秋葉原GP NEET★FOR SPEED ‐我はゆく、さらば昴よ‐ | GSRレポート

秋葉原GP NEET★FOR SPEED ‐我はゆく、さらば昴よ‐


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車が壊れちゃった。


秋葉原GPにエントリーするため、走りこんで煮詰めてきた愛機インプレッサ。

エンジンが全く吹けないのだ。


…どうしよう。頑張ってチューンしてきた肝心のマシンが以前のように走らない。

私は途方に暮れていた。

色々なスバル系のチューニングショップを巡り相談しても、どこでもお手上げ状態。

もう諦めかけて最後に訪ねた寂れたショップ「ブラーボ」。

スタッフの人は「こりゃ無理だね。ていうか直せなくはないけどかなりお金かかるよ。

キミ的には大丈夫?」と電卓を見せてくる。


…ダメだ。そんなお金は学生の私には無い。

すると奥からショップのリーダーらしき人が現れた。

「お嬢ちゃんあのレースに出るのかい?どれどれ…」

下回りやエンジンを覗き込んでる。
「ちょっとエンジンかけていいかな?」とアタシの返事も聞かずに勝手にキーを捻る、なんなのこの人。
「…お~お、ピストンもコンロッドもバルブもダメ、可哀想だけどこの車は直したところでもう寿命だよ。
よくまぁここまで走りこんだもんだ。」
(わかってるわよそんなこと。)

「でもいいタイアの使い方をしてるね、上手いんだ。」

(ちょっとニヤニヤしてしまう。)


「急いでるんだろ?少しだけ時間をくれるかな?そこのインプを貸してあげるから、
代わりに乗っていいよ。一週間後にまたおいで。」

なんてことない青いインプ。

アタシは大人しくそれに従い、そのショップを後にした。


「店長、あの娘のインプ、もうダメでしょう? 入退院繰り返させちゃったら可哀想じゃないすか?」

「…フン、誰が直すかよ、あんなポンコツ。」


あれから2日間、私は代車の青インプで首都高を走り込んだ。

だけどこのインプはとんだ食わせモノだった。

低速スカスカ、でも回転が上がると一気にパワーがドカンとそしてどこまでも持ち上がる。

足周りもナイフのようにコーナーに切れこんでいく。

言うまでもなく、速い。

自分のインプが霞んでしまうほど、速い。

昔のターボF1ってこんな感じ?正直、全然乗りこなせていない。

こんなチューナーがいたなんてちょっと驚いた。

明日こそもう少しのりこなしてやるーっ!!って代車で攻めてたら怒られるかな…。
早くあのショップにまた行ってみたい。

そしてクタクタになってベッドに倒れ、寝てしまった。

けど大丈夫かな…もう3週間も学校に行ってない…。


ガレージの奥から会話が聞こえる。

「店長、この車はヤバくないすか?あの娘シロートでしょ?」

「イイんだよ、どうせ誰もこの車にゃもう乗る奴いねえじゃねぇか。
まぁ、賭けてみようや。しっかしあの時以来か…うわっ!ゲホッ!つーか埃だらけだな、

あの小娘のと同じバイナル貼っとけや!」



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お名前:真行寺稔さん

作品タイトル:GPサポート
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俺の名は日波利十三(ひばり・じゅうぞう) 通称、雲雀13。
ゴル*の様にKOOLなのが取り得の、小此木自動車商会社員にして走り屋だ。
今回の秋葉原GP、俺達小此木自動車もプライベートワークスで参加する手筈は整えている。
腕が鳴るぜ・・・・・


「・・・・で、これは一体・・・・」


「見れば解るんね。社用のハイエースを秋葉原GP痛サポートカーに改造、

リアシートを取っ払って移動整備工場に改造しちょる。おまえはこれでコースを回り、

故障した車や事故った車を(有料で)修理、場合によってはウチの商品売るんね」

「あの・・・肝心の競技車は・・・・」


「・・・・スマン、一台目作った所で資金が尽きたん。と言う事で雲雀13、貴様はコイツで営業についてくれ。

ああ、場合が場合だんね、時間外手当と歩合は弾むんよ」


「・・・しゃちょー!何が哀しくてンなドンガメではしらにゃならんのですかー!」

「落ち着け!KOOLになれ雲雀の13号!・・・会社の運転資金にまで手をつけて使い果たし、

会社トバして職安に並ぶのと、コイツでレース参加者に(法外な値段で)足元見てパーツやサービス売りつけ、

歩合でウハウハ、どっちがええんね?」


俺の名は日波利十三
ゴル*の様にKOOLなのが取り得の、移動サポートメカニックだ。
協議中の事故や故障の修理、レッカーに廃車手続きは任せてくんな。
レース開催中は電話一本でいつでも駆けつけるぜ!



イカタンコメント

早速、「秋葉原GP」へのご投稿を頂きました。栄えある第一号ですよ!

頼もしいレーシングメカニックの登場!盛り上がって参りました!

しかもイキナリサポートカーとは・・・アイディア勝ちですねっ。完全に予想外でした。

「秋葉原GP」ロゴのデカールを早速自作されていますね~。凄いっす。びっくりしました。