最近,チョット興味深い話があったので報告する.
『プラズマローゲン』という物質がある.
まぁ,“なんじゃ,それ?” が普通であろう.
プラズマローゲンは,先月2月8日
TBSの『夢の扉』で紹介されたリン脂質の一種.
http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20150208.html
九州医事新報・掲載記事
http://k-ijishinpo.jp/article/2015/201503/001870.html
さらに,興味のある方は以下のホームページ参照.
プラズマローゲン研究会
http://www.pls.jp
プラズマローゲンは脳機能改善物質として番組内で紹介
されている.
言葉は悪いが,要は “ぼけ薬” だ.
番組中では,ホタテ貝から精製したプラズマローゲン
(現在,ちまたに出ている鶏肉原料のものとは
化学構造式が少し異なる)を摂取した4人の認知症患者さん
のうち2人が顕著な状態改善を見ている.
さらに,40人の認知症患者を対象にした福岡大学の臨床試験で
5割の患者さんに著明な改善効果が得られたという.
ところで,このような物質がなぜ,正式に薬として扱われ
ないか?
理由を聞いてみると,製薬の世界も金になる特許もあれば,
金にならない特許もあったりと,まぁ,いろいろと事情が
あるようだ.
しかしながら,期待される効果内容が内容だけに,
このまま放っておくのはもったいない.
そこで,『よしゃ,薬品に準じた臨床試験をやるぞ!』と
なったそうだ.
そして現在,軽度認知症患者さん
400例を対象とした二重盲目試験が進行中である.
この400例の臨床試験には,九州の実家の浅木病院も参加
させて頂いている.
http://www.asagi-hospital.or.jp
臨床試験参加にあたり,プラズマローゲン精製にあたっての
細かいこと,裏話・苦労話等・・いろいろ聞いた.
さらにビックリしたのは,プラズマローゲン開発者の藤野武彦,馬渡志郎の両医師が実父の九州大学医学部の同級生だったと
いうこと.
世間は狭い.
さらに余談として,当院の化学療法顧問の片岡達治博士に
よると,30年ほど前に薬学の世界において,プラズマローゲン
をはじめ,様々なリン脂質の化学構造の決定を行っていた時代
があったそうだが,
その時は,このプラズマローゲンなるリン脂質が体内で
どのような役割を担うのかは,全く想像すらつかなかった
そうだ.
刻を経て,今,
『こんな効果が期待されているんだねぇ・・・』と
感慨深げにお話されていたのが印象深い・・
さて,もちろんのこと,臨床試験でのプラズマローゲンは,
番組で使用したものと同じものを使用する.
この臨床試験にご興味のある方は直接同院へお問い合わせ
ください.
また,プラズマローゲンについてもう少し詳細を知りたい方は,
当院の診察室でもわかる範囲でお答えします.
専門家ではないのであくまでわかる範囲での
話になりますことをご了承下さい.(^_^)
ブログ:プラズマローゲン ②へ
http://ameblo.jp/gin-nami/entry-12034046149.html
★文責:銀座並木通りクリニック 三好 立
http://www.ginzanamiki-clinic.com