Apple製品の素晴らしさの一つにアーキテクチャを変えてもユーザー体験が変わらない事
3月28日にiOS 10.3がリリースされました。
iOS 10.3ではAirPodを探す機能やCarPlayの機能改善、Siriの機能追加、カレンダーのスパム報告
といった機能向上が図られましたが、iOSのアーキテクチャとして大きく変わったのは、
ファイルシステムの変更です。
iOS 10.2まではmacOSと同じHFS+というファイルシステムを使っていました。
iOS 10.3からはApple File System(APFS)が新たに採用されました。
HFS+は1998年から使っているファイルシステムでMacで採用が開始され、
元々、macOSをベースに作られたiOSも同じようにHFS+を採用していましたが、
開始当時からのハードウェア構成を見ると全く異なっており、今のハードウェアから見ると、
相当古くて無駄が多いファイルシステムでした。
しかし、ファイルシステムはOSの中でも根幹な部分で気安くファイルシステムを変更すると、
互換性が確保できずにアプリケーションが動かなくなったり、ハードウェアも動作しない
といったリスクが大きい部分です。
過去にMicrosoftはファイルシステムの変更を行おうと努力を続けていましたが失敗し、
今もWindows 10でWindows NTで使っていたファイルシステム「NTFS」とWindows 95で使っていた
ファイルシステム「FAT32」を並行して使っているのはリスクを回避するための理由からです。
そんな難しいファイルシステムの変更をメジャーバージョンアップではなく、
マイナーバージョンアップのアップデートで大きな自信が無ければできないと思います。
我が家で持っているiPhoneとiPod touchの2台をiOS 10.3へアップデートしましたが、
操作感は一切変わらずに全く問題なく使えていますし、ファイルシステムの変更でトラブルになった
ユーザー報告も私の周りレベルでは無いと言って良いでしょう。
Appleは過去にmacOSのカーネル変更やCPUの変更といったアーキテクチャの変更をやってきましたが、
全く違和感なく移行ができたのはAppleの素晴らしい事の一つだと思います。
今度のmacOSのアップデートでファイルシステムを「APFS」へ変更すると思いますが、
iOSでの成功を見ると、すんなりと出来てしまいそうですね。
Macへの採用がとても楽しみです。
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