横浜対桐光学園 | アマチュア野球をめぐる旅。

アマチュア野球をめぐる旅。

高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

秋季神奈川大会・四回戦、横浜対桐光学園戦を観戦に保土ヶ谷球場に足を運んだ。
秋の大会とは思えないような暑さに今年の猛暑を改めて実感せざるを得なかった。


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右側の列は奥で折り返して左側に回り込み大行列を成しています


しかし、そんな暑さにも関わらず神奈川高校野球ファンは早朝から列を成していた。
※一番早い人達は試合開始の三時間前から並んでいたとか。

神奈川屈指の好カードとはいえ、時折見られる行列の長さに神奈川の野球熱の高さを実感する。
夏の大会で愛知県に参加校数で全国一を譲ったが、やはり最激戦区である事に違いない。


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気温は32℃だったが、体感温度は真夏のような厳しさだった!


注目は両校の先発投手であった。
横浜の齋藤健汰は一年生時の春季神奈川大会決勝・横浜商大戦にリリーフで登場。
高校入学直後にも関わらず130㌔を超えるストレートを投げて観客を驚かせていた。


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背番号1をつけて上級生でシーズンを迎えた齋藤


齋藤は神奈川県内では小学生時代から注目を集めた逸材である。
05年のNPB12球団トーナメントで、横浜ベイスターズジュニアのエースとして活躍。
当時監督を務めた平松政次からも将来性に太鼓判を押されていた。
中学時代は中本牧シニアで活躍。
ちなみに、中本牧シニアからは齋藤に加え、樋口龍之介、乙坂智、宍倉和磨の四人が
横浜のベンチ入りメンバーになっている。


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エースで四番を務める久保田


桐光学園の久保田佳はエースで四番を務める今季の桐光の大黒柱。
出所の見え難い独特のフォーム、プレートの左端から勝負所でクロスファイヤーを投げ分ける。
ストレートは120㌔台とお世辞にも速くはないがカーブ、スライダーを織り交ぜた制球力が魅力。


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四回戦にも関わらず、この観客の入りは異常ではないか、と


試合は一回に横浜、二回に桐光学園が一点を入れた後、膠着状態が続く。
試合が動いたのは七回の横浜の攻撃である。


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5打数3安打と活躍した近藤健介


この回の先頭打者の一番・乙坂智は左前安打を放ち、続く二番・伊達直紀が犠打を決める。
三番・近藤健介は左前安打。四番・宮川征也は中前適時打で2-1と勝ち越し。

五番・樋口龍之介が左前安打で満塁とする。
続く六番・中瀬俊平のショートゴロがトンネルを誘い二点を追加して4-1とする。
七番・齋藤の左翼への犠飛で5-1と得点を加える。

代打で登場した尾関一旗・高橋亮謙が連続二塁打を放ち、
この回、打者10人の攻撃で六点を挙げて桐光学園を一気に突き放した。

クリーンアップの三連打は鮮やかであった。
また、四番に入った宮川は背番号23をつけた選手であった。横浜の選手層の厚さを感じる。


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試合終了後のスコアボード


横浜の齋藤は意図的なのかナチュラルなのか分からないが、
投球の高い割合でボールが動いているように見えた。
浅めのスライダー・カットボールのようにも映ったが、打者は捕らえ難そうな印象であった。

キャッチャーの近藤健介は肩か肘に故障を抱えているのか、投球練習後、二塁に送球しない。
三塁に緩いボールを送球。また投球後は齋藤にヤマナリで返球を繰り返していた。
桐光学園は二盗を試みたが、成功と失敗が一回ずつ。
もう少し揺さぶってみてもよかったのではないだろうか。

横浜は準決勝進出を懸けて平塚学園と19日(日)対戦が予定されている。