鳥取城北が逆転勝利で智弁学園を下す | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

明治神宮野球大会を観戦に神宮球場に足を運んだ。
3日目・第1試合は鳥取城北(中国地区代表)対智弁学園(近畿地区代表)という対戦カード。

秋季近畿大会を制した智弁学園は今夏の甲子園ベスト4に進出したメンバーが残る現世代屈指の有望チーム。
青山大紀、小野耀平という投手の二枚看板を軸に来年の活躍が期待されるチーム。


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鳥取城北のエース平井(握りはチェンジアップか?)


秋季中国大会を初優勝した鳥取城北、明治神宮大会は36年ぶり2回目の出場。
初戦は敦賀気比(北信越地区代表)を1-1で迎えた延長タイブレークで9-4と突き放して勝ち上がる。

選手名簿をみるとレギュラーメンバー9人中8人が京阪神地区の中学校出身。
オール枚方ボーイズからサード・平山拓磨、ショート・谷口響、センター・木村達也が入学している。

野球留学の是非は問わないが、鳥取城北の野球部強化策の一端がメンバー表から垣間見える。
ちなみに、今夏の大阪大会の予選参加校が187であるのに対して鳥取大会は25と参加校数の違いは歴然としている。


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智弁学園の青山大紀はマウンドに上がることは無かった


鳥取城北のエース・平田祥真はストレートが120㌔台後半から130㌔台前半と特筆すべきスピードは持ち合わせない。
しかし、序盤から多投していた小さく曲がるスライダーまたはチェンジアップが絶妙なコースに制球されていた。
4番・小野耀平の1打席目は、投じた全てのボールが上記の小さく曲がるボールで空振り三振を奪った。

平田の決め球に手を焼いた智弁打線は三回表には見極めてボールを捉え始めていた。
9番・小田原大樹の中前安打、2番・浦野紳也の右前安打はいずれも平田の小さく曲がる変化球を捉えた安打。
序盤で対応出来なかったボールを試合中に素早く対応してしまう懐の深さは近畿王者の貫禄ではないだろうか。


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この時期の神宮球場のネット裏は日陰で底冷えします


3-0と智弁学園リードの八回表に試合展開は一変してしまう。
1番・佐藤晃司が右前安打、2番・駒居佑亮が死球、3番・木下達也が右前安打でに無死満塁とチャンスを作る。
4番・川野翔が高々とファーストフライを打ち上げ、スタンドから溜め息が漏れる。尚も一死満塁。

5番・濱田昴は押し出しの四球で1-3と一点を返すが、6番・横関勇日が浅いセンターフライで二死満塁。
7番・木下裕悟の右前適時打で二人が生還し、3-3と同点に追いついた。

8番・平山拓磨が左越えの適時二塁打で二点を勝ち越し、鳥取城北が試合を一気に引っくり返した。
9番・平田をリリーフした西坂凌が三塁強襲安打で平山が二塁から長躯ホームインで6-3とした。


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試合後のスコアボード


智弁学園はエース青山が八回裏の攻撃時にブルペンで投球練習を始めたが、九回のマウンドには上がらなかった。
青山が肉離れをしているので大事を取ったのではないか、という話をネット裏で聞くことが出来た。
たしかに青山がマウンドに行きかけたところでベンチから指示されてライトのポジションに向かったようにも見えた。

夏の甲子園・準々決勝を大逆転劇で横浜を敗った智弁学園が大逆転を喰らって明治神宮大会初戦で敗れた。


「東洋大姫路の二遊間」(弊ブログ・8月21日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10991241566.html