ワイン庫建築中 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

ワインを飲んでいないわけではないが、仕事と自宅の片付けと新築のための雑務に

追われていて、ワインの記事を書く時間が削がれている。

 

しかも最近日本酒を飲む比率が増えている。

日本酒は飲むたびに客観性を捉えるのに難渋するので、ワインよりずっと難しいと思う。

しかも好みに合うものがものすごく少ない。

 

ただいまリフォーム中  ワイン庫を造っている最中

 

今年の当初から、義父の診療所のリフォームが本格開始になった。

この建物は築53年のコンクリート製で、12年前まで40年間診療所として

使用していたもので、薬局に当たるスペースにワイン庫ができる予定である。

 

昨年の2月末にセキスイハウスのモデルハウスをふらりと訪れてから1年弱、

ハウスメーカーをエス・バイ・エルに決めて半年、

ゆっくりだがようやく新しい家の形が見えてきた。

 

現在頻回に打ち合わせをしているエス・バイ・エルには、

リフォーム部門の営業担当者や設計担当・現場監督の女性がいるが、

新築部門と違ってものすごく仕事の進捗が早いのに驚かされる。

 

新築に向けて古家のガレージの解体も年末から始まった。

新築部門には最初からの営業のMさん、設計のKさんに加えて

女性インテリアデザイナーのKさんなどその道のプロが揃っていて、

細かい内装など逐一決めていく作業に入っている。

 

システムキッチンを選ぶにしてもものすごい情報量で、ショールームに行って

向こうのコンサルタントと話をするのにも、プロのアドバイスをもらわないと路頭に迷う。

 

どこのメーカーでも同じような対応だと思うが、28年ぶりに改めて家を建てるという

貴重な経験ができて面白い。

ああなるほど、家を建てるのにはこういう作業があるのだなと思うのだが、

今の家を建てる際にはこんなに詳細に物事を決めた覚えはない。


 

この3日間ほどずっと一緒だった友人が近くに同時並行で自宅を三井ホームで建築中だが、

そちらはもう来月中に引き渡し予定である。

すでに家の形が見えてきている。

 

しかしここに来て改めて思うが、ハウスメーカーを決める最重要ポイントとは何だろう。

メーカーの信頼性? 耐震性? 設計力? 価格? 

 

今住んでいる築27年の自宅は地元工務店の建築だが、何も分からない若い頃に

建てたせいもあって、あらゆる点で問題点・欠陥点満載である。

それがきっかけで「次に家を建てるなら大手メーカーで」と強く決意したわけだが、

時代も変わっているから単純に今の家の問題点をあげつらっても得るところがない。

 

ド素人の状態でモデルハウスに行ったら、各社とも筆頭に自社の優位性と耐震性などを

アピールしてくるのはセールスの常道であろう。

 

引き続いてそこには、素人の度肝を抜くような人目を引く派手な吹き抜けのデザイン、

若い主婦を引きつけるアイランド型でスタイリッシュなシステムキッチン等々、

予備知識なくやって来た顧客をトラップする仕掛けが用意されている。

 

住宅建築には、近い将来に来るべき現実より、決して来ることのない夢があって、

家を建てようとする人の前に美しいイメージとして現れるのである。

家族で過ごす休日のバルコニーでのバーベキュー、

テラスに面した浴室の窓から見渡す新緑の木々、

友人を招いての広いリビングでのホームパーティ等々。

 

果たして日々の生活の中でそれらがどれだけ現実化されるのか考えてしまう年になった。

予算と格闘しながら、夢をどこまで排除して落とし所を見つけるか、

つまるところその点が住宅建築のツボではないか。

 

現実的にはあり得ないが、もし予算無制限なら一体どうするのかと思うこともある。

夢をふんだんに盛り込んだ施主さんが、うちと同じ設計士さんに仕事をオーダーされている

という話を聞いているし、現実の完成住宅を見せてもらったこともある。

 

どこまで自分の感性を信じたらいいのか、夢と現実とのすり合わせに悩むことが、

住宅建築の楽しみ方なのかも知れない。