【ワシントン=井上陽子】米国のバラク・オバマ大統領は21日(日本時間22日)、国賓として23日から訪日するのを前に読売新聞の単独書面インタビューに応じた。

 オバマ氏は、中国が挑発行為を続ける沖縄県の尖閣諸島について「日米安全保障条約第5条の適用範囲内にある」と述べ、歴代大統領として初めて安保条約の適用を明言した。集団的自衛権の行使容認に向けた安倍内閣の取り組みを全面支持する考えも表明した。

 集団的自衛権の行使容認について、米大統領が支持を表明したのは初めて。

 オバマ氏は回答で、「国際的な安全保障に対するより大きな役割を果たしたいという日本の意欲を、我々は熱烈に歓迎している」と述べ、「安倍首相を称賛する」と語った。「国連平和維持活動(PKO)も、日本の参加拡大により恩恵を受けるだろう」とも指摘し、首相の唱える「積極的平和主義」に期待感を示した。「私の指揮の下、米国は(アジア太平洋で)日本のような同盟国と緊密に連携し、再び主導的な役割を果たしている」と述べ、アジア重視の「リバランス(再均衡)」政策を自らの主導で進めていると強調した。