最終便に乗り遅れた。

翌朝一番便のチケットが取れたので、

ホテルに泊まるのももったいないので空港に泊まることにした。

空港で一晩過ごすときは警察の検問受けるんだね。

少しワクワクしたよ。

携帯の充電もできるし、ソファーの寝心地も思ったほど悪くなかったよ。

一晩中お巡りさんが警備してくれるのでセキュリティは万全。

エスカレーターの案内が一晩中流れてたのはちょっとうるさかったけれど。

暇だったので空港内をあちこち回ったよ。

ちょっと成田通になった気分。

東京2泊3日の予定が思いもかけず3泊4日になった。

子供の頃飼っていた猫が急に亡くなった。


白黒ぶちの上品な猫だった。


悲しくて悲しくて泣いてばかりいた。


ある日、玄関を開けると私の脇のしたを黒い影がすり抜けていった。


いちどではなく何回も。


猫の魂がまだいたのかな。


しばらくしてそんなこともなくなった。



ある夏の日、保育園に妹を迎えにいったことがある。

(のんびりした時代)


日が傾きかける夕方、川沿いの道を一人歩いていた。


他には誰も通らない。


一人なのがちょっと心細かった。まだ小学校3年生くらいだった。


ふと見ると遠くの方から男の人があるいてきていた。


背の高い細い人だった。黒っぽい感じの人。


だんだんとその人との距離が近づいてきた。


なぜか嫌な予感がしたんだ。


それでも一本道、進まないわけにはいかない。


不意に男の人がマントのようなものを広げてこちらに向かって走り出した。

(ドラキュラ伯爵が着てたようなマントだった。)


恐ろしくてくるりと後ろを向いて全速力で駆け出した。


あの人は人だったんだろうか。



子供の頃みた不思議なもの、大きなブローチのようなてんとう虫、抜け殻のようで軽くて

本当に綺麗だった。見つけたのは私で持って帰りたかったけれど、


「わ~、綺麗、頂戴」と友達が取っていった。


どれもうんと昔の記憶。


確かに経験したという記憶はあるのだけれど、


どれも普通に考えたら信じられないような出来事。


もしかしたら子供の頃は夢の中で過ごしていたのかもしれない。



ばたばた過ごしている間に


末娘は中学生になった。


末っ子はいつまでも幼いと思っていたのに。


早いね。


子育てなんて早く卒業したいと思ってたのに


いざ子離れが近づくとさびしい。


お母さんはふと思い立ってケーキやを始めた。


思い立ってというより成り行きなんだけれど。


まだまだ小さくて店舗なんてないけれど。


ホントにやっていけるのかなって不安もあるけれど、


なんとかやってます。


趣味でお菓子を作るのと


お仕事としてお菓子を作る違いがずっしりやってきています。


始めたからには頑張らなね。


おうちがケーキやだと


子どもたちはケーキに飽きてしまうことを実感。


「よそのケーキも食べたいと思わなくなったじゃないか。」


と娘に言われましたとさ。