低用量抗癌剤治療の副作用で
一番多いものは?となると吐き気が一番多いか.
確率的には4人に1人.
但し,ひどいものは殆ど無く,CTCグレードの1止まり.
薬剤投与後,2,3日目くらいに
軽いムカツキくらいですむことが多い.
少なくとも,標準抗癌剤治療の嘔気・嘔吐を
経験した患者さんにとっては,とても“楽チン”だそうだ.
念のため,5-HT3受容体拮抗制吐薬
(カイトリル,セロトーン,ナゼア等)
を処方してはいるが,飲まずにすんでいることが殆どである.
仮に,服用するとしても,
1回服用するだけで十分であることが殆ど.
使うことのない制吐剤は,
そのままタンスの肥しになっているらしい.
当院の抗癌剤の投与量で吐き気が出るとしたら,
抗癌剤が身体に合っていないと考えている.
身体に合っていない薬は
投与量を増やしても効かないようにも見える.
低用量で使用するが故に,
その薬剤の個人との相性,個人にあたえる影響が
わかりやすいのだと捉えているのだが.
★φ(-_- 。)・・・
※当院での低用量抗がん剤治療症例が
2012年4月の時点で総数400症例を超えました.
その中からの経験症例を少しずつ紹介していきたいと
思います.
※低容量抗がん剤治療・・・
細かいことをいうと微妙な定義の違いはあるようですが,
当院ではがん休眠療法,メトロノミック療法と呼ばれて
いるものとコンセプトは同じと捉えています.
本ブログでは低用量抗がん剤治療の呼称を使用します.
※当院の治療は,同一がん種においても使用する抗がん剤の
内容・投与量は個々の患者さんの病態・治療歴・その他の
諸条件により様々です.
そのため,提示した患者さんに行っている薬剤使用法が,
ブログをご覧頂いている患者様にそのまま適用できるという ものではありません.
読者の皆様に,そういった誤解を与えないために本文中では
使用薬剤についての記載を省いてありますことをご了承くだ
さい.
2012年4月
銀座並木通りクリニック
http://www.ginzanamiki-clinic.com/