5月30日(水)
今日は義父、仕事休みなので車がある。
病院から戻ったら、タロの下着を買い足しに行こう。
昨日病院から戻って、タロが使っていた2階の部屋を片付けた。
私があげたガラステーブルには、貴重品がきちんと並べられていた。
小さめの空き箱に、ライターやたばこ、処方されていた扁桃腺の薬など仕分け
洋服はロッカーにきちんとかけて、掃除機拭き掃除。
バッファリンの大箱は12個あった、うち10個が空になってた。
マットレスも壁に立てかけて風を通す。
片づけ終わったら、ガランと淋しい部屋になってしまった。
真下の部屋は、通り側が車庫になっている。
ここも片づけて、もし救急車を呼ぶ様なことになったら
ストレッチャーが入れるようにした。
これでタロが帰ってきたら、一階の部屋と一直線で動ける。
10時になったので病院へ で向かう。
「おはよう!具合はどう?眠れた?」
タロは、日に日に咳も治まってきている。
「昨夜はえらい救急車が多くて、何度も目が覚めたわ。
灯りの消えた談話室で、一人窓の景色見ながらほうじ茶飲んで、
いろんな事考えてたら、朝になったわ。」
「今日は午後2時に、保健所から介護認定審査で人が来るからね。
日常のちょっとしたこと聞かれるだけやから、それまで寝てたらいいよ。
で、今日車空いてるから、戻ったらシャツとパンツ買いに行ってくるね。」
「姉ちゃん、介護認定って、、、俺、、、爺さんとちがうのになんでなん?」
「あぁ~~、、、ガンと解ったら、家から通院になったときとかにさ
ちょっとした補助が受けられるんだよ。
姉ちゃんいるから日常のことはいいとして、
今できてる褥瘡の手当てとかさっ、それくらいで通院しなくていいように
訪問看護師さんにお願いすることになるかもしれないからだよ。
でもな~、今日審査にきて、認定されて、介護保険証つくまでざっと2か月かかるみたいよ。
ちゃんと国民健康保険払ってるんだから、これは正当な権利だから心配ないよ」
「そうなんや、あ~~っ、びっくりした。
介護保険って老人だけじゃないんだっ。
俺をよぼよぼ爺さんと一緒にするのかと思ったわw」
そんな話をしながら、着替えを入れ替えて、ベッドを整えてたら、先生が来た。
「おはよう!どんな具合かな?」
タロは、昨夜眠れなかったことを言った。
私は、今日看護認定審査で午後2時に職員が来られることを伝えた。
「お姉さん、もう行ってきたん?さすが手続き早いな~。
じゃ、今日僕のところにも認定審査で来られるってことやな。
書類は僕がすぐ書くからね、後のことは任せて!
ではまた、午後に診に来ます」と言って、次の部屋に向かわれた。
元気のいい若い看護師さんが部屋にきて
「タロさん、足浴しようか~?今日は柚子がいい?ラベンダーもあるよ」と言って
大きなバケツにお湯を張り始めた。
「じゃ、ラヴェンダーにしようかな」と言いながら、ベッドに座って待ってる(ハーフパンツで)
「は~い、ラヴェンダーね。(入浴剤をドワッといれた)
うわぁーーーーっ、やってしもた~~、入れすぎたぁ~!
タロさん部屋中、ラヴェンダー畑になってしもたわ~」と、ケラケラ笑う。
「笑わせるな~~!酸欠になるーーーーっ!!」
(せき込みながらおなか抱えて大笑い)
「ごめんごめん、大丈夫?(タロの背中をさすってる)
わざとじゃないのよお姉さんとラベンダーの香り楽しんでください。
足つっこんでて、後で体も拭きに来るからね」と、笑顔で出て行った。
「姉ちゃん、あの看護師さんあんなんやけど、点滴の針入れるの上手いねんで」って
笑いながら教えてくれた。
病院で大笑いするタロを始めて見た。
その後体も拭いてもらって、着替えて昼食となった。
昼食後、理学療法士(RT)のFさんがこられた。
タロの担当だと聞いたので、ご挨拶した。
Fさんはタロより年下だけれど、バイクの話したり、好きなアーチストの話しながら
体をほぐしてくれていた。(大体30分ぐらいだと聞いた)
タロも好きなバイクの話をしながら、心地よさそうに施術を受けてる。
「めっちゃ気持ちいいわ~、ちょっと触っただけで、なんでそんなにわかるん?」
F「タロさん、僕一日何人の体触ってると思います?30人以上ですよ。
手が覚えてくれてるんです。まだまだ修行中ですけどね~」
施術が終わって、お礼を言ったら「お姉さんちょっと」と呼ばれた。
F「僕も、緩和ケアチームの一人なんです。よろしくおねがいします。
タロさん、すごくいい表情されるようになりました。
お姉さんが来るまでは、触られるのも鬱陶しいみたいな感じだったのですが
あんなに変わるんですね~、何かお手伝いできることがあったら遠慮なく言ってくださいね」
「ありがとうございます。お世話おかけしますがよろしくお願いします」
この病院は、温かい雰囲気だな~と思った。
午後2時になって介護認定のための職員の方が2人みえられた。
タロと私は離されて、別々に日常動作についての確認の質問を受けた。
主治医に介護認定の話は、今朝してあると伝えたら、
「これでドクターと話し、書類が届くのを待つだけですので、終わりです」と告げられた。
明日はいよいよ初めての抗がん剤治療が始まる。
タロには今夜はゆっくり眠るように言って、病院を後にする。
帰宅して、車でタロの下着やパジャマなどを買いに行ってきた。
Tシャツ2枚とハーフパンツはユニクロで買ってきた。
大阪は蒸し暑いです。