妄想トラッカー・わさびマンさんの作品!! | 豆太郎Blog (旧GRFCブログ)

第2回目にして、早くもデッドヒートが繰り広げられた


今週の「感動の妄想ストーリー」

今週はFM 佐久平で聴いている、

信州の妄想トラッカー!! わさびマンさんの

最優秀作品です!!


ではどうぞ・・・


「感動の妄想ストーリー」

トラックドライバーの俺は、

荷物を下ろすと次の積み込み場所まで車を走らせていた。

昼下がり、俺は信号で止まりタバコに火をつけていた。

すると…「ゴンッ!」と衝撃を感じた。

バックミラーを見ると赤い軽ワゴンが

俺のトラックの斜め後ろに食い込んでいるのが見えた。

トラックを飛び降り
「何やってんだ?気をつけろコノヤロー!」

と軽ワゴンに怒鳴り散らすと、中で女性が青ざめ震えていた。

おっとりとした感じの、でも芯が強そうな。深キョンみたいな感じの人(^-^;

「ゴメンなさい…急いでたんです。」彼女は車を降りて震えながら謝った。


俺は気を取り直し、
「危ないだろ?…どうしてそんなに慌ててるんだ?」と尋ねた。

どうやら彼女の好きな人が今日、外国に旅立つようで、

空港に行き想いを伝えに行く所だったらしいのだ。


幸い彼女はシートベルトをしていたため無傷だったが、

彼女の車はもう動きそうもない。


俺のトラックはかすり傷程度だったので、

次の仕事まで時間のあった俺は彼女を空港に送る事にした。

空港に着き彼女を下ろすと、走り疲れた俺は飛び立つ飛行機を見ていた。

しばらくすると、乗せて来た彼女がこちらに向かって歩いて来るのが見えた。

「フラれちゃいました…」
精一杯な笑顔を浮かべ、ぼうぜんと遠くを見て立ち尽くす彼女。

俺は彼女の手を引き再び助手席に乗せると、

ダッシュボードから缶コーヒーを取り出し彼女に手渡しながら思わず言った。

「自分の気持ちに素直になれよ…後が辛いぜ。

俺たちはさっき会ったばかりの赤の他人だ。

アンタがここで何しようが気にならねぇからさ」

俺はFMラジオのボリュームを上げアクセルを踏み込んだ。
缶コーヒーをにぎりしめたまま下を向き、

肩を震わせる彼女がチラッと見えたが、

俺はひたすら前だけを向いていた。


ラジオから流れる古びた洋楽が全てをかき消していた。

俺は気にしないそぶりで元来た道を帰った。


1年後…いつものように朝から仕事に出かける俺がいた。

「行ってらっしゃあい♪」

あいつのおっとりした声が玄関から聞こえた。




まぁ・・・妄想なんですけどね。


そんな出会いがしてみたいトラックドライバーです(´・ω・`)





D141より・・・

う~~~ん・・・ハードボイルドな感じがいいじゃないっすか!!

気は荒いけど、ホントは心優しいトラック・ドライバー!!

カッコいい!!

次回作も期待しています!!


そして、来週の妄想テーマは「こたつ」でお願いします。

こたつで繰り広げられる感動を、どんどん妄想しちゃってください!!