「魔界転生」 山田風太郎 講談社
- 山田 風太郎
- 魔界転生〈上〉
のたった三つ。
逆落としは、あまりにも笑っちゃうので、
忍法に認めない人もいるみたいだが、
この笑えるギャグのセンスが、
筒井康隆並みに素晴らしい。
そして、小説としてストーリー展開が一番面白い忍法帖である。
私が一番感動したのは、時代小説でありながら、
「ゲームのルール」という章があることである。
主人公は自分が有利になるルールを、
うまく敵側に押しつけてしまうのである。
忍法剣法対知恵の闘いという風太郎の最高傑作!
2回映画化され、3回漫画にもなっているが、
原作のこの小説が一番知的レベルの高い傑作である。