして、男が関根恵子に言うセリフに「おまえは男をあかんようにする女や…」というのがあるのですが、これに対する関根恵子の答えが「あかんようになる男があかんのや……」。ま、そりゃそうなのですが、ダメになっていく男を見ていると「ま、関の美をモロに浴びれば廃人になるのも仕方ないな・・・」と同情します。

 

デビュー当時の『おさな妻』。斜陽の日本映画界にあって、倒産へとひた走る断末魔の大映(配給はダイニチ映配)が悪あがきでつくった超低予算映画です。もちろん面白くも何ともありません。それでも当時15歳の関の美で魅せに魅せます(22歳ぐらいにみえる)。関の美(だけ)を味わうため(だけ)に存在する奇作。個人的には1970年当時の東京山の手の風景が随所に出てくるのもまた愉しからずや。

 

お年を召しても関の美(というか高の美)は健在であります。

 

中年にしてこの美貌。

 

初老にしてこの美貌。さすが。天然物なのに腐らない。

 

 

第2位 梶芽衣子

関の美が天然露地モノの美だとしたら、梶の美は内面からじんわりと滲み出してくる美貌。梶の美の頂点が味わえる作品は、何といってもタランティーノも降参したという名作『修羅雪姫』。

 

『修羅雪姫』における梶の美。

 

立ち回りの切れはもちろん、体の芯から出てくる美しさを堪能できます。一言でいって、美の体幹が強い。

 

タランティーノの『キルビル』で翻案されたこともあって『修羅雪姫』ばかりが有名ですが、『銀蝶渡り鳥』も名作。梶の美とカッコよさに加えて、昭和の銀座の風景もふんだんに楽しめます。

 

僕の大スキな東映実録ヤクザ映画の大傑作『仁義なき戦い』シリーズでも、最高といわれる2作目『広島死闘篇』に梶芽衣子は重要な役どころで出ています。

 

『仁義なき戦い 広島死闘篇』における梶の美。女の情念。目つきが最高。

 

現代劇でも、『女囚さそり』シリーズのカッコよさといったらありませんね、ええ。とにかく主人公が喋らない。ま、時代が時代だったので映画としてはちょっとあれですが、梶の美を楽しむためと割り切って観れば最高です。

 

『さそり』シリーズにける梶の美。このまなざしだけを味わうためだけにある映画。衣装がキレキレ。このスタイリストはイイ仕事をした。

 

僕は「癒し系」といわれるタイプが大キライなのですが、梶の美はそれと対極にあります。とにかく凛としていて一本筋が通っている。隙がない。大美人であることは間違いございませんが、それ以上にご本人の性分というか人となりから出てくる美が強烈です。

 

わりと素の状態での梶の美。このナチュラルな緊張感が最高。

 

 

第1位 藤純子

代表作『緋牡丹博徒』シリーズ、「緋牡丹のお竜」こと矢野一家二代目矢野竜子親分を演じる藤純子の固有美、すなわち藤の美は、昭和日本の奇跡としか言いようがございません。映画としても『緋牡丹博徒』シリーズは東映任侠路線のイイところが全部詰まっています。

 

「緋牡丹のお竜」の梶の美。人をして心服、心酔させる心意気。緋牡丹博徒シリーズの描く世界は男女共同参画社会の理想ともいえる。

 

「緋牡丹博徒」のヤマ場の殴りこみでの立ち回り。その動きと表情を見ていると、この世にこんなに綺麗なものがあるのか……、という気持ちになること請け合い。

 

単純に顔の美しさでいえば、藤純子は完璧な美人というわけではありません。ちょっと変わった顔立ちで、顔の輪郭も正統派美人ではない(ただしこのころの女優としては顔が非常に小さいため和装をしても現代的で映える)。昔の言葉でいうファニーフェイスに近い。向こうから歩いてきたら、関根恵子や梶芽衣子のほうが綺麗だと思うでしょう。

 

ただし、です。関の美が天然そのままの美だとしたら、藤の美は徹底的に練り上げられ作りこまれた美。顔の美しさだけでなく、表情、発声、立ち居振る舞い、着こなしからちょっとしたしぐさに至るまで、すべてが統合されて生まれる美。しかも、当時の東映製作陣が総力を結集して創りあげた「緋牡丹のお竜」のキャラクターを、高倉健、鶴田浩二、菅原文太、若山富三郎、待田京介、西村晃、山城新伍、小池朝雄、清川虹子、丹波哲郎、はたまた片岡千恵蔵から嵐寛寿郎に至るオールスターの助演陣がこれでもかこれでもかと引き立てまくりやがった末に立ち昇る美であります。つまりは、二重の意味で綜合芸術としての美、これが空前にして絶後、再現不可能、余人をもって替えがたい藤の美の本質でありますまいか。

 

この表情……!

 

関根恵子にそっくりな超絶美人はごくごくまれに存在するのですが(現代日本において1名の生存を確認済み。顔が骨格が似ているからか声も酷似)、このころの藤純子に似ている人は存在し得ない。そこに映画の中だけで大輪の花を咲かせる緋牡丹の美しさがあるわけです。

 

久しぶりに緋牡丹博徒シリーズ全8作を観て思いました。藤純子は日本の宝。旭日小綬章と紫綬褒章を受けていらっしゃいますが、今からでも遅くはありません、日本国は即座に桐花大綬章と文化勲章を与えるべきです。同時に人間国宝とし、立ち回りにおける藤の美を無形文化財に指定すべき。天皇陛下にお目にかかる機会があったら(ないかな?)、必ず直訴しようと思っています。

 

お竜さんと健さんの名場面。

 

これぞ藤の美。合掌。

 

結論:日本に生まれてよかった!

 

 

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小野ご夫妻がともに還暦をお迎えになりました。盛大な祝賀会があり、僕もお伺いしました。深夜のギロッポンにファッショナブルな方々が多数集まり、華やかな集いとなりました。

 

この小野光治さんという方を僕は相当に深くリスペクトしております。思考と行動は鋭くエッジが立っているのに、ヌケ感(←僕がもっとも尊重する人間特性のひとつ。「自然で無理がなく、肩の力が抜け、寛かであるさま」の意)が尋常一様ではないんですね。その一挙手一投足に惚れ惚れするわけです。

 

この人がその人。

 

奥さまのアヤミさんは還暦にちなんで真っ赤なドレスを着て、おぐしにはたくさんの赤いリボンを編みこんでいらっしゃいました。

 

これがそれ。アヤミさんはおそらく戦後日本有数の可愛らしい還暦者だと思います。

 

小野さんを知ったのは、日本一のヌケ感大魔王、重松理さんにご紹介いただいたからであります。重松さんはこの日「黒服」として活躍していらっしゃいました。

 

黒服の重松さん。

 

この小野さんという人がどういう人なのか、その素晴らしさをなかなかご説明しにくいのですが、以前『好きなようにしてください』という本を書いたときに小野さんに触れた箇所があるので、そこを引用いたします。御用とお急ぎでない方はちょいと読んでみてください。

 

僕が尊敬する人に小野光治さんというグラフィックデザイナーがいます。小野さんは高校を卒業してすぐになりゆきで建設作業員になりました。建設現場で汗を流しながら、まあまあ楽しく毎日を過ごしていたそうです。で、あるとき友達から電話がかかってきた。「昼間は忙しいだろうけど、夜とか休みの日が空いていたら、ちょっとうちの会社で手伝ってくれない?」ーー。

そのお友達が勤めていたのは広告の会社でした。小野さんはそこで掃除や広告制作物を仕事先に届けるといった雑用のバイトをするようになりました。

広告会社なのでオフィスにはさまざまな広告のポスターが貼ってあったり、作品を集めた本などが置いてあります。そういうものに触れているうちに、小野さんは広告というものに興味をもちました。チラシの制作の手伝いのようなところから始めて、やがて徐々に本格的な広告の仕事に携わるようになりました。

そこで一気に才能が爆発します。数年後には新進気鋭のグラフィックデザイナーとして国際的な賞をとるまでになりました。彼を見る世の中の目は一変しました。小野さんも当然のことながらイケイケで、今度はあの賞を取りたいとか、もっとカッコイイものをつくりたいとか、私生活でも舶来の高級スーツを着て高級なスポーツカーに乗りたいとか、もっと高いところに空に手を伸ばして、何かをつかもうとするような20代の後半だったそうです。

そんな小野さんが30歳くらいのときのことです。昔からつきあっている仲のいいお友達の家に遊びに行くことがありました。そのお友達は小野さんと同じように高校を出たあとすぐ社会に出て、そのときは小学校で給食をつくる仕事に就いていたそうです。彼の部屋の壁には子どもたちからの手紙がたくさん飾ってありました。そこには「いつもおいしい給食をありがとう」とか、感謝のメッセージが書かれています。

「俺はこういう仕事をしているんだよ」というお友達が小野さんにはものすごくカッコよく見えたそうです。これこそが本物の仕事だ、小野さんは直観しました。それに比べて自分は賞をもらって上等なスーツを着ているけれど、これまで一体何をやっていたのか……。目から鱗が落ちる思いがしたそうです。

お友達の家から帰ってきた小野さんは、それまでにデザインの賞で獲得したトロフィーや賞状などを全部捨てたそうです。そして、デザインとは何かを改めて考え直しました。

デザインというのはカッコいい作品をつくることではない。デザインとは社会的な問題解決に他ならない、というのが小野さんの考えです。つまり、空の高いところに手を伸ばしてつかみ取るようなものではなく、みんなが見過ごしている、道端に落ちている何かを拾い取る、そこにデザインの役割があるというのです。

これは「仕事とは何か」、その本質をまざまざと教えてくれるエピソードです。それまでの小野さんは、自分が認められたくてカッコいいデザインに明け暮れていた。それで確かに世の中から「承認」されていた。でも、そんな自分を向いたやり方では仕事は続かない。本当の仕事とは、人に何かを与える、その内実にしかないわけです。

小野さんはいま50代ですが、「余計なことを考えなくていいサラリーマンが性に合っている」といってあえて独立せず、ダイヤモンドヘッズという広告会社に所属しています。もちろんグラフィックデザイナーとしてデザインもしているのですが、それよりもさまざまなブランドやプロジェクトのコンセプトづくりの相談を受けるというのがお仕事の中心になっているそうです。

 この話を僕にしてくれたとき、小野さんは「若いころの自分を今になって振り返ると、なんてバカだったんだろうって、もう笑うしかないですよね……」と、実際に声に出して笑っていました。

これこそ仕事の本質、仕事への構えの理想がここにあると深く得心した次第です。

 

で、不思議なことに小野さんとはしばしば偶然に遭遇するんですね、これが。僕はこの「偶然遭遇」というものをヒジョーに重視しているわけですが、この3年間、年に1回のペースで小野さんとの偶然遭遇が発生しております。一昨年は新丸ビルの駐車場から小野さんがクルマで出てくるところですれ違い、昨年は新幹線の中で出くわし、今年はつい最近、この祝賀会の翌週に銀座の駐車場に停めてクルマを降りたら、目の前を小野さんが歩いていました。

 

これは絶対何かがある。次の偶然遭遇が楽しみです。

 

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YouTubeで昭和歌謡の名曲名唱を楽しんでいたところ、福岡は中州にある(らしい)「まゆみ」という(らしい)スナックの女主人(らしい)方の素晴らしい芸に遭遇いたしましたことをここにご報告いたします。

 

まずはその芸「土手下海峡濡れ景色」を虚心坦懐にご賞味ください。ヒジョーに下品な内容ではありますが、ヒジョーに上品な芸でもあります。

 

これぞプロ。僕が常々考えているプロの仕事の本質がここにあらかた詰まっているといっても過言ではございません。それは何かと尋ねたら、以下の6つでございます。

 

1.まずもって、歌がヒジョーに上手い。下品な替え歌芸はボトムを支える歌唱そのものが上手くないと面白くないんですね、ええ。その辺のプロ歌手ががマジメに歌うよりもさらに上手くてはじめて面白くなるわけです。しかも、

 

2.巧い。歌の上手さよりもさらに大切なのが上手さのありよう。このひとつ高次の上手さを「巧さ」と言っているわけですが、この方は歌が実に巧い。上に乗っているもの(替え歌)が尖っているだけに、「個性全開の上手な歌」だと、上モノとの嚙み合わせが凸と凸で悪くなり、ぶち壊しになります。その点、この方の歌手はあくまでもオーソドックス。歌唱に無理なアップダウンがなく、あっさりと歌い上げる。これが本当の巧さであります。さらに、

 

3.オーディエンスの巻き込み方がイイ。歌の合間合間のボケ、ここでオーディエンスを巻き込み、場の一体感を醸成するのはこの種の芸の基本。この方はオーディエンスの距離感が絶にして妙。すなわち絶妙。ギリギリまで踏み込むのですけれど、けっして踏み込みすぎない。踏み込んだあとのヒキが自然で見事であります。自然な雰囲気が横溢するのはなぜかというと…

 

4.自分でもスキでやっているから。これがすべての起点にして基点。これがなければ何も始まりません。やっているほうが実に楽しそう。だからオーディエンスも楽しめる。で、終始一貫しているのは、

 

5.余裕綽綽。圧倒的なゆとり。抜群の安定感。浮き足立ったり、手前勝手にはしゃぐところがまったくない。これだけアクの強い替え歌なのに、自分は常に一歩引いている。これがお客さまを前のめりにさせるんですね、ええ。こっちがフルスロットルでガンガンいくと、逆にオーディエンスは引いてしまいます。で、なぜこれほどの余裕が生まれるかというと……

 

6.この日ばかりではない、からであります。これが何よりも大切なプロの条件。この方はこれまでに何十回、何百回とこれをやってきたと推測します(YouTubeにも別のバージョンあり)。プロとアマの絶対の差は場数にあります。始めから完成された芸など存在しません。くりかえし場数を踏む中で練成された芸。そこに余人をもって替えがたい価値が生まれるわけです。

 

ということで、僕はこの方を全面的に尊敬します。いつの日か、僕もこういう本当のプロの仕事ができるようになりたいものです。それに向けてひたすら精進するのみ、という心持ちを強くしました。まゆみさん、ありがとうございました。

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家の者どもがドロンとロンドンへ行ってしまいました。ということは好機到来です。何の好機かって、もちろん「それだけ定食」の夜ご飯であります。

僕の手持ちの数ある「それだけ定食」のメニューの中から今回選びましたのは、マックのフライドポテトだけ定食。これをやるのは久しぶりです。かつてはしばしば「マックのフライドポテト Lサイズ4個だけ定食」をやったものですが、今回はエイジングも考慮して、「マックのフライドポテト Lサイズ3個だけ定食」にいたしました。



これがそれ。

例によって5分で完食。3個で正解、ちょうどいい量でした。

次回の「それだけ定食」は何にしようかな。有力な候補は、「お赤飯だけ定食」です。
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事の発端は昨年末のNewsPicksの佐山さん・堀江さんとの鼎談。
 

このときがそのとき。
 
2016年を振り返るという趣旨で、いくつかのテーマを取り上げて話をしたのですが、そのひとつにインテグラル(佐山さんが経営している)がアデランスに出資をしたという出来事ありました(その記事はこちら。有料記事ですが)。
 
で、そこでこういう話の展開になりました。

楠木 今まではいったんカツラを着用すると、もうそれを人前で取ることはできなかった。僕が挑戦したいのは、その日の気分でカツラをつけたり外したりすること。あるときはフサフサ、あるときはハゲ。そんな新しい生き方があってもいいと思うんです。

佐山 そんなの、いくらでもできますよ。楠木さん、アデランスの技術は抜群ですよ。どんな髪型にしたいですか。

楠木 分け目がピシッと入った七三分けなんか、一度でいいからやってみたいですね。それで、「これ、カツラですから」って言う。みんながわかっている状態でのカツラ着用。これ、けっこう新しいスタイルでしょう。
佐山 1回、アデランスに来られます?
楠木 それ、すごく高いってことありません?
佐山 そんなの大丈夫。1回やってみましょう。どうします? 何かに開眼したら。
楠木 何に開眼するのかにもよりますけど、ぜひお願いします。


 
で、本当に佐山さんからのお誘いを受けて、インテグラルの山本さん・山崎さんとアデランス本社に行って参りました。社長の津村さんと研究開発部の伊藤さんにお時間をとっていただき、アデランスの競争戦略についてのお話を伺い、意見交換をいたしました。

戦略というのは、ごくあっさりいえば「違い」をつくるということ。違いがあるから選ばれる。競争の中で競合他社に対してどのような違いをつくるのか。これが競争戦略の本質であります。

で、僕は後に述べる理由で、これまでウィッグ・育毛・養毛などの頭髪業界にはまったく関心がありませんで、業界とアデランスについての知識に欠けていたのですが、津村さんのお話をじっくりお伺いすると、アデランスのやってきたこと・やっていることの独自性がよどみなくわかりまくりやがりました。

ごくかいつまんで言うと、アデランスは(1)研究開発志向の会社で、独自の技術を商品化することによって製品の価値を差別化の基軸にしており、(2)そのために原料から開発と生産を自社で行い、(3)それゆえに高価でも価値がある製品を長く使おうとする層にターゲットを定め、(4)とくにオーダーメイド商品では製品価値が顧客にきちんと理解されるようなチャネルを通じて販売し、(5)単なる顧客の数よりもリピーターを増やすことを優先する、という時間軸で「長い戦略」をとっております。

で、その商品のクオリティーがどれぐらいのなのか。自社製品を使っている社員の方がいらしたので、その方の頭部を見せていただきました(津村社長は自毛。ただし、アデランスの養毛剤を使い続けているとのこと)。
 
 

この方がその方。フルウィッグなのですが、驚いたのは地肌の質感。まったく見分けがつきませんでした。脱着も一瞬。お取りになると僕と同じ髪型でした。
 
男性用、女性用ともウィッグの購入動機は大別して「ファッション」「悩み(薄毛の)」「医療」の3つがあります。このうち「医療」は技術をベースに付加価値をつけるアデランスの強みがもっとも活きるセグメントであります。で、もっとも顧客が多いのは、女性用では「ファッション」、男性用では「悩み」。
 
ところが、僕の場合はハゲに悩みや痛痒をまったく感じておりません。それはなぜかと尋ねたら、若い頃に電光石火のごとく、ドイツ空軍の電撃作戦さながらにハゲてしまったからなのでした。悩んでいる時間的余裕はございませんでした。

爾来ハゲ歴20年。ハゲに対しては一家言も二家言ももっております。これまでもあちこちで自らのハゲの哲学と精神を発信してきました。
 
その一例として、文春オンラインに再録されている「ハゲノミクス宣言!」という記事がありますので、ご関心のある向きはご覧ください。ハゲ界の重鎮ともいうべき飯島勲さんとハゲの人生と生活について話し合ったものです。そこではこういうやり取りをしております。司会は『なぜ世界でいま、「ハゲ」がクールなのか』の著書もある福本容子さんです。
 

 


福本 お二人は、お若い頃、発毛剤や育毛剤を使ったりはしませんでした?
楠木 毛頭ありません。お金も時間もかかってきりがないですから。床屋に行かなくてもいいし、髪を洗うのもすぐ終る。ドライヤーもいらなければ、櫛も整髪料も必要ない。ハゲは、経済性が非常に高いんです。ーー何かあると、僕がよく謝りに行かされるんです。先方に「頭を丸めてまいりました」って言うと、「お前、もともとじゃねえか」と返ってきて一同笑う、と(笑)。これは、僕がハゲてよかったことの一つですね。あと、正月の挨拶はいつも、「ハゲましておめでとうございます」。

 

 

 

 


飯島 額縁で誤魔化すことができないから、それなりのスタンスをもって、きちんとした生活をしなければならない。だから大変なんです。 
福本 でも、それを自覚されると、誤魔化しがきかないぶん努力されるじゃないですか。それこそ重要なことだと思います。
楠木 ハゲを擁護していただいてありがとうございます。ただ、ハゲか、ハゲじゃないかどちらかを選択しろといわれたら、やっぱりハゲを選ぶ人はいないと思うんです。その上で僕がハゲから学んだのは、「攻撃は最大の防御」というロジックです。つまり、ハゲはもうどうしようもないので、その分、身体を鍛えたりしようと。
福本 素晴らしい!
楠木 防御に回ってもきりがないですから。いま、いろんな意味で人間社会が無理をして自然に対抗しがちなんで、ハゲくらいは自然のままがいいんですよ。ハゲてもハゲてなくても、生きてるってそういうことだと思います。それで、不自然な防御の最たるものがカツラなんです。


 
……とまあ、これだけ読むとアデランスの営業妨害以外の何物でもないようなことを言っていたわけです。
 
ただし、です。この雑談の中で、こういう話題が出ていることに注目。

 

 

 

 


飯島 同じカツラはカツラでも、隠すためじゃなくて、TPOに合わせて選べるカツラはいいと思いますけどね。バッハの時代のような白いカツラとか、フサフサした黒髪のカツラとか、アフロスタイルとか。
楠木 場合によっては、連獅子みたいな長いカツラをつけたり(笑)。
福本 女性の付け睫も、カツラと一緒ですよね。でも、女性の化粧は一種の礼儀であって、バレたら恥ずかしいということはありません。それに、女性の場合もウィッグを付けたりはずしたりして、ヘアスタイルとして楽しみます。
飯島 僕は30歳ぐらいから薄くなってきてもうすぐ70歳だけど、飯島はハゲだと皆が知っているからこそ、思い切って自分に一番合った最高のカツラを1個くらい持ちたいね。金はどのくらいかかってもいいから、今、自分に髪があったらどんな感じになるのかは、見てみたい。
福本 ある意味、コスプレとか変身的なカツラですよね。そういうカツラなら、OKだと思います。
楠木 マイナスをゼロにもっていくと考えるのか、ゼロからプラスを作っていくのか、その違いですね。


僕はこの飯島さんの話を「なーるほどね!」(by 松本典子)と思って聞いておりまして、これが記憶にあったので、冒頭のような佐山さんとの会話になったわけです。
 
で、この日、津村社長に対してこういう提案をいたしました。

 

 

  • 男性向けフルウィッグのコンセプトを再定義する
  • 「悩み」需要向け商品のように、使っていることを隠す、すなわち人前ではずすことがないカツラではなく、すでにハゲきって、ハゲをおおっぴらにして生きている男性(←俺のこと)が、普段とは違う「もう一人の自分」感覚を楽しむために着用するウィッグ
  • すなわち、「髪の毛の帽子」。「ハゲのオルタナティブ」というコンセプトで、「男性用」「ファッション」の新しい市場を開拓する


と申しましたところ、津村社長は「あ、それイイですね。じゃあ、さっそくつくってみましょう」ということになりました。この会社、スピード感がありますね、ええ。
 
で、すぐに社長自ら持っていらしたのが型をとるためのキット。
 

これがそれ。厚手のゴムの膜のようなものを伸ばしていらっしゃいます。
 
で、ハゲ頭の上からぎゅーっと押しつけていくわけです。
 

こういうふうに。
 
で、ハゲアタマ全体を覆うようにしてバンドでとめる。
 

左が津村社長、右が研究開発部の伊藤さん。お二人とも毛髪診断士の資格をお持ちで、かつては(というか、今でも)現場でこういうお仕事をしていらしたそうです。
 
で、上から頭の形状や髪の生え方などの情報を手作業で書き込む。この日は会社の応接室でやっていただきましたが、今では3Dデジタルの技術で型をとるという方法もあるとのこと。
 

真剣な津村社長。社長&研究開発担当の偉い方がじきじきに手を動かしてくださり、恐縮至極でございます。
 
 

ものの数分で情報の書き込みは終わりました。
 
 

で、取り外しますと……
 
 

こういう風に型ができていました。初めて自分の頭の形を客観的に見ることができましたが、わりとイイ形しているな……。
 
これをベースに、オルタナティブ・ヘアとしてのウィッグをつくっていただくことになりました。「私はプロですから、見ただけでその人にどういうヘアスタイルがいちばん似合うか一発で分かります」という津村社長の力強いお言葉を受けて、どういうのにするかは全面的にお任せすることにしました。
 
 

出来上がったハゲ頭の型を持って記念写真。

このオルタナティブ・ヘアというコンセプトからして、どこからどうみても自分の髪、ああそれなのにそれなのに、カツラであることを誰もが知っている。人前でスカッとはずすこともできる。ここが面白さのツボなんですね、ええ。ですから、カツラのクオリティはあくまでも最上でなければなりません。これがちゃちいものだと宴会芸の冗談のようになってしまって、「もうひとつのアタマ」感が出ません。この意味でオルタナティブ・ヘアはこれまでのアデランスの戦略ストーリーとも適合的だと思います。
 
さて、どのような「髪の毛の帽子」ができるのか。出来上がりましたらここでもご報告したいと存じます。乞うご期待。

 

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