★ソチオリンピック開会式中継に感じる違和感 | Dear Green Field

★ソチオリンピック開会式中継に感じる違和感

スポーツは「筋書きのないドラマ」
懸命にプレーする選手の姿は感動を呼ぶ。
殊に、冬の大会は自然条件が結果に大きく影響することが多く、それが、いっそうドラマチックなものにしてくれる。

開会式の中継をTVで見た。全部を見たわけではないが。
ストーリーのある開会式の演出。それ自体は見ていても楽しい。
ロシアという国を改めて知るきっかけにもなる。

でも、どうしても拭えない違和感。

その理由は、中継のアナウンサー。
「すごいですね~。皆さん、すごいでしょ?」っていう感じで訴えてくる。これもそこそこ鬱陶しいが、違和感の根源はそこではなさそうなことに気づいた。

それは、明らかに事前に用意されたシナリオを読んでいること。
その場で感動したものが口をついで出る言葉と、事前に用意したものを読むのとはでは、伝わるものが違う。まったくと言っていいほど違う。

しかも、NHKとして「私たちもリハーサルの様子は見せてもらえませんでした。いったいどんな開会式になるのでしょう。」とか、前もって言っている。
なのに、セレモニーの進行すべてについてよく分かっていて、詳しく説明してくれる。
2人での進行であれば、一人は説明役、もう一人は(詳しい内容は知らないとういう体で)聞き役感動役に徹するならまだ馴染みやすいのかも知れない。
でも、(当然であるが)男女両アナが詳しい、詳しい。
二人揃って、時として交代しながら、これでもか、ってくらい情報を押し込んでくる。

当然、各国プレスに対しては、事前にオリンピック組織委員会からセレモニーの進行とその意味というか象徴するものについての十分なレクチャーがある。NHKもそれに基づき、さらに独自取材を加えて説明しているはず。

つまりは、「今初めて見ました・知りました」的なスタンスなのに、詳しい実況をする、これが違和感の原因。
知っているなら知っている、知らないなら知らない、立ち位置をハッキリして放送しろと思ってしまう。

そういうものも含めて、予定調和(品のない言い方をすれば、「茶番」)として楽しむのがこの手のセレモニーの正しい見方なのかもしれない。
大人ならそうするだろうが、お子ちゃまの僕にはどうしても馴染めない。