『ヤンのいた島』 沢村凛 新潮社 | 表層人間の半可通読書とゲームリプレイブログ(略称半読書リプレイw)

『ヤンのいた島』 沢村凛 新潮社

ヤンのいた島 ヤンのいた島
沢村 凛

新潮社 1998-12
売り上げランキング : 435422

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

第10回日本ファンタジーノベル優秀作だが、


大賞を採れなかったのも無理はない。


この結末に大賞と叫ぶ勇気のある奴はいないだろう。


平行世界ものとして斬新な結末と言えないこともないが、


どっちかと言うとこの結末は禁じ手だよな。


禁じ手に挑戦するのなら、


マイクル・コナリーディーン・R・クーンツ山田正紀 に通じる


小説界の最大のタブーへの挑戦をもっと明確にして欲しかった。


面白ければ、あるいは、文学的であれば、


どんなことを書いてもいいとされる自由な創造の場の小説界。


だが、読者の為に、あるいは文学界の為に、


何をしてもいいと言われている小説界だが、


決して犯してはならないタブーがある。


作家の自由な想像力に枷をはめる小説界最大の敵、


それは著作権である。


主人公瞳子がめざす荒野は、


反乱軍の指揮官ヤンがいる島。


そこには鼻行類の最後の生き残りダンボハナアルキが居るのだ!


という話だが、


吉野朔実や田中芳樹やディズニーやゲドルフ・シュタイナーに


攻撃されて、魔法の島が消えるというメタフィクションぽく


した方がもっと面白くなったと思うw


架空の存在の神とかドラゴンとか魔法使いには著作権は発生しないだろうが、


個人が考えた架空の動物のダンボハナアルキは微妙だよな。


ディズニーがゲドルフ・シュタイナーを攻撃しなかった(んだよな?)点で、


ダンボハナアルキは著作権フリーか?


山田正紀 にもスーパーマンやバットマンが出て来る小説があるし、


画像出さなければOK?


藤子F不二雄の「パーマン」のバードマンは最初


堂々とスーパーマンと名乗っていたよな?


やはり文字だけならOK?


著作権は作家と出版社の権利を守るもの。


読者の権利を守るものではない。


読者の味方のエンタメ系作家の方は、


自分一人の狭い世界に留まらずに、


ドンドン著作権に挑戦して欲スイw