三高が強いのか、早実が弱いのか? | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

「三高が強いのか?早実が弱いのか?」
少々刺激的かもしれないが、この試合の観戦後の率直な感想である。


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試合開始直後の神宮第二…異常に混んでいた


試合展開を簡単に記してみたい。簡単にまとめないと書き切れないような展開であった。
日大三14-5早稲田実業(7回コールド)という得点差以上にワンサイドゲームに感じた。


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1回表:早実、二番・真鍋のライトオーバーのホームランで先制。
1回裏:三高は不安定な早実・鈴木を攻め、五番・横尾が押し出しの死球を選び同点。

続く、六番・吉澤が右中間を深々と破る二塁打であっさりと逆転に成功。
余談では有るが、吉澤翔吾を何度も観ているが、打撃に守備にセンスを感じる選手である。


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今日はこのシーンがリプレイのように繰り返された


結果論になってしまうが、初回の攻防に全てが凝縮されていたような気がする。
早実の攻撃は得点を奪うも淡白に繰り返す印象。
一方、守備ではエース・鈴木健介がボール自体は悪くないものの決め球に苦心する様相。

ちなみに、昨年夏の大会で西東京準優勝の立役者・小野田俊介は四番ライトで出場。
肩や肘の故障ではないらしくメンタル面から来る不調により登板機会が少ないらしい。
守備位置に走る時、心無しか足取りが重たそうに見えた。
あれだけの才能が故障以外で本領を発揮出来ないのは寂しい限りである。

日大三からはエース・山崎福也(さちや)を取り上げてみたい。
高校入学前の健康診断で小児脳腫瘍と診察され、生命すら危ぶまれたが手術と懸命な治療で回復。
西東京大会では13打数6安打10打点で夏の甲子園出場に貢献。
新チームでは「エースで四番」になるまで成長。すばらしい努力の賜物だと思う。


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リリース後は”岡島投げ”になっているが、制球は悪くない


ストレートを主体にスライダーとカーブ(または緩めのスライダー)を織り交ぜる。
時折、ギアを上げたように一段速めたストレートは135km/h前後だろうか。

右脚の膝が折れないから突っ張り棒気味に貯め込んだ力を消してしまっているが勿体無い。
途中降板は残念だったが、準決勝の帝京重量打線を相手に回した投球を楽しみにしたい。


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早実・和泉監督はインフルエンザの影響なのか、ベンチでマスクをしていた


三高打線は早実投手陣を着実に捕まえていたので現時点では得点差が実力差に感じた。
しかし、それにしても鈴木を筆頭に早実投手陣が打たれ過ぎの印象を持った。
それとも、今季の三高打線は抜群に良いのだろうか・・・判断が、むずかしい。

「三高が強いのか?早実が弱いのか?」
準決勝(24日)を戦う三高は帝京戦で真価の一端を観る事が出来るのではないだろうか?
「来週の準決が事実上の決勝戦だなあ」という会話が、そこかしこから聞こえて来た。