日蓮聖人の事を書かれた本はたくさんあります

しかし、そのほとんどが日蓮宗や日蓮門下関係の方々が書かれた物ばかりです

故に、日蓮聖人のことをスゴイ方だ

と崇め奉った内容がほとんど(ﾟｰﾟ)(｡_｡)ｳﾝｳﾝ

そこで本日紹介する本は、

「余の尊敬する人物」

矢内原忠雄：著

矢内原忠雄という方は、東京大学の総長も務め、

キリスト教を信仰した方でもあります

この本では、矢内原忠雄が尊敬する人物を四名あげています

エレミア、リンカーン、新渡戸稲造、

そして日蓮聖人です

ちなみに矢内原忠雄は、日本のキリスト教思想家でもある内村鑑三に師事し、

聖書研究会に入門を許されるのですが、

その内村鑑三の有名な著書に、

『代表的日本人』

というのがあります

（以前、当ブログでも紹介しましたので、コチラをご参照下さい）

その内村鑑三も、著書の中で日蓮聖人を取り上げておられます∑(￣Д￣；)なんとっ！！

共通するのは二人ともキリスト教を信仰していた方達ということ

もともと日蓮門下ではない二人が、

日蓮聖人のことを書かれているということに読む値があると思います

そしてその内容は、とても日蓮聖人の教え、ご生涯に通じているということ

この「余の尊敬する人物」も、

立正安国論のことや、開目抄の詳細内容。

龍口法難にいたる時代背景や、取り巻く人物。

佐渡流罪における、日蓮聖人の信仰。

と、この一冊で日蓮聖人のことをわかり得る内容なのですｗ（￣△￣；）ｗおおっ！

その中で、日蓮聖人の欠点という箇所があるのです

昨日、当山のお会式法話に三木天道師をまねき、

「日蓮聖人の欠点」というタイトルで法話をしていただきました

実は、先日行われた近畿教区の檀信徒研修道場でも、

この矢内原忠雄の「余の尊敬する人物」をテキストにして、

日蓮聖人のことを学ぶ内容となっていました

（その時のご報告はコチラ）

では日蓮聖人の欠点とは何でしょう

矢内原忠雄によると、日蓮聖人は強い性格のため、

見逃すことができなかったことをあげています

妥協と打算は微塵もない・・・とのこと。

彼の自信は余りに強きにすぎて、傲慢誹謗の罪に陥ったのでありましょうか。然り、これは日蓮の欠点でありましょう。

とありますしかし次の所に注目です

欠点のない人物などは居ません。もし居るというなら、それは偽善者です。日蓮に欠点がありました。しかし、日蓮の欠点は、少なくとも偽善ではありません。彼の性格は真実であります。純真であります。彼は真理を生命としたが故に、真理の敵に対しては、両立を許さざるほどの激しい憤りを発したのです。日蓮の怒の底には、真理に対する熱愛があったのです。