昨日の練習後、いつものように居残りメンバーとの鳥かごに興じながら、いっしょに汗を流す大木監督の姿がありました。若手の輪に加わり、ワンタッチパスのパス回しをして遊ぶ、甲府の練習後では日常的な光景です。



 しかしそれが終わった後は、コーチ陣と集まり、ずっとずっとなにやら会談中。こちらが近づけないほどの神妙な面持ちだったので、「あぁ、これはそういうことなんだな」と、うすうすは感じていましたが・・・



 本日、ヴァンフォーレ甲府の大木武監督の退任が正式に発表されました。


http://www.ventforet.co.jp/2007/PRESSRELEASE/11.html#8  



 J2降格という結果が出てしまった以上、覚悟はしていたものの・・・やはり残念です。甲府の「たけし軍団」が見られるのも、天皇杯までとなってしまいました。



 夏場過ぎの頃だったでしょうか。
体力的にもキツい時期で、さらに勝ち星もあげられず、チームとしてはメンタル的にも苦しい時期だったと思います。それでも、大木監督はいつもと変わらず元気に練習に取り組んでいたので、雑談がてら、「監督は、疲れたりしないですか?」と聞いてみたことがあります。


 すると大木監督は「疲れなんてないよ。好きなことしてるんだもん」と、相変わらず明瞭な回答。さらに「俺は自分の坊主がサッカーかスクールから帰ってきて、『疲れたー』なんて言おうもんなら、『好きなことしているのに疲れたの?ならサッカー辞めた方いいよ』って言うからね」と、笑いながら大木家の家庭内事情(?)についても話してくれました。


 そして「俺がエスパ(清水)にいたころなんか、すべてがうまくいかなかったからね。本当に何をやってもだめだった。でも、ここではうまくいかなくても、ちゃんとよくなっている部分の手ごたえが感じられる。あのころの苦しみに比べたら、ノープロブレムだよ」と力強いお答え。本当に強い人だなぁ、と感じたものです。


 大木監督、本当に本当にお疲れ様でした。




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 そして今日はヴェルディの練習取材へ。
J2優勝が決まる一戦であり、ピッチ外の話題でも少し騒がしくなってきていることもあり、スポーツ新聞の記者もたくさん来てました。なんだか試合よりもそちらのほうに気が向いてしまいがちですが、いやいや、僕らは明日の最終節に勝つことだけに集中しましょう。


 なお「優勝したら胴上げもあるんじゃないんですか?」と聞かれたラモス監督は、「選手時代に何回も経験してるから興味ないよ。やるのは、選手。選手を一人ずつ胴上げしてあげたい」とキッパリ。勝ってもカリオカの胴上げはなさそうです(笑)。



 J2のチャンピオンチームとして胸をはって来季のJ1に乗り込むためにも、明日は絶対に勝ちましょう。