折からの猛暑対策で屋根下の日陰確保に観客の出足は異常な程早かった。
第一試合の試合開始は11時からであったが、10時過ぎには日陰部分は満席になっていた。
第一試合は慶応義塾が初回、四回にそれぞれ2点を奪い、4-0で西湘を振り切った。
西湘は先発、月田が粘り強く最後まで投げ、バックが堅守で守り立て僅差で試合を終えた。
失策をしない事が、強豪校と互角に渡り合う上で必須条件である事を改めて感じた。
第二試合、昨秋以来、注目している東海大相模・一二三慎太の投球がお目当てであった。
一二三はオーバーハンドからの本格派右腕として注目された今年の高校球界の逸材。
ところが、センバツ後、絶不調に陥り制球面での改善を目的にサイドハンドに転向。
スポーツ紙各誌が報じる等、転向後の投球に注目が集まる。
昨秋の一二三の投球が脳裏に焼き付いているので、まっさらな状態で観戦する事は難しい。
スポーツ紙や専門誌がサイドスローに転向した事を記事にするのも咋秋の鮮烈な投球があるからだろう。
が、現在の一二三をデフォルトと置き換えて冷静に観戦すればサイドハンドの高校生としては上々である。
ネット裏のロッテスカウトのスピードガンでは150㌔を計測したという(スポーツ報知より)。
体の開きの早さがもたらす右打者のインコースへの不安定な投球が気になる程度で
ボールの威力は健在であった。
与四死球5のうち死球3個はいずれも右打者へのインコースを狙ったボールだったように見えた。
また、被安打9は打たれ過ぎの感は否めない。
勝利を収めた慶応、東海大相模の両校は26日(月)横浜スタジアムで準決勝進出を懸けて戦う。
激戦区神奈川もいよいよ佳境を迎えつつある。