チャイコフスキーの曲を書くのは、
本当に久々です。
エレガント・・・・まさにこの形容詞がぴったりなのが、
バレエ「くるみ割り人形」の中の花のワルツ。
イントロのハープのやさしい音を始め、
管楽器、クラリネットの音を強調したパート、
それからバイオリンの柔らかい高音パート、
これらが優雅にバトンタッチされていきます。
まるで、遊園地でメリーゴーランドに
乗っているみたいに、バレリーナがくるくると
優雅に踊る姿と音の滑らかさが見事にマッチし、
音を聴き、踊りを眺める観客をいつも魅了してくれます。
ロシア音楽のエレガントさの代名詞と言えるのでは?
美しい色の花びらがくるくり舞いながら
降りてくる、そんな情景もイメージできます。
思わず、3拍子の柔らかなリズムに合わせて
体を左右に揺すりたくなる音楽ですね。
指揮者のパーヴォ・ヤルヴィが言っていました。
「音楽は、スイングだ」と。
右に振れ、左に揺れ戻される。
振り子のような音の動き、これが
美しき躍動感のある音を紡ぎ出すのでしょうか?
思わず、体中で喜びを表したくなる
傑作ですね。この花のワルツは。