船外機、大地に立つ
■プラモデル感覚で作れるのがいいですナ
先週の、浸水もしていないのに魚雷を喰らったように大破していた幻の我が艦がお帰りになり1週間が経過したでありマス。本厄もここまでくればもう笑うしかない、いや、やっぱ笑えないでありマス。あの時の絶望感といったらそりゃもう、長年思いを寄せていた女性に告白したら、相手にオカマであることを逆に告白されたみたいな(そんな経験無いですが…)どん底感に似ておりマス。
そんなこんなで連休を迎え、ふと床の間にデーンと置かれているほんだ2馬力エンジンの巨大な箱を見ながら、いつまでも寝かしっぱなしも良くないし、大きな分圧迫感もあるのでスマートに置けるようにしましょうかねと考えましたデス。つまりエンジンスタンドの制作に入りましょうという気分になりましたデス。
パイプは90㎝が5本とジョイント部品各種。組み上げはプラモ感覚で楽しいですナ!
専用の接着剤。「剥離剤はありません」という一発勝負である旨の、男気を試すような説明が書かれていましたデス。
素材は、ずいぶん前からポツポツと買いそろえていた「イレクター」とジョイント。設計図もイラストレーターでかなり精密に作っておりました。船は無いが考える(妄想)時間はたっぷりあったので、つーか今も継続中だけど、その設計に描かれた船外機の機能は我ながら凄いアイデアだなと感心する程でありマス。
まさにびっくりどっきりメカもびっくりするような機能性。
が、
所詮は机上の空論で描かれた設計図。作り始めると、
「あっ、こんなことしたらこーなってしまってダメなんだ…」とか
「なんでこんな不具合に気づかなんだ、自分の馬鹿!」とか
「ガソリンが入ったら重量が増えるからこの角度では倒れる」とか
「あの時目先の欲望に駆られて押し倒していなければ、もっと可愛くて優しい嫁さんをもらってたかもしれないのに…あの日の自分の下半身の大馬鹿モン!!!!」など、
いろんな不具合が判明してきましたデス。
「接着手術開始、メス! ところで君、今夜わたしと手術ごっこをしないかね」
で、結局できあがったのはオーソドックスでスタンダード、なんのひねりもわびさびも感動も喜びもない至ってフツーな船外機スタンドができあがりましたデス。
■床の間に鎮座する2馬力エンジン
かくして、エンジンは現在、スタンドに載せられ床の間立っておりマス。
こうやって見るとちょっとしたオブジェとしても使えますなぁ…って、それじゃ本物の艤装品コレクターになってしまうでありますよ。
あぁ、このエンジンが水につかる日はホントに来るの?と、エンジンを見つめながら考えていると、パソコンにメールが。
「オスっ! おら販売店。先日、おめぇーが穴空いてたぞって難癖付けてきたボートの代わりがメーカから到着したゾ。すぐ送るからありがたいと思えよ。到着は日曜日だ、じゃなっ!」
「・・・・・・・・・。」
またお客様のお越しでありマス…。
今度は永住してくれるといいんでありマスが…。
この感覚…