楠木建オフィシャルブログ「ケン日記」Powered by Ameba

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一橋大学教授。専門は競争戦略。著書に『「好き嫌い」と経営』(東洋経済新報社)、『戦略読書日記』(プレジデント社)、『経営センスの論理』(新潮新書)、『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)など。

 

趣味は読書と歌舞音曲。読書記録をtwitter (@kenkusunoki )で公開中。所属バンドはBluedogs。ジャンルはロック。担当楽器はベース。使用楽器はPrecision Bass by Freedom C. G. R.。このところ出演しているライブハウスはTAKE OFF 7(渋谷)。


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暫く前から母の体が不自由であるのに加えて、今年に入って父の手術だリハビリだなんだかんだとございまして、老父母の世話をするのが生活のルーティンとしてすっかり定着いたしました。ま、面倒を見てるこっちがもう初老なのですから当然にして当たり前の成り行きです。

こういう生活のイイところもありまして、それは何かと申しますと、両親の体調を気遣っているうちに、こっちの健康状態もわりと真面目に気にするようになるということです。

10年前にわり大きな病気をした後はしばらくの間真面目に健康診断を受けておりました。定期的に血液検査をしたり各種内臓に内視鏡をぶち込んだりしていたのですが、日曜の生活で特に問題がないのをいいことに、この数年はたまに血液検査をするぐらい。すっかりサボっておりました。

初老とはいえまだまだ働き盛り、これではいけないと薄々思っていたのですが、この手のことは機会がないとなかなかアクションを起こさないものです。

話は若干それますが、僕が大きな病気をしたのは42歳の厄年の時。もう10年前になりますが、このときは病気以外にも予想もしなかった厄介事が集中発生いたしまして、さすが厄年!世の中うまいことできているなあ...とかえって可笑しかったことを覚えています。

で、古い友人のT氏、彼女は僕よりもだいぶ若く、今が女性の厄年。今年になってやはり重大な病気が発覚。冬にこのことを突然聞いた時はびっくりしたのですが、春に大手術をしましてこれが成功。現在仕事復帰に向けてゆるゆると自宅静養中です。

で、一段落ついたということで、快気祝いの昼食の集いをもちました。色々と大変なことがあったとは思うのですが、会ってみると前と全く変わらず飄々としていて、普通に生活できる健康を取り戻した様子。僕も嬉しくなりました。

僕は前々から健康と平和こそがボトムラインだと固く信じておりまして、裏を返せばこの二つ以外のことは全部気のせい、気分の問題だというスタンスで生活しています。戦争と疾病、これはもうあからさまな不幸です。戦争は個人の力ではどうにもなりませんが、健康は日々の生活や心がけ次第である程度までは何とかなります。

で、先だって日本駐車場開発の方々と話をしていたときのこと。巽さんという商売の天才が経営する面白い会社であります。秀逸な戦略ストーリーが光る本業の駐車場の事業のみならず、スキー場の運営などなど様々な新規事業を手掛けています。

で、僕は知らなかったのですが、その中の一つに「丸の内ヘルスケアラウンジ」という医療と健康管理の複合施設があることが判明。場所も日本駐車場開発の本社オフィスと同じ新丸ビル。日頃営業車で動き回ってる僕としては、普段の立ち回り先にある便利な立地、しかも駐車場完備(もちろん運営は日本駐車場開発)のこういう施設は願ったり叶ったりでございます。

で、先日巽さんのところで仕事がありましたので、ついでに丸の内ヘルスケアラウンジによって久しぶりの血液検査をしてきました。ちょうど1週間後に新丸ビルで再び用事があったので、検査結果を伺ってきました。前と比べて特に良くも悪くもなかったのでまずは一安心。これを機会に心を入れ替えて、これからは4半期に一度血液検査を受けようと決意した次第でございます。

で、その時にお医者さまと話をしていて知ったのですが、最近はアミノ酸の出方に注目して、血液検査の腫瘍マーカーよりも早いタイミングで癌のリスクをチェックできる検査方法があるそうです。次回の血液検査の時はこっちもやってもらおうと、早速10月に予約を入れました。

3ヶ月後にまた検査があると思うと、体質改善のモチベーションがわずかばかりではありますが向上します。週3回のジムは今まで通りですが、好きな筋トレ&サウナだけでなく、水泳の方も前よりも前向きな気持ちでするようになりました。ジムのプールで毎回20分ほどゆーっくりクロールで泳ぐようにしているのですが、気持ちが前向きになると自然と水泳技術も多少は向上するようです。同じゆっくりとしたピッチで水をかいていても、前に進むスピードが速くなりました。

で、もうひとつが水素であります。1ヶ月ほど前、遊び仲間のユタカさんと雑談をしているときに「水素注射が効く!」という話を聞いてはいたのですが、それっきりになっておりました。ところが、つい先日、またしても仲間の集いで雑談をしておりますと、そこにいらしたSさんがユタカさんおすすめの水素注射をやって実際に膝の痛みがなくなったとのこと。俄然やる気になりまして、麹町の辻クリニックに行って参りました。

ハリを打つような感じで水素を患部に注射するだけ。所要時間はものの5分。これで本当に効くのかな?と半信半疑だったのですが、懸案の頚椎部分に何発か水素をぶちこんでいただきますと、筋肉がみるみるうちにほぐれて楽になりました。時間をかけてマッサージを受けるよりもずっと効率的です。水素注射は痛みの緩和にとくに効果があるということ。頚椎ヘルニアが悪化して首と肩の調子が悪い時はまた辻先生のところに参りましょう。

ということで、ドメスティックなもろもろを抱えつつも、初老とはいえいまだ現役、仕事は仕事できっちりやらなければなりません。いっときよりも量をセーブしているのですが(もともと十分にセーブ気味だったが、さらに総量規制の水準を強化中)、それでも一定量の仕事はしなければなりません。当然ですけど当たり前ですけど。

で、両親の世話をする生活が定着して以来、私生活でも極力活動の種類を少なくしようという方向で取り組んでおります。もともと非活動的なので特段の趣味もないのですが、ここにきてさらに何もやらない私生活になってまいりました。休日はとにかく外に出かけず、人とも会わず、dvdも借りに行かず、さすがに先日の参議院選挙には行きましたが、ひたすら自宅で完全休養。完全に廃人。完廃。完廃に乾杯!

やることの種類を少なくするというのがポイントでありまして、もともとテレビは見ませんが、このところは映画もほとんど見なくなりました。借りて来るのが面倒。ネットで映画見放題は便利かもしれないけれど、精神的に不健康。そういうものからは距離を置くようにしています。

その点読書は素晴らしゅうございますね、ええ。こういう生活をするようになって読書こそが最強の余暇の過ごし方であるということを再確認しております。体を動かさなくていいし、動かさないどころか寝っ転がっていてもいいし、ついでにかっぱえびせんも食べられるし、すぐに始められるし、いつでも中断することができる。いつでもどこでも本さえ持っていれば実行可能。電源不要の充電不要。どれだけ電波が弱いところでもへっちゃら。父の入院に付き添っているときは普段よりも多くの本が読めてむしろありがたかった。

読書とはちょっと違うのですが、最近好きでやっているのか「地図を見る」。世界地図でも日本の地図でもぼんやりと見ているだけでひょんな面白いことに気づいたり、普段は考えないようなことを想像したりするのでとても良い気分転換になります。今日は天草諸島の位置を誤解していたことにようやく気づきました。

音楽を聴く。これも読書と同様に即時開始即時中断可なので、ド中年になってますます重宝する種目。

最近特にスキなのが、音楽を聴くよりも自分で歌うこと。もちろんカラオケじゃございませんよ。ギターを弾きながら自分の好きな曲を歌う。で、自分で聴く。若干能動的な音楽鑑賞というわけです。これが何もない週末に欠かすことができない種目となってまいりました。本日はイーグルスとスティービー・ワンダーのナンバーから自分の好きなところを選んで小1時間歌いました。それにしてもスティーヴィーはコードワークが秀逸ですね。歌うと体が熱くなるので、夏は扇風機をかけるようにしています。

以前はヤイリの小さな旅行用のギターを使っていたのですが、このところ頻繁に歌うようになったため近所の楽器屋で安いヤマハのアコースティックギターを買いました。



これがそれ。いつも食堂のテーブルで歌っています。

ま、ことほど左様にこの歳になると人生なかなか自分の思うようにいかないことも多いのですが、それはそれ、だからこそ味わえる日常生活のコクというのが出てくるわけでありまして、ド中年生活もなかなか捨てたものではございません。キレはないけどコクがある。それが人生、これが人生。
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ぐっと暑くなってまいりましたが僕は寒さに打ち震えております。なぜかというと水シャワーを浴びたから。

これまでもここで夏が来るたびに繰り返し書いてきたのですが、僕は極力冷房を使わずに夏の室内生活を過ごすようにしています。

何も自然が好きということではございませんで、僕の好みはむしろ逆。海や山に出かけてアウトドアライフをエンジョイというのは金を払ってでも勘弁してもらいたいというのが僕の性分でありまして、いたって非活動的な人間であります。海よりもプール、プールよりもプールサイド、プールサイドで寝転がって冷たい苺のスムージーでも飲みながらだらだらと本を読んでいるに越したことはありません。山の方面に行くとしても、登山などというのは論外でありまして、涼しい避暑地の家のデッキに寝椅子でも出して、冷たいコーヒー牛乳でも飲みながらだらだらと本を読んでいるのがいちばんです。

そういう人工物万歳の僕でもなぜか夏の冷房だけはどうにも好きになれません。日々の仕事で使う営業車の中でも、よっぽどのことがない限り冷房は入れません。全ての窓を全開で走っていれば自然と風が入ってきます。冷房が好きでないということもあるのですが、それ以上に風に吹かれるのが好きなんですね、ええ。

家でも休日は冷房をいれずに扇風機だけでいつも通りベッドの上に横になって本を読んでおります。もちろんものすごく暑いのですが、ここで頼りになるのが水シャワー。すなわち水冷。夏の生活は空冷よりも水冷をモットーとしております。ちょっと暑くなったらと思ったらすぐに水シャワーを浴びる。すぐそこに開ける涼しい世界。もはや寒いと言っても過言ではございません。そのままベッドに倒れこみ、扇風機の風を受けていれば、相当に暑い夏の午後でもうとうととまどろみのひとときを迎えることは必定です。

仕事のある日は帰宅してすぐに水シャワーを浴びます。で、寝る前にもう一回。休日は何度も水シャワーを浴びるのですが、そのうち1回は普通のシャワーと同様に頭と体を洗います。僕はハゲですが、髪というか正確には頭部を洗うときはちゃんとボディソープではなくシャンプーを使います。ハゲの生活をよくわかってない人はここをよく誤解するので注意してください。で、わりと重要なのがボディソープの銘柄。とにかくクールなのを選んでください。今のところシーブリーズの一番スカッとするやつを使っていますが、いつももっとクールなのがあるのではないかと虎視眈々。これで体を洗って水シャワーで洗い流すと夏の寒さも極限状態。体を拭いた後でさらに頭や体にシーブリーズを塗布します。子供の頃から使っていますが、このシーブリーズという液体、まさに日本の夏のためにあると言っても過言ではございません。ありがとう、シーブリーズ!

これに関連して大切なのが服装です。理想的には真っ裸。これが一番風通しが良く涼しいのは言うまでもありません。日本の夏、キンチョーの夏、マッパの夏。ただし、朝から晩まで真っ裸でいるのも人としてちょっとアレだという方は、一歩譲ってパンツ一丁で暮らしましょう。日本の夏、キンチョーの夏、パンイチの夏。これ基本。女性でパンイチも人としてちょっとアレだという方は、もう一歩譲って、スポーツブラとパンツの二丁スタイルでお過ごしください。

ここでパンツのチョイスにも凝りたいところです。通気性に優れたトランクスというかデカパンもイイのですが、僕の好みは薄手の柔らかいコットン生地のボクサーブリーフ。薄い生地であれば体にフィットしているほうがバサつかず、むしろ涼しく感じます。現時点で最も気に入っているのは、UAのグリーンレーベルのコットンのパンツです。柔らかさと通気性に優れています。

水シャワーと扇風機とパンツ一丁さえあれば日本の夏は一丁あがり。今年の夏も暑いそうです。皆さまにおかれましては、それぞれのやり方でどうぞお元気にお過ごしください。

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神戸大学の小川進教授がゼミの学生さんたちを連れて僕の仕事場に来てくださいました。2000年に今の職場に移って以来というもの学部の学生さんたちと会う機会がほとんどないので、若い学部生の方々と話ができてよろしゅうございました。



この方々がその方々。写真はフォトグラファーの横山さんに頂きました。




小川進教授と。







小川さんと知り合ってからはもうずいぶん長い月日が経ちます。大学も違えば分野も違うのですが、小川さんとは仕事のデビューが同期なのですね。要するに、中森明菜と小泉今日子のような関係(この場合、僕の方がどちらかというと中森明菜)。ですから若い頃はコンファレンスなどでご一緒することも多く、以来何かにつけてお世話になっております。

僕は1992年から教え始めたのですが、その頃のゼミの学生といえばほとんど同い年。まるで友達のように遊んでもらっていました。気づいてみればそれから25年近くが経ち、大学生が自分の娘の世代になりました。こっちは何も変わっていないつもりなのに、月日だけが一方的に流れていきます。

小川さんと小川ゼミの皆さん、お忙しいスケジュールの中わざわざお越しくださいましてありがとうございました。今後ともひとつご贔屓にお願い致します。
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本の解説の仕事で、もう一発。中神康議さんの『投資される経営、売買される経営』(日本経済新聞出版社)がそれであります。


これがそれ。


僕の写真がやたらに大きく帯に使われていますが、僕の役割は解説を書いただけ。ただし、フツーの解説ではありません。質はともかくとして、量としては思いっきりたっぷりと書きました。本文の1章分以上あります。題して「長めの解説」。


僕は「日本最良の投資家」こと中神さんと中神さんの会社(みさき投資)のお手伝いをさせてもらっています。一見僕の普段の仕事と距離がありそうな資産運用業というか投資業(しかもアクティビスト)ではありますが、これがもうヒジョーに筋のイイ戦略。その中神さんが持論を展開しまくりやがる本を出すということで、長尺のおっとり刀で駆けつけたという次第。


本書の大きな意義は問題設定そのものにあります。すなわち、競争市場に身を置く経営者と資本市場に生息する投資家との関係のあるべき姿について、投資家ではなく経営者の立場に立って考察する。ここに本書のユニークな価値があると思います。


昨近はコーポレート・ガバナンスにまつわる議論が花盛りです。いずれも経営者と投資家のあるべき関係について論じています。そこでは「経営の透明性を確保しろ」とか「社外取締役を置け」とか「委員会設置会社に移行しろ」とか「ROEを明確な経営目標に組み込め」とか「積極的な株主還元策を打ち出せ」というように、株主からの「注文」が前面に出てきます。つまり、こうした議論はすべて投資家目線に立っているということです。


投資家と経営者はノリやソリが合わない関係にある。だからこそ両者の建設的な対話が必要であり、「投資家と経営者はもっと学び合える」という本書のメッセージが出てくるわけです。ところが、同じことを言うにしても、従来の投資家目線に立った議論は、実効性の点で限界があるように思います。

なぜかというと、会社をドライブしていく原動力は、あくまでも経営者の側にあるからです。投資家も「物言う」ことはできますが、基本的には受け身の立場で。サーブ権はつねに経営者が握っている。株主はそれを受ける側に過ぎません。


まずはサーブをする選手の立場に立って考える。こっちのほうが成果を出す近道に決まっています。ところが、これまでの類書は(それなりの事情があるにせよ)間接的な立場にある投資家目線に立っていました。僕に言わせれば隔靴掻痒の感があります。その点、本書はストレートに経営者目線で議論を展開し、靴を脱いでかゆいところの直接ガリガリ掻いてくれます。やる気満々の経営者の方々に読んでいただきたい本です。

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先だって、監訳し解説を書いた本が発売されました。アダム・グラント『ORIGINALS:誰もが「人と違うこと」ができる時代』(三笠書房)であります。

これがそれ。

出版社から翻訳や解説の依頼をしばしばいただくのですが、僕の仕事、とりわけ書く仕事はノリがすべて。自然にノッてやれる仕事でないと結局のところうまくいかないので、この手のお仕事は慎重にお引き受けすることにしております。


その点、著者のグラントさんの本は間違いございません。単純に内容がイイ。

グラントの本は前作『GIVE AND TAKE』に続き2冊目。著者は組織心理学の若き碩学でありますがアカデミックな研究成果をわりとしみじみと語りかけてくる芸風でありまして、その恬淡かつ上品かつ論理的にソリッドなところが実にイイと思っているわけです。

アダム・グラントその人がタイトル通りオリジナルな人であります。この本で展開されている思考と議論はオリジナリティに満ちているのですが、彼のどこがオリジナルなのか。それは徹頭徹尾「当たり前のこと」しか言わないということにあります。


次から次へと世に送り出されるビジネス書は、手っ取り早く読者の注意を惹こうとするような刺激的で突飛な言説に溢れています。
「これからはこれだ!」や「これまでのやり方は通用しない!」や「乗り遅れるな!」や「○○の力!」や「大切なことはすべて○○で学んだ!」や「○○が9割!」や「Brexit!]を前面に出しがちなんですね、これが。ところが、この本の議論にはその手の「インスタントな刺激」がまるでない。言われてみれば当たり前のことばかり。ここにこそアダム・グラントの美点があり、オリジナリティがあるとうのが僕の見解です。

一見すると「当たり前」と「オリジナリティ」はつながらない。つながらないどころか、大きな隔たりがある。隔たりがあるどころか、正反対を向いているように聞こえる。しかし、考えてみてください。議論の対象になっているのは、所詮われわれフツーの人間の営みであります。人と人の世の営為に限っていえば、「日の下に新しいものなし」。人間の本性と人間社会の本質は今も昔もこれからも変わりません(向こう1000年ぐらいは絶対に変わらない)。変わらない本性や本質と正面から向き合ってはじめて、人間についての深い洞察が得られるのだと思います。


前作と同様に、本書の議論のスタイルはわりと「科学的」。心理学者である著者は科学的な発見事実に基づいてじっくりと話を進めていきます。科学的ではありますが、これにしても人間についての行動科学でございます。自然科学ではない。自然科学であれば、相対性理論や量子力学、近いところではiPS細胞のように、それまでの知識を全面的に塗り替えるような大発見が(ごくまれにだが)生まれたりもしますが、人と人の世については「世紀の大発見」はあり得ないわけです。どんなに価値ある知見でも「言われてみれば当たり前」。むしろ、大切なことほど「言われてみれば当たり前」という面があるのでは。


ただし、です。この「言われてみれば……」というところに大きな価値があるんですね、これが。「言われてみれば当たり前」ということは「言われるまで分からない」ということ。「当たり前」の向こう側にある真実を頑健で鋭い論理を重ねて突き詰め、無意識のうちに見過ごされている人間と社会の本質を浮き彫りにする。そこにこの本の本領があります。


ということで、電通の安田部長、いかがでしょうか。
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季節のご迷惑なお知らせです。今年も夏のライブの季節がやって参りました。芸歴30年のロックトリオ、BLUEDOGSが7/24(日)の夕方に渋谷のライブハウスTAKEOFF7に出演します。


2016年7月24日(日曜日) 16:00開場、16:30開演
BLUEDOGS出演は16:30~17:30
前売り2,000円、当日2,500円、ドリンク代500円
会場: ライブハウス 渋谷テイクオフ7
http://kox-radio.jp/takeoff7/access.html
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町32-12 アソルティ渋谷B1F
Tel:03‐3770‐7755

これを見ていただいている方のほとんどすべてが「こんなの絶対行かないよ!」「カネもらってもイヤだよ!」とお思いと存じます。そのお気持ち、よーく分かります。分かりすぎるぐらい分かる。

でも、こう考えてみてください。たまには絶対やりたくないことをやってみるのもイイのではないか、と。何か自己発見があるかもしれません(ないかもしれませんが)。久しぶりに大音響で70s のロックを聴くと気分転換になるかもしれません(ならないかもしれませんが)。そうした方々のことを慮り、せっかくの日曜日、お客様のダメージを最小化するために早い時間に出演を設定しております。1730には必ず終わります。ライブにお越しいただいても、ご家族やお友達との楽しい夜の時間を持つことができます。

お越しいただけるという親切な方はコメント欄にご一報ください。当日、ライブハウスのカウンターで前売り料金でお買い求めいただけるチケットをおとりおきいたします。

ということで、電通の安田部長、いかがでしょうか?

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軽井沢駅から北に1キロほど上がったところにあるのがイタリアンレストラン「ボンジョルノ」。この店名からお分かりのように、徹底的に昭和なイイ店であります。



ここがそこ。長年の歳月を感じさせるハードウェアではありますが今も元気に営業中です。


おそらくオープン以来そのままの看板。

この看板をもう少し寄って見てみましょう。



とても素敵なメニュー構成。最近は入ったことがないのでよくわからないのですが、遠い昔の記憶によるとここのピザはピザというよりも昭和風に「ピザパイ」と言った方がイイ逸品でありました。

で、注目したいのがステーキの所についている牛の顔の絵。ミッド昭和の時代はステーキといえば看板に必ずこのアイコンが使われていたものでした。日本のステーキ屋さんのほとんどがこのアイコンの看板を使っていたのではないかと思われます。

当時はステーキといえばめったに食べることができない大ご馳走。ボンジョルノのステーキについては定かではありませんが、子供の頃、カウンターで鉄板のお皿に乗って出てくるハンバーグステーキ(本当のステーキを子供が食べるのは当時は人倫に反するという共通認識があった)、これにはものすごくワクワクさせられたものです。

で、話をボンジョルノに戻しますと、開店前の駐車場に一台だけ車が停まっていました。



これがそれ。昭和のフェアレディZ。これもまた昭和日本のアイコン中のアイコン。さすがボンジョルノ、細部までトータルで昭和を演出しています。

このフェアレディの240Zには忘れられない昭和時代の思い出があります。当時は南アフリカ共和国のヨハネスブルグという街に住んでいたのですが、ここにカイラミサーキットというレース場がありました。

で、日産(その頃かの国では「ダットサン」と呼んでいた)のワークスチームが日本から遠征に来て、カイラミサーキットのレースを走ったことがあります。レーシングバージョンの240Zを駆るドライバーは、追浜ワークス三羽烏のひとり、元祖ドリフトキングの高橋国光さんでした。

がんがんドリフトを決める国光さんの240ZはBMWやポルシェを尻目にぶっちぎりの優勝を果たしました。これが日本人としてとにかく誇らしかったことを今でも鮮明に記憶しています。

で、どういういきさつかはよくわからないのですが(おそらく父の仕事の関係で)、このレースの前だったか後だったか、高橋国光その人がヨハネスブルグの僕の家に食事にいらっしゃいました。レースとは打って変わった穏やかな方で、長髪がかっこよく、国光さんと対面した僕は痺れに痺れました。ブロマイドにサインをしていただきました。これを長いこと宝物にしていたのですが、その後引っ越しを重ねる中でついに紛失。本当にもったいないことをしました。

高橋国光さんは日本レース界の生きる伝説として知られています。様々な逸話がありますが、特にイイのはこれ。以下 wikipedia から引用。

「1977年3月6日。鈴鹿サーキットにて開催された全日本選手権の開幕戦。高橋がトップで残り2周の段階に差し掛かった際、周回遅れにしようとしていた竹下憲一がバックストレートで大クラッシュし、ガードレールに完全に突き刺さり、動けなくなった。高橋は優勝目前だったにもかかわらずマシンを急停止させ、竹下の救出に向かった。この姿を見た後続のドライバーも次々にマシンを停止させて高橋に続いた。結局レースは赤旗で終了となり、その直前の順位が正式なレース結果になったため、高橋は他に例を見ない形で優勝した。主催者側とライバルのドライバー全員が、高橋の献身的な行為を高く評価したためと言われ、現在まで語り継がれる美談になっている」

涙が出るほどイイ話じゃありませんか!
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初めて会ったのはおそらく前世紀のことだったと思うのですが、この十数年来の古い友達のコバケイがついに結婚。この年になると友人知人の結婚パーティーに行くこともとんとなくなってくるわけですが、この度はお誘いいただきコバケイの結婚祝賀会に馳せ参じました。

彼女とは異様にひょんな知り合いできっかけになったのですが、その時分はまだ二十歳ぐらいだったのだと思います。なぜかがノリが合ってそれ以来ちょくちょく遊んでもらいました。いっときは彼女の職場が僕の仕事場の近くにあったので、ときどき学士会館の紅楼夢という中華料理屋で海老つゆそばの昼食をご一緒したりしました。コジマくんやイデくんたちも一緒に今はなきZazzleでバカ騒ぎをしたり、忘れようと思っても思い出せないぐらい懐かしい思い出の数々。

考えてみると、コバケイも僕が最初に彼女に会った時ぐらいの年齢になっているわけです。光陰矢のごとし。こっちはすっかりおっさんになりましたが、コバケイはいまだ容色衰えず。

もう4、5年前になると思うのですが、紅楼夢でご主人になるTさんを紹介していただきました。彼とお目にかかるのはこの日が2回目なのですが、会った瞬間から全身からナイスガイオーラがほとばしりまくりやがっている好男子。パーティーには多くのお友達がいらしてましたが、お二人がみんなから深く愛されていることがよくわかりました。素敵な伴侶を得てコバケイもさぞかし幸せなことでしょう。



この方々がその方々。

どうぞお幸せに!
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小学生の頃から僕が敬愛してやまない岡本太郎先生がアトリエとして使っていらしたお家が南青山にあります。現在は一般公開されています。



ここがそこ。ベランダから太陽の塔が下を覗いています。


で、このすぐ近くにあるのが「IKU青山」というレストラン。こちらのオーナーが僕の友人の村田さんその人でありまして、この十数年間村田さんからは公私にわたって人生の先輩として教えを乞うております。

前々から村田さんは非常に趣味性の強い人でありまして、そのセンスの良さには感服しているわけでありますが、このレストランは村田さんが持てるセンスを全部ぶちこんで作ったもので、隅々まで非常に気持ちのいい空間になっています。

レストランはビルの3階にあるのですが、その上の屋上にグランピング型の2号店(?)を今年の1月にオープン。遅ればせながらこちらで村田さんとの久々の集いがございました。






ここがそこ。開放的空間。

村田さんはキャンプ用品のスノーピーク社の社外取締役もやっていらっしゃいまして、そのへんの趣味と知識がいかされています。



この日は天気も良く、夜風が最高に気持ちよろしゅうございました。

素材を生かしたシンプルなお料理をいただきながら、村田さんを含めて4人の友人と雑談を楽しみました。途中、下品な話を大声でしていたところ、お店の方から叱られてしまいました。社員がオーナーを叱る。とても良い組織だと思います。

ということで、電通の安田部長いかがでしょうか。
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ファイナンスの専門家にしてプルータスコンサルティングの創業経営者、野口真人さんは人に物事を教える天才でありまして、僕もこれまで多くのことをこの方から学んできました。

で、その野口さんが今回出版した本が『あれかこれか』。



これがそれ。

これまでも野口さんは何歳の本を出版しているのですが、これはとりわけ素晴らしい。後半の代表的なファイナンス理論を紹介する部分もいいのですが、それ以上に、そもそもファイナンスという分野の思考様式のあり方を説明する前半が出色の出来。言われてみれば当たり前のことが書いてあるのですが、この本のおかげでファイナンスという思考の本質を改めて理解することができました。

で、この本を出版したダイヤモンド社の依頼で、野口さんと対談しました。この記事はダイヤモンドオンラインで3回に分けて配信中です。



この方がその方。

『あれかこれか』を読むとファイナンスの「底の浅さの奥深さ」がしみじみと五臓六腑に染み渡ることでしょう。全ての価値を価格に換算して考えようとするファイナンス、一見無機的に見えて実はその奥に人間の本性と本質を垣間見せてくれます。いやホントに人間というのは面白いものですね。

ビバ、人間!

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