5月29日(火)

 

昨日の夕方、病院からの帰り

長男は車で、私はタロが置いて行った自転車で帰宅した。

 

東京から自宅のまでの高速バス、最終前に乗れるよう、長男は帰っていった。

「姉ちゃん、後は頼む!」と言い残してった。

 

 

タロの洗濯物と、ドクターから借りた医療ジャーナルの本、看護日誌のノートと筆記用具を

マイバックに入れて、約20分の自転車通院が始まった。

 

 

タロのいる病室へ

 

wing.right*「おはよ!今日はどんな具合かな?眠れた?」

 

男の人「うん、少しずつ咳も治まってきてるから、寝れたよ。

  姉ちゃん、近いうちに下着とシャツ追加で買ってきてくれない?

  サイズはパンツはⅬでいいわ。

  シャツは・・・メーカーによるんやけどⅬⅬかな~。背中でるねんw」

 

洗濯物を入れ替えていたら、注文がきた。

 

wing.right*「帰ったら、車でちょっと見に行ってみるよ。

 ちなみにユニクロやったら、シャツはXL?」

 

男の人「うんうん、そう!

  あとさ~、100均ローソン知ってる?区役所の横にあるねん。

 あそこでクランキーチョコと、できたら近くの焼き鳥屋でネギマのタレ3本かって来てほしい」

 

wing.right*「うん、わかった。

  今日はいろいろ手続きに走るから、ついでに見てくるね。

  あと足らないものはないの?」

 

男の人「今のところはないかな・・・テレビカードがもう切れそうや。

  野球しか見ないけどなw」

 

 

そんな話をしていたところへ先生が朝の回診に。

 

 

ドクター 「おはよう!タロさん、今朝から抗生剤の点滴、ちょっと変えたからね。

   今、ガツンと肺炎抑えたいから!

  あと、気になることあるかな?」

 

 

男の人「先生、この喉のぐりぐりが邪魔して、うまく飲み込めない時があるんだけど

  これも治まってくる?

  気を付けて食べないと、またゲボルし、

  看護師さんやほかの人に迷惑かけるのいややねん」

 

 

ドクター「まだ肺炎治療始まったばかりやからな。

  食事についてはSTさんと、栄養士さん、午後から来てもらうよう頼んでみるよ。

  それと、もどして迷惑なんて思わなくていいよ。

  具合悪いときは誰だってあることだからね、余計な気を使わなくていいんだよ~。

  この後、体拭きにきたり、理学療法士さんが、体のマッサージをしに来るからね~。

  気になることは発信してくれないと、解らないこともあるから、小さなことでも相談してね。」

 

 

wing.right*「先生、タロの左腰骨のところに褥瘡が、あります。

  小さいですが、浸潤液がでてきてます。

  自宅でシャワー浴びたとき、咳でむせて頭しか洗えないっていうので

  蒸しタオルで覆ってから、体の清浄したときに見つけました。

  傷パワーパッド買ってきて貼ろうかと思ったのですが、

  診ていただいたほうがいいと思って」

 

 

ドクター「えっ?!タロさんちょっと診せてね。(パンツをずらして左腰骨のところを診る)

  あ~、できてるね~。すぐ看護師に手当てしてもらうよういいますね。

  咳がひどくて、左向きにしかねれないからか~。

  お姉さん、よく見つけられましたね。

  じゃ、また後で診に来るからね」と、言って部屋を出ていかれた。

 

男の人「うわっ~、ほんまや。こんなん出来てるって知らんかった。

  赤むけになってる」

 

wing.right*「タロ、先生にちょっと聞きたいことあるから行ってくるね」と

  先生を追いかけ、詰所前で声をかけた。

 

 

wing.right*「先生、医療ソーシャルワーカーの方と、これからのことで、お話聞きたいのですが

  どちらにいけばいいですか?

  末期がんの診断で間違いないですよね?

  それなら、在宅介護のことも考えて

  今のうちから介護認定審査を受けておこうと思っているのですが

  その相談もしたくてお尋ねしました」

 

ドクター「お姉さん、ほんと強力ですね!ニコニコ

  これからのことを考えて、本当によく調べてられますね。

  タロさんの顔もすごくいい意味で変わって、これにも本当にびっくりしてます。

  担当看護師からも、期限もうけずにタロさんを看ていかれると聞き、心強いです!

  これから、タロさんとかかわっていく緩和ケアチームも、おいおい紹介していきますね。

  ソーシャルワーカーのMさんに連絡入れますので、ちょっとお待ちください」

 

 

この先生は、日に何度も様子を見に来てくれると、タロから聞いていたはいたけど

連絡もすぐ入れてくれるし、何より患者家族のことをよく聞いてくれる人だなと思った。

 

 

ドクター「2階にある、医療相談室に行ってください。

  今からなら時間取れるとのことですから、タロさんの名前を言ってもらえればわかります」

 

wing.right*「ありがとうございます。すぐに伺います」お礼を言って、部屋に戻り

 タロには、買い物してくるねと声をかけて、医療相談室へ。

 

 

ソーシャルワーカーのMさん、物静かで柔らかい口調の方だった。

おじさん「弟さんを看るのに、遠方からおこしだと伺ってます。

  あの、まちがってたらごめんなさい。

  お母さまもこちらにかかられていて、亡くなられていらっしゃいませんか?」

 

実家の名字が珍しいので、亡き母のことも覚えてらっしゃった。

 

wing.right*「姉のAngelと申します。母も祖父もお世話になりました。

  今回は一番下の弟のことなのですが、末期の肺がんと告知を受けました。

 今、先生にも在宅介護のことも考えて、介護認定審査を受けておきたい旨をお伝えして

 こちらでは、どう申請すればいいかを伺いたくて来ました。」

 

Mさんはパンフレットを持ってきて、細かく説明してくださった。

「区役所の建物の階段はさんで左側が保健所になっているので、窓口に行ってください。

こちらから、電話を入れておきますので、すぐ審査日が決定されると思います。

審査を受けて、医師の書類を送ってから、介護度が決まります。

介護認定は月に一度なので、早めにしておくのがいいと思います。

がん患者の場合は速やかに認定をと、国も動いておりますが、

ただ、いまのところ時間はかかります。

もし、今より体にさらに不自由が出た場合も、再審査可能です。

介護認定が終わって介護度を知らせる保険証が届くまで、これもまた一か月かかります。

お姉さん、これからすぐに行けますか?」と聞かれたので、すぐ手続きしたいとお願いした。

 

Mさん、事務室に戻って電話を入れてくれた。

「すぐ行ってください、連絡取れてますので待たされませんから。

あと、何かお困りのこととかありましたら、どんなことでも相談に来てくださいね」

と、言ってくださった。

 

お礼を言って、すぐ自転車で区役所に向かう。

 

区役所左手の保健所窓口で名前を言ったら、担当の方が出てこられて

「お話は伺っております。お若いのに、、、お辛いですね。

審査の日にちですが、明日午後2時ごろに伺います。

相談室でもお聞きになったと思いますが、審査を受けて、書類が届いてから認定になります。

認定が確定して、保険証が届くまで、それから一か月かかります。

書類一式は、審査の時にお渡ししますので

ドクターには、速やかに書類を書いてもらって送ってくださいね。

お疲れさまでした」と言われた。

 

対応は早い、常に連携をとっているんだろうな。

それにしても審査が月に一回、それから保健証届くまで一か月。

下手したら2か月かかるってことか・・・・。

早く動いて正解だったと思った。

 

この後、タロご希望のチョコと好きそうなお菓子や果物を買い

焼き鳥屋を見つけたので、ネギマ3本も買って病院へ戻った。

 

タロの部屋にいったら、寝ていたよ。(その時の写真、貴重な一枚)

足元を枕にしないと、テレビが見れないから、逆向きに寝てる。

ベッドが小さく見えるのは、タロが長身だから。(これでも膝曲げて寝てる)

 

着替えていたから、体も拭いてもらって、手当もしてもらったんだろう。

少しでも寝かせておこうと、談話室で私は本を読み看護日記を書いている。