チャンピオンのフットボールTシャツのタグの変遷・年代の見分け方 | チャンピオンマニアの視点

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チャンピオンTシャツ、リバースウィーブを中心にマニアの視点で50~90年代まで幅広いアイテムの細部を詳しく解説していきます!また、チャンピオンの魅力をIVYに始まる東海岸のカルチャー、70sの西海岸カルチャーの中から当時の写真を交えながら迫っていきたいと思います!

いままでリバース、Tシャツのタグの変遷を紹介しましたがフットボールTシャツはやっていませんでした。

それには理由があったんです。

フットボールTの裾に付くタグには謎が多くて解明できていない点が多いからです。

しかし、今回はそうではあっても今わかっている範囲でお話ししたいと思います。

まず、話をしておきたいのはTシャツのタグの変遷に近いということです。

 

それと40年代のものはあまりにも情報が少なく今回は50年代から

 

50年代のタグ
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Tシャツの大文字のランタグと同じ年代のランタグになるかと思います。

このタグは通称「デカランタグ」と呼ばれ、横長の大きめのタグになります。


 

55年~61年くらまでまでのタグがこちら。正方形に近いTシャツっぽいタグです。

このタグは小文字ランタグのTシャツと同じ年代に使用されたと思われますが

このタグのついたフットボールはいままでの経験上、上のデカランタグよりも少なく

おそらく上のデカランタグと併用されていたんじゃないかと思われますがそれも現在調査中です。


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Tシャツの小文字ランタグの年代と同じになりますが左のほうが55年付近の比較的古いとおもわれます。


 

また、50年代~は数字表記のタグも存在します。

それがこちら。
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よく見てもらうとわかるのですがROCHESTERの後に左は7、右は4の数字表示が。

この違いは何か?最大の疑問点ですが未だはっきりしません。。。

おそらく、工場の違いだったのではないかと思っています。(自信ありません。。。)

もし、知っている人がいましたらぜひ教えてください!

さらに、こんな100%cotton表示入りもあります。んん~謎が多いです。

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これも年代の差なのか工場の違いなのか?ハッキリわかりません。。。

 

Small、Midiam、Largeのサイズ表記と数字によるサイズ表記もこの年代のTシャツもそうですが

「Knitwear COMPANY-INC.」と「ROCHESTER,N.Y.」の文字が入るのがポイントです。

 

しかし、その表示の違いはどんなすみ分けだったか?

これも推測になりますが、比較的文字入りが前者でナンバリングものが後者が多いです。

(あくまでも比較的です。)

おそらく、数字によるサイズ表記ものはアスリート仕様で

より細かく体系に合わせてユニフォームを作っていたんだと思います。

 

また、この年代からレーヨン100%物が出てきます。特に数字表示タグがそれには付くこと多い。

アスリート仕様ということから着心地よりも当時は耐久性重視になっていったのだと思います。

100%コットンのタイプも今までの長袖から7分丈、さらに5分丈のような半袖ものも出てきます。

 

 

およそ62年~67年までのタグがこちら。

TシャツでいうとCの中にランナーが入るランタグ時代です。

Small、Midiam、Largeのサイズ表記からシンプルなS、M、Lのサイズ表記に変更。

この年代もS、M、Lサイズ表記と数字によるサイズ表記の2種が存在します。


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また、特徴としては「CHAMPION KNITWEAR COMPANY INC.」の文字がどちらも上に。

「ROCHESTER,N.Y.」の文字がなくなり、レジスタード・アイデンティフィケーション・ナンバー(RN26094)が入ります。

文字色はエンジというかバーガンディーというかそんな色です。

パッと見はリバースのプロダクツ時代と酷似しているのでランタグ時代とは思えないかもしれませんが

「Knitwear COMPANY-INC.」表示なのでれっきとしたランタグ時代になります。

それと稀にこんなTシャツみたいなタグも。

ほんといろいろ謎が多いです。
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67年~71年までのタグがこちら。

Tシャツではプロダクツタグ時代になります。

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この年代のポイントは

一見、60年代初頭~67年までのタグと同じに見えますが

「CHAMPION KNITWEAR COMPANY INC.」→「CHAMPION PRODUCTS INC」に変更。

文字色もそれまでの色とは違った、より明るい色になります。

生産年数が少ないだけあって、たま数は少なく、特に数字表記ものは本当に少ないです。


 


 

71年~73年までのタグがこちら。

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左がコットン100%に多く付くタグで右がレーヨンに多く付くタグですが必ずしもそうでもないです。

それと数字表示タイプも今まで通り存在します。

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そして、この数字表示タグは70年代ではほぼボディーがレーヨンタイプになります。

 

それと重要なのが40s~この年代までが

・ネックにタグがつかない。

・袖にエルボーパッチが付く。

・胸の切り替えしの縫製が2本針。

この3点の最終期になるということです。

 

      エルボーパッチ                  胸の切り替えし部の2本針
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この違いを古着屋さんでもバータグの前期ものとして紹介することも多いですが

それはアスリート仕様からファッションとしてのフットボールTへの移行期となり重要な変化となります。

なのでこの変化のタイミングで数字表示タグは消滅します。

 

 

また、これ以降胸の切り替えしは内縫いになるのですがこの移行期には下のような4本針のフラットシームタイプも稀に存在します。

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次に73年~82年ですがTシャツでいうバータグ後期ものなのですが

タグは71年~73年ものと同じになります。つまり、タグの違いはなく前述の3つの仕様変更になります。

・ネックにはTシャツのバータグ後期のタグが付く。

・エルボーパッチが無くなる。

・胸の切り替えしの縫製が2本針から内縫いになる。

つまり、簡素化した仕様に変更になります。

 

とは言いながらタグは75年前後にはバータグ前期からのタグですがタグ付け方法に変化があります。


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いままで4辺がすべて縫われていたものと並行して2辺のみ縫われたタイプも現れます。

 

また、バータグ最終期にはランドリー表記が簡素化されたこちらのタグもお目見え。

そのタグに100%cotton表示入りタイプも出てきます。

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このランドリー表記が簡素化されたタイプはいつからなのかははっきりしませんが

81年か82年の1年、もしくはそれにも満たない期間のような気がします。

 

 

82年~87年までのタグはこちら。Tシャツでいうトリコタグ時代です。
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一見すると全く同じに見えますが違いがあるんです。

わかりますか?

これが「チャンピオンマニアの視点」です!

 

ランドリー表示の左から2つ目が違います。

左が「DO NOT TUMBLE DRY」なのに対して右は「TUMBLE DRY LOW」となっています。

左がTシャツでいうトリコタグ前期のタグ。右がそれ以降に付くタグになります。

つまり、左が約82~84年。右が84年以降となります。

 

       トリコタグ前期タグ
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このタグの使用期間は短いので(チャンピオンTシャツのタグの変遷・年代の見分け方 )参照

こちらのタグも比較的見る機会は少ないと思います。

 

そして、最後の87年以降がこちら。

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ナイロンのデカタグ。このタグが付いていると人気がなく

カッコ悪いとこのタグをとってしまう人も多いと言いますが

個人的にはこのタグが付いているのにカッコいいプリントものやこのタグで無地を見つけるのが好きです。

意外とないんですよこのタグの無地って。

 

それにしてもフットボールTのタグは謎が多く、まだまだ勉強が必要です。

 

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