賞味期限が切れる前に続投しますよ!
いや、品質保持期限はすでに切れています。わかっています。
記憶が早くもかすれ始めていることですし。。。
しかし剣道が関わるくだりになかなか到達しない。
9月17日(続き)
バウハウス展示館を後にして、
ポツダム広場に戻りランチ。
ビールとともに名物ファーストフードのCurry Wurst(カレーソーセージ)を食す。
この日の午後はドイツの歴史を垣間見るという趣旨で
まずはユダヤ博物館へ。
ダニエル・リベスキンド設計の有名な建築ですが、
どう考えても建物の成立背景のみでしか名を売れていないとしか思えない。
つまり、緊張感も何もない残念な建築でした。。。
わざと分ったようなことを言うと、
アイデアがあっても設計力のない設計者の手による建築の代表例に見えてしまって。
あまりにあっけにとられて外観の写真も撮り忘れました笑すいません。。
それでもホロコーストを物語る本物の展示は
だらしない空間とは関係なく、真の迫力があって、
政治的理由と時代の雰囲気がおこした人種差別の理不尽さと、
犠牲になった600万人のことを思うと、
同情とかそんな言葉では済まない、言いようのない感情にほとんど溺れそうになる程。
これが歴史の事実であるのが、人類の恥とでも言いたいくらい。
こちら博物館の中で脈絡なく突然現れる部屋↓
4層分程吹き抜けさせて異常に音が響く空間に、
鉄の顔がびっしり。
これの上を見学者に歩かせて、
ガシャーンと響く重々しい音と、この異常な光景で
ホロコーストの印象を喚起させるという狙いなんでしょうが、
ユダヤ人を象徴する顔の上を歩かせるっていう発想が、どう考えても解せない。
と、言いたい放題言ってしまいましたが、
ものすごく深い印象を受けてこの博物館を後にしました。
その足で次はチェックポイント・チャーリーにある壁博物館へ。
こちらチェックポイント・チャーリー。
旧東ベルリンと西ベルリンをつないでいた3つの検問所のひとつ。
ここの博物館は、
中立的な立場の展示と思いこんで訪ねてみたらば、
実は西側の活動家が共産主義を批判するために設立した資料館で、
100%偏ったしかも超絶的に雑多な展示内容にかなりげんなり。
でも、旧東ドイツに包囲され、資本主義の飛び地となった西ベルリンをめぐる、
壮絶な発想・出来事に触れ、それはそれで教育的な内容でもありましたが。
しかしベルリンの壁崩壊から東西統一をめぐる一連の様子を知れば知るほど、
壁崩壊をめぐる人民のパワーを感じて、胸が熱くなるのです。
記憶にはないけど自分はその時すでに4、5歳だったと思うと、
なおさらベルリンという町の特殊さが感じられます。
20年前はいつ終わるかわからない冷戦のただなかに合って、
突然壁が取り払われる事になった後、
いろんな歪を残しながら統合・新たな街の発展に怒涛の勢いで流れていった街は、
どこも空間のスケールが大きくて、
でも包容力があるわけではなく、
人間のエネルギーというより、都市自体がエネルギーをもってモリモリ成長したという印象。
特に、東西間の緩衝地帯になっていたエリアは、
人間スケールを逸脱した空間が続き、
それでも居心地が悪いわけでもないという、不思議な都市体験となったのでした。
近いうちに『グッバイ・レーニン』を観たいと思います。
この日の夜は地元人でいっぱいのドイツ料理屋で、
いかにもなドイツ料理(しかし美味)とドイツビール(もちろん美味)をしっかり食べて、
午後の観光の精神的な疲れも心地よく、大満足のうちに就寝と相成りました。