すっかり遅くなってしまいましたが、先日5月に国会図書館に行った際の成果発表の第二弾です。
国会図書館所蔵の朝鮮画報1964年2月号から 特集「電化すすむ鉄道」の記事・・・
脊梁山脈越え部分と東部海岸地帯の電化が既に完了。1964年はピョンヤン/新義州(中国へ行く大動脈。平義線)を中心に電化を進めます という記事なのですが・・・
写真にご注目。キャプションには「やがてここには電気機関車だけが姿を見せる」とあるだけで、地名の言及がないのですが、高原(コウォン)駅ではないかと思われます。
中央には当時の新鋭機 赤旗1号、左には旧満鉄のミカイと思しき蒸気機関車が。そして問題は画面の一番右、切れ気味に写っている電気機関車・・・
デロイです!
写真が小さく、形式名まで読めないのが大変残念ですが、間違いなくデロイ現役の姿ですね。
ちなみに以下は「とよんぽす」様から頂戴した写真を元に纏めた過去の記事ですが・・・
デロイを探せ!(その20)
「デロイを探せ!(その20)」執筆の当時は、同写真の撮影時期を1950年代後半~1970年代と推測したのですが、今回朝鮮画報にあった写真とほぼ同じ時期でしょうか(塗装、スローガンが同じ)、ほぼ同時期と思われます。
以前ご紹介した「デロイ」デザインの北の普通切手は1959年のもので、よく見ると、塗装は塗り分けでは
ありませんから、赤旗1号が1962年に導入された際にデロイも同様の塗り分けに塗装変更された可能性が濃厚です。
前回不明だったスローガン中央にある「勲章」も「千里馬メダル」であること判明!
国会図書館恐るべし!探せばまだまだ何か出てくる気がします!
しかしもう一回写真を見ると、今の北の鉄道と違って路盤も軌条もしっかりしており、国家運営がまだうまくいっていた傍証かなという気がします。
この写真から赤旗1号とミカイも切り出しておきましょう。