全日本少年軟式野球大会決勝戦 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

全日本少年軟式野球大会決勝戦を観戦に横浜スタジアムに行って来た。
みずから「中学生の甲子園」という謳っている。
中学生年齢層のクラブチームの参加で毎年横浜スタジアムで開催されている中学軟式野球の全国大会。


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ブラバンは地元横浜市内の中学校の友情応援♪


単独中学校での参加の場合、明徳義塾中クラブのように中学校名+クラブとなる。
地域選抜などで参加の場合、茨城オール県南クラブのようにチーム名+クラブとなる。

「中学生の甲子園」と謳っているが、甲子園には単独校の参加が原則になっている為、趣きが異なる。
いい意味で斬新な取り組みで高校生年代でも試してみてもいいような気がしている。


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試合中も35℃近い炎天下で選手が陽炎のように見えてきた


たとえば、夏の甲子園の地方大会で敗退したチームから各都道府県の選抜チームを結成。
甲子園大会と開催時期を重複しないようにして、開催地を持ち回りにした全国大会を実施する。
自主参加を原則にするので学業に専念したい選手は強制参加を促されない。


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優勝したオール茨城県南クラブの三遊間の守備位置


地方大会敗退でスポットの当たらなかった選手に高校以降の進路を確保する為の見本市になる。
同時に高校野球ファンにはオールスター戦のような大会を楽しむ事が出来る。

昨年夏の予選で敗退したメンバー(筒香嘉智、白村明弘など関東地区から選抜)で
アジアAAA野球選手権大会に参戦していたが、他国との対戦形式でも構わない。


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オール茨城県南クラブの優勝の瞬間を4コマで御覧下さい


さて、話を全日本少年軟式野球大会決勝戦に戻す。
決勝戦は茨城オール県南クラブ(茨城)対川口クラブ(埼玉)関東勢同士で行われた。
結果は5-3で茨城オール県南クラブが優勝を飾った。


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試合終了後のスコアボード


中学軟式野球を継続的に観戦していない為、他の大会や他校や他の選手との比較は出来ない。
しかし、この年代の試合としては高いレベルの試合だったように感じた。


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オール茨城県南クラブの先発・永井は丁寧なピッチングが印象的


外野手を越える打球、左中間・右中間を同様の飛距離で越えた打球は5球前後あったように記憶している。
軟式で飛距離を出すのは、技術的には硬式で飛距離を出すより遥かに難しい。
ボールの重量は軽く、真芯で捕らえて力を余す事無く伝導しないと飛距離は出ない。
両チームの技術レベルの高さの一端が垣間見えた。


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オール茨城県南クラブのリリーフした飯田は本格派右腕


勝ち越しの場面だけ簡単に紹介してみたい。
3-3で膠着状態の四回裏、オール茨城県南クラブは九番・後藤がセカンドの失策で出塁する。
一番・吉成が犠打で送ると一死二塁と得点圏に走者を進める。
二番・永井が右前適時打で4-3と勝ち越す。永井は先発投手と合わせて投打に大車輪の活躍であった。


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声援を送るのは友情応援の釜利谷中学の生徒


両校にはブラスバンドの応援がついていた。
試合途中、横浜市内の有志中学校の友情応援という事がアナウンスされていた。
素晴らしい取り組みだと思う。
ブラスバンドや応援に来ていた女子生徒は両校共に自校を応援しているように盛り上がり
得点シーンでは盛り上がり、ピンチの場面では声援を送り続けていた。
試合後、スタンドでは保護者の方が友情応援に駆けつけた生徒の応援を労っていた。


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オール茨城県南クラブ優勝おめでとう!


第27回全日本軟式少年野球大会・全試合結果
http://www.jsbb.or.jp/game2010/j-h-school/images/img_tournament.pdf