台詞リクエスト小説*総悟*好き | I LOVE 銀魂~夢小説~

台詞リクエスト小説*総悟*好き

第四弾は、サイさんからのリク!



今回も甘い総悟の台詞を、どうぞ!!




―――――――――――――――――――――




好き










『――好きでさァ』



耳元でそっと囁かれる。



視線が合えば目を細められて



キレイに整った彼の顔が近づき――…





「幸せそーな顔してらァ」





ぼんやりとした映像の中に、くっきりと聞えた声。



それはまさしく今、目の前で私にキスをしようとしていた人物のもので。



「……へ?」



「朝でさァ」



ぱっちりと目を開けば、覆いかぶさらんばかりの距離に



その人物――総悟がいた。




「うわぁぁ!!!ちょ、朝から何やって…!?」



「お前が寝ながら俺のこと呼ぶもんだからつい」



「はっ…!?」




…ま、まさかあたし、寝言言った!?



(もう、私ってばなんつー夢を見て…)



ガクリと肩を落とせば、私のベッドの上でケラケラと笑う総悟。



当たり前のように朝から部屋に入ってくるコイツは、私の幼馴染だ。



……で、勝手に“彼氏宣言”をしているヤツ。



毎日“好きでさァ”と言って来るコイツにパンクしそうな私。


まだ一度も頷いてなどいない私に、コイツは当たり前のように私の部屋に入りこの始末。





本当は嬉しいのに、素直に頷けない。



自分も好きだと告げればいいのに、それが出来ない。



それは、総悟が本当に私のことが好きなのか分からないから――…



「ぼーっとしてると、キスするぜィ」



「んなっ…!?」




きがつけば至近距離にあったヤツの顔に、ビクッと肩を上げる。


そんな私にニヤリと笑った総悟は、



先ほどまで見ていた夢のように目を細めて。



―――そして何故か少し頬を染めて。



そんな総悟に、案の定、キスをされた。



チュッと鳴り響いたリップ音。



火がついたかのようにそのまま押し倒されて、啄ばむ様に何度も。



「――んっ、そうっ…!!」



「…――っほんと、」



かすれたような囁きが、頭に響く。



熱い瞳で見つめられて、目線がそらせなくなった。



「…誘ってるんですかィ?」



頬の赤い総悟はそう言って、もう一度キスを落とした。



「止まんなくならァ…」



耳元で囁かれて、そろそろこれはヤバイと慌ててヤツの肩を押し返す。



「だ、ダメだって!学校始まるっつの!!」




―――これだから、こいつは。



平然とこんなことしてきて、こんなことを言ってきて。



だからそれが本当なのか冗談なのか分からないんだ。



“好き”なんて言葉も、本気に思えなくて。



だから私は、こいつに返事が出来ない。



こいつの本当の気持ちが、分からない―――…。














「―――で、なに。その後ろのドSバカは」



「知りません。引き剥がしてください」



「まぁまぁ旦那、気にしねぇでくだせェ」



「旦那じゃないから、先生だから」





―――放課後の国語教官室。



銀八に頼みごとをされた私はそこに来ていた。



……いらないオマケも一緒に。



「なんでアンタまで着いてくんのよ」



「銀八は何しでかすか分からねぇからねィ」



そう言ってジロリ、と銀八を睨むも当の本人はイチゴ牛乳に夢中。



…はぁ、ったく何考えてんだか。



ホームルームで銀八に呼ばれた私にすかさず着いてきた、総悟。



“銀八は何しでかすか分からねぇ”って…



あんたのがよっぽど何しでかすか分からねぇわ!!!



「…とりあえず、」



はぁと溜息をついて、話題を切り替える。



「このプリントの丸付けすればいいんですよね?…なんで私が…」



「さすが、俺に弱み握られてるだけあるなー」



「ちょっ…先生!!」



まさかの爆弾発言にカッと顔が赤くなる。



反射的に横にいる総悟を見るが、不思議そうな顔で銀八を見ている。



ああっだから嫌なんだこの先生…!!



「弱み?なんでィそりゃ。俺の知らねぇ弱みですかィ?」



「うん。総一郎君が知らない弱み。こっちのプリントもやってくれれば教え――」



「ダメダメダメ!絶対ダメです!それも私やりますから!!」



へらへらと笑って総悟にプリントを渡そうとする銀八を慌てて止める。



そんな私を不思議そうに見る総悟の視線が気になるが、



今は目を合わせたら色々とバレてしまう気がする…。



にやにやと笑う銀八を一瞥して私は、「それじゃ!」と言って勢いよく教官室を出た。



(…あんのドS教師め、覚えてろ…!)



心の中で銀八にパンチを食らわす。絶対許さん…!!




―――銀八は唯一、私の気持ちを知っている人物。



総悟の気持ちが分からなくて素直に返事が出来ない私の



唯一の相談相手だったりする。



きっかけは、空き教室で総悟に初めて“好きだ”と言われ



呆然としていた時のことだった。



1人ぼーっとつっ立ってる私に、一部始終を目撃してしまっていた銀八。



そこからこのドS教師はその秘密をいいことに色々と仕事を押し付けてきて…



まぁ、相談に乗ってはくれるからプラマイゼロなんだけども。



「あー、面倒くせェ」



空き教室でせっせと丸付け作業をしていれば、そんな総悟の一言。



プチッと私の中で何かが切れて、相手を睨み上げた。



「じゃー帰りなさいよ」



「嫌でィ」



「なんでよ!」



「一緒に居てぇからに決まってんだろィ?」



「っ……!!」



こいつ……!!!



不意打ちの台詞に赤面してしまった。



頬杖をついてニヤリと口角を上げる姿に、意気消沈して目線を外した。



ほんと、平然とそんなことを言うんだから。



こんなことを毎日言われたら、誰だって不安になるだろ。



誰にでも言えるんじゃないかとか。



反応見て楽しんでんじゃないかとか。



私が素直になったらバカにして「嘘でさァ」とか言い出すんじゃないかとか。



…いろいろ、考えて。



自分でも四六時中コイツのことを考えて馬鹿みたいだって分かってるけど、



……しょうがないんだよ。



「…ほんと、女の子が喜びそうなことばっかり言うよね」



「お前は喜ばねぇのかよ」



「…別に、わたしは」



向かい合って座ってる総悟に、下から顔を覗き込まれる。



それが恥ずかしくてふいと顔をそらした。



「そ、そんな、簡単な女じゃないし…!」



「………へぇ」



強気に出てみれば、どこか見透かしたように総悟は呟いた。



そっと相手を見ればむっとした表情で。



「…なら、」



伸びてきた手は、私の首元に落ちる。



「なんて言ったら、お前は振り向くんでィ」



目が合えばば、悔しそうなその瞳からそらせなくなる。



「どうしたらいいか、分からんねぇ…」



首元にあった手は、ゆっくりと頬へとのぼり



辛そうな総悟の顔が近づく。



どうしてそんな辛そうなのか分からなくて固まっていた私は


はっとして総悟から視線をそらした。


「だって、総悟が本気なのか分からないからっ…!!」



――なんて言っていいか分からなくて、初めて本音を言った。



その瞬間、強く後頭部を引き寄せられて。



「――んっ」



いつもと違う、乱暴なキス。



噛み付くようなそれにギュッと目を閉じれば、



そっと唇を離して、総悟は苦しそうに眉を寄せた。





「んな事はどうでも良いから…俺を好きになりやがれィ!」






―――…一瞬、時が止まったかのように。



目を見開いて固まってしまった私に、顔の赤い総悟は鋭い視線を送ってくる。



「ど、どうでもいいって…どうでもよくないでしょう!?」



またこいつは勝手なことを言って…!



カア、と熱くなった頬。



負けじと声を上げて返せば、総悟はむっとしたように口を尖らせた。



「…本気じゃねぇなら、こんな面倒なことまでしねぇや」



「………」



トントン、と机の上のプリントの山を指で叩く総悟。



思わず心の中で“確かに…”と呟いてしまった。



長いこと総悟といるから、分かる。



進んで誰かの手伝いなんてするヤツじゃない。



ましてやお遊びでそんなことをするくらいなら、もっと他に楽しいことを探すヤツだ。



なんてったって、腹黒い男だから。



「……じゃあ、ほんとにほんとなんだよね」



「…言わせんな」



むすっとそっぽを向く総悟の耳が赤い。



なんだか一気に安心して、これまでの悩みがバカみたいで。



「…良かったぁ…」



思わず心の底からそんな一言を呟けば、「…え」と総悟はこちらを向いた。



ポカンと口を開く相手と目が合う。



…あれ、良かったって私…。



それじゃまるで、



“総悟が本気で自分を好きでいてくれて良かった”



といってるようなものじゃないか。



…いや、そういう意味ではあるんだけど。



でもそれじゃまるで、自分も総悟が好きと言ってるような…――



「…言ってくだせェ。好きって」



「なっ……!!」



まるで心の中を読んでいるかのようなそんな台詞。



真っ直ぐな視線に射抜かれて、ドクンと心臓が跳ねる。



体が熱くて、目がそらせない。



「早く…」と囁く総悟に頭の中はぐちゃぐちゃで、



もういっぱいいっぱいになった私は、強く目を瞑った。



「す、好きです!好き!これでいい!?」



「……――っ」




…言ってしまった。



カアア、と熱くなりながらそっと目を開ければ



―――少し頬を染めながらも、何故か



「…言いやしたねィ」



いつものようにニヤリと笑っている、総悟。



どこか嫌な予感がしてゾクリとする。



(…なんで、笑ってるんだこいつ…)



なんだか怖くなって少し身を引けば、総悟はゆっくりと右手を上げた。



「しっかり録音したんで」



「…な、えええ!?」



その右手に握られていたのは、“録音しました”と出ている小型機械。



どっからそんな機械手に入れてんだコイツ!?



っていうかいつからっ…!?



「これで弱みは握りやした。銀八だけお前の弱み握ってるなんざ許せねェ」



「何に張り合ってんのよ!!」





ニヤリと笑う総悟に真っ赤になって怒る私。



慌てて機械を取り上げようとすれば、ひょいと逃げられた。




“俺を好きになれやがれィ”…なんて。



もうずっとずっと前から、好きだったっていうのにね。







fin,


―――――――――――――――――――――



嫉妬する総悟も可愛いですよね///



そして前回の土方夢に続き、録音を録画のお好きな総悟さん(笑)



相変わらず終り方がなんか雑ですみません…(ノ◇≦。)



というわけで、台詞は



「んな事はどうでも良いから俺を好きになりやがれィ!」



でした!



んな事、ってどんなことにしよ~と悩みましたが


なんかふわっとした感じになりました(笑)



リクくださったサイさんありがとうございました!







ポチッとしていただけると幸いです(/ω\)!




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