『本厄、フルスロットル！！』

■息継ぎも出来ない程怒濤の災い

本厄となる今年、あまり気にしていてはいけないと思いつつ新年をなんとなく過ごしてまいりましたが…。

1月中旬の嫁のインフルエンザ感染から全ては始まりましたデス。

おのずと子供達の面倒は全て自分が見なくてはならず、食事の準備からその他家事洗濯、疲れ切った頃に末娘も感染、次いで長男は季節性の風邪。疲れましたデス。

そう、疲れて弱った頃に自分もインフルエンザ感染3日間寝込むことに。

インフルエンザが治りつつあり、買い物しようと町まで…出かけようとしたら、車の中にあった財布を忘れて、ではなく盗まれていて（鍵をしていなかった…）愉快なお馬鹿さんって、ぜんぜん愉快じゃない！今月の小遣い全部に免許証、クレジットカード、その他もろもろ。心はもうボロボロでありマス。

そしてトドメに、車のラジエーターから、クーラント漏れ発見…。

おぼれる…溺れちゃうよ、災いの波に…。

■その光、幻

踏んだり蹴ったり溺れたりの日々に意気消沈していたそんなある日、一本のメールが。

「ボートが入荷したので、発送いたします。楽しみにお待ちやがれ」

遂に我が艦の入荷でありマス！　財布を盗まれて落ち込んでいた心が少しばかり晴れました。本来なら飛び上がって喜ぶくらいのはずでありますが、船さえくれば心は晴れるはず。そう信じて到着を待ちます。

しかも、到着予定日が仏滅で、縁起が悪いかもってことで配送業者の営業所に一泊していただき、翌日の大安に配達していただきました！

この日をっっ！この日をどんなに待ったことかっ！

そして待ちに待った、ほんとに待ったこの日を遂に迎え、夕方、ちょんまげにTバックを履いたおっさんが印の配送業者さんが二人がかりでバカでかい箱を３つ持ってきましたデス。ひゃっほー！！！

でかーい！うれしー！おもーい！でもやっぱ嬉しいー！…この時までは…。

船体の重たさに幾分泣けてきましたが、早速拡げて空気を入れてみることに。

夜なので電動ポンプは使用せず、手動ポンプで入れましたデス。手動でも結構楽に膨らむな～と、感心しながら我が艦が徐々にその全貌の形を成して行きマスであります。

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

空気は５割程度入れてとりあえずストップしましたです。

ぷしゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

そうだ、チビラークGBちゃんと付くかテストするであります。おぉ、ちゃんと付いた！うむうむ、かっこいいぞよ。

気のせいだ…気のせいだ…。この時、そう自分に言い聞かせていたのね…。

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

近くで見ていた息子もさぞかし喜んでいるだろうと、顔を見ると目が点になっているであります。

あまりの船体の大きさにびっくりしているに違いない、そう思っていたでありマス。

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

「お父さん、あのさ…」

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

「お父さんって…」

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

「お父さん、この音…」

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

「空気漏れてるよ…お父さん…」

止めどなく強く…

しゅーぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

言うなぁ～！　さっきから聞こえとるワイっっっ（泣）！！！！！

ガーーーーーーーーーーーーンっっっっっっっっっっっっっっっっっ！

よく見ると、左舷中央直下にピンホールどころじゃない穴！　顔を近づけなくても前髪がそよぐほどの空気漏れ。しかも、右舷側には空気こそ漏れていないけど引っ掻きキズと貫通でない穴（フルで空気入れると出るかも…）

返品するにも、４０㎏超えてるから集荷には来てくれない…、こいつを車に積んで、配送業者の営業所まで運ばなくてはならいことを考えただけで再起不能…。

来る前から胸騒ぎが実はあったのよね…やっぱりね！「冥途イン中華」。

継ぎ目からならいざしらず、生地のど真ん中に穴空けるなんて、どんな行程で空いたんでありマスか…（号泣）

出漁！！ひとり艦隊☆ゴムボ釣り