牛と共生 | 株式会社G'dayHoofCare

牛と共生



テンプルグランディンの「動物が幸せを感じるとき」
読み終えました

感銘を受け、途中涙目になりながら
何とか読み終えました

ぜひ
皆さんにも、この感動を




〈どうして牛を乱暴に扱うのか〉

1・認識不足

管理者が動物行動の原理を殆んど理解していない
動物には意識があり、感情もある事を理解していない
生きた機械と考えている

2・担当者が頻繁に代わる
3・疲労

疲れると前頭葉の機能が低下し、感情を抑制する能力も低下

人に慣れていない、訓練されていない牛は思い通りにならないので、扱う側は欲求不満に陥る。欲求不満は怒りへの穏やかな形態

決して、してはいけないこと
・叩く
・引きずる
・故意に積み重ならせる
・体の敏感な部分に棒などの物を突っ込む
・動物のいるところでゲートをわざと乱暴に閉める

牛が怖がる中程度の刺激
・怒鳴られる
・視界にいきなり人間が現れる
・目の前に立ちはだかる(人間)
・速い動き
・予期しない動き

この中で、牛は怒鳴られるのが大嫌い!!
大きな声ではなく、人間の怒りが怖い
金属音と人間の怒鳴り声を同じ音量で聞かせた時、人の怒鳴り声を聞いた方が心拍数が高くなり、落ち着かない行動が多くなった

牛は物静かな人間と穏やかに扱われることが好き

乱暴な扱いを防ぐのは、高速道路のスピード違反を取り締まるようなもの
常に測定して監視する必要がある
どんなに畜産技術が優れていても、弱りすぎて立てなかったり、歩けなかったりする動物を扱うことは出来ない
管理の行き届いた牧場では、深刻な虐待は全くと言っていいほど行われていない


牛と人は共生関係にあると思う
人間は農場の動物を繁殖させ飼育しているのだから、動物が相応の生活をし、痛みのない死を迎える責任を負っている

放し飼いの犬は車に轢かれて死ぬこともあるが、他者とふれあう生活は充実しているだろう
家に閉じ込められている犬は、車に轢き殺されることは、あまりないだろうが、飼い主が遊んでやったり、相手になったりしなければ、生活の質は放し飼いの犬より低いかもしれない

動物にとって、一番大切なものは生活の質だと思う
その為の必要3ヶ条

1・健康
2・痛みや好ましくない情動から解放
3・「探索」や「遊び」を刺激する活動



最後にテンプルのあとがきの中で
「どうして精肉業界に反対する活動家にならず、今でも業界で仕事をしているのか?」
という問いに、こう答えている

1970年代は、牛と豚の生活環境が優れていた
どこの飼養場の牛は乾燥した気候でスクスク育った
優秀な管理者はいたし、そういうところでは牛を乱暴に扱ったり、虐待したりは許されなかった
私が仕事を始めた最初の五年間は、先進的な管理者や作業員から敬意と愛情を込めて牛を飼育し、扱えることを教わった
業界が問題を抱えていて、改善の余地が山ほどあることは分かっていたが、立派な人々の姿を見て、改善できると信じた

以上
「動物が幸せを感じるとき」より


テンプルが監修で訪れた農場や屠殺場で、牛の扱いを丁寧に伝授し帰ってきても、最初は牛に優しく接するが数ヵ月もすると元に戻っているらしいです
いかに、牛に対する扱いが悪い人達が多いのか…この書を読んで分かりました
もともとサディストではなく
怒りをコントロール出来ないのが問題なようです
前述にもあったように、人も牛も感情の動物なので、上手くいかない事も沢山ありますが、イライラしないよう注意しようと思います

削蹄枠も「牛締め付け機」と呼ばれ
悪い印象も見受けられましたが、今自分がやってることは、さほど間違ってないのかと思います

ただ
まだ改善できる点も発見出来たので、更にチャレンジですね!!(^_^)



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