乱気流でジャンボ機の乗客が天井まで飛ばされた――。

 米国アラスカ上空で20日、ワシントン発成田行きユナイテッド航空897便(乗客乗員264人)が乱気流に巻き込まれ、乗客ら16人が負傷した事故。機内は悲鳴に包まれ、一時パニック状態となった。多数の負傷者が出てから成田に着陸まで約5時間。乗客は「怖くて仕方がなかった」と青ざめていた。

 乗客の徳島県松茂町の男性会社員(38)は「寝ていたら、いきなり天井に頭をぶつけて、通路を挟んだ反対側の人のひざの上に落ちた。機内はパニックになっていた。首が痛かったので、機内では氷で冷やしていた」と興奮気味に話した。

 1階席の後方に座っていたスロバキア人の会社員コロンツィ・カロルさん(34)は、「ドスンというすごい音とキャーという悲鳴が聞こえた。人が飛び上がり、機内食やヘッドホンなども飛び交った」と話した。空港に無事着陸でき、「生きて帰れて良かった」とホッと胸をなで下ろしていた。

 乗客らによると、乱気流に見舞われたのは、客室乗務員が朝の機内食を配ろうとしていた時だった。小さな揺れが続き、シートベルト着用の機内放送があった直後、機体が大きく落ちるように揺れた。高度9600メートルでの出来事だった。

 ベルトの着用が間に合わなかった乗客らが次々と天井や通路に飛ばされて倒れ、座席のクッションやコップなどが散乱した。天井には大きな穴も開いた。乗員から乗客に「けが人が出ている」と機内説明があった。

 千葉県成田市消防本部などによると、けが人は機体の後部に座っていた乗客に多かった。負傷して成田市内の病院に運ばれた30歳代の女性は、シートベルトの着用が間に合わず「肩や腰を強く打った。機内で手当てを受けた」と語った。

 ニューヨーク在住の日本人女性(30)は、「大きな揺れは一瞬で、人が飛んだりしたが、何が起きたかわからなかった。その後は小さな揺れが続いたが、ずっと怖くて仕方がなかった」とこわばった表情で話した。

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