秘密
吾輩はアホである
仕事はほぼ無い
目の前に脇毛を生やしている女がいる
Y子は言う
「ギャルなのに実は脇毛を生やしているって なんか快感」
Y子はたたみかける
「冬の女子の脇毛率は結構高いわよ」
僕はあまりの衝撃に食べていたタコワサビが鼻に入ってしまい
居酒屋の便所に駆け込み悶絶した
そもそもY子は自分ではギャルと自負しているが
正確にはALSOKのCMに抜擢されそうな逸材であり
綜合警備保障のスカウトマンが目を光らせている
しかし僕はこういう一種独特のカミングアウターが嫌いではなく
なんとなく その気持ちも分からなくもない
例えば ある男が「ブラジャーを装着していると落ち着く」と言うように
人はそれぞれ秘密を持ちながら 快感を得て生きている
どんな清楚な女子でもオ〇ニーはきっとするし
どんな爽やか慶応ボーイでも ケツにバ〇ブを突っ込みあえぎ声をだしている
僕の親友 T田君に関しては
休みの日に全裸になり
5.1チャンネルでエロDVDをライブ会場ばりの音量で流し
ファンタオレンジを飲みながら 一日中 股間MAXテンションで過ごすのが
最高の快感だと言う
しかもそこにはオ〇ニーという邪念はなく
ただただ全裸でエロDVDを全開で流し ワイングラスを転がしながら
股間MAXでファンタオレンジを飲む そこにオ〇ニーは無い
これを客観的に見れば ただのポン中だが
T田君は言う
「オ〇ニーをしたら そこでおしまいなんです」
僕はそのスラムダンクの安西先生の様なその口調に
三井の様に涙しそうになった
そこにはどこか「禅」を感じる どこぞの坊主よりよっぽど禅を極めている
やはりT田君はカッコいいのだ 僕の前をいつも歩く
そう思うと Y子の脇毛も健全な人間のあり方であり
人は皆 秘密を持って生きている
そして Y子の最大の目標 「元彼をぶん殴る!!」について聞いた所
「もうちょっと待って!
今体しぼってるから フンフン」
そう言いながら 鳥の空揚げをむさぼり食うのであった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・コイツ どこか憎めない