●202×年4月1日:未来日記
 今日から、僕は社会人だ。母が見送りの時に泣いていた。本当に相変わらず涙もろい人だ。姉は、今朝、おめでとうメールをくれた。相変わらず、自由人なようで、こういうところは抜け目ない。
 「頑張ってこいよ」という声がした。定年を無事に終えた父が老犬カエちゃんとの散歩から帰ってきたところであった。
 父は、44歳で肺癌の手術を受けた。「根治と思ってよい」という医師のお話は本当だったのだ。父が最初に肺癌で入院した当時のことを、幼稚園児だった僕はあまり良く覚えていない。ただ、退院した後、右脇に大きな傷があったことだけは覚えている。
 父がどんな気持ちで手術を受け、リハビリをがんばったのか。後遺症と闘ったのか。僕には想像ができない。でも、父が僕たちを愛してくれていたことは、残してくれた自費出版の本と僕たちの成長記録として残してくれたアルバムから伝わってくる。
 今日から、僕は仕事を初める。父を苦しめた癌と戦う研究所に勤める。父と母が僕を生んでくれ、そして、僕が癌という病気をやっつけることで、父は癌という病気に本当の意味で勝つのだ。。。本当の戦いはこれからだ!


なんて最後になったら、かっこいいな。
息子よ、父の戯言だから、気にしなくていいよ。
医学部、薬学部に行けるかどうかもわからんしね。
まずは、勉強頑張れよ。

以上で、当ブログ、凍結とさせていだきます。
長い間、お付き合いありがとうございました。